糖質制限中におすすめの食べ物&飲み物|避けたい食べ物も

2343views

Carbohydrate restriction

糖質制限中におすすめの食べ物や飲み物を紹介します。

糖質制限中におすすめの食べ物・飲み物

糖質制限中は、糖質が入っていない食べ物・糖質が少ない食べ物・タンパク質や脂質など、体を動かすエネルギー源を多く含んだ食べ物を摂るのがおすすめです。

具体的な食材は次の通り。

肉類(豚肉・牛肉・鶏肉・羊肉・馬肉)

豚肉・牛肉・鶏肉・羊肉・馬肉といった肉類は、摂りすぎると脂肪に変わる糖質が含まれていない上、タンパク質を多く含む食材です。

タンパク質は人間の筋肉や臓器を作ったり、体を動かすためのエネルギー源になったりする重要な栄養素です。糖質制限中は、人間の生命活動に必要な三大栄養素(タンパク質・脂質・糖質)のうち1つを制限することになり、栄養やエネルギーが不足しがちになってしまいます。

豚肉や牛肉をはじめとする肉類には動物性タンパク質が含まれており、体内の吸収率は97%でエネルギー源にするには最適です。できる限り積極的に食べるようにしましょう。

ただし、肉の部位によってはカロリーが高いので、糖質制限ダイエットをしている方は注意が必要です。ヒレ肉や肩肉・もも肉は脂身が少なく、カロリーを抑えることができます。鶏肉は皮に脂が含まれているので、皮を取り除いて食べるようにしましょう。

ソーセージやハムなど味付けされた加工肉は糖質量が高いので、食べたい場合は糖質オフのものを選ぶと良いでしょう。

豚肉の栄養と効果効能・調理法・保存法|NANIWA SUPLI

牛肉の栄養と効果効能・調理法・保存法|NANIWA SUPLI

鶏肉の栄養と効果効能・調理法・保存法|NANIWA SUPLI

魚介類(さんま・まぐろ・ぶり・貝・エビなど)

さんま・まぐろ・あじ・ぶり・いわしなどの魚類、あさり・さざえ、はまぐりなどの貝類、えびやカニなどの甲殻類も糖質量の低い食材です。

魚介はどれも低糖質なものばかりですが、調理によっては糖質が高くなります。煮付けや味噌煮は、みりんや砂糖など糖質量の多い調味料を使うため食べ過ぎには注意しましょう。

白身魚のフライなどの揚げ物も、小麦粉やパン粉といった炭水化物を使用するため、全体の糖質量は多くなります。揚げ物を食べる場合は、糖質オフのパン粉やおからパウダーを代用するのがおすすめです。

缶詰で摂取する場合も同様に、糖質の多い調味料で味付けされたものは避けた方が良いでしょう。

あさりの栄養と効果効能・調理法・保存法┃NANIWA SUPLI

いわしの栄養と効果効能・調理法・保存法┃NANIWA SUPLI

アジの栄養と効果効能・調理法・保存法┃NANIWA SUPLI

海藻類(わかめ・こんぶ・めかぶ・海苔など)

わかめやこんぶ、めかぶや海苔といった海藻類も糖質の少ない食品に挙げられます。

糖質は炭水化物から食物繊維を除いたもので、炭水化物と食物繊維は関係の深い栄養素です。糖質の摂取量を抑えようとして炭水化物を食べないでいると食物繊維が不足してしまいます。

わかめや海苔などの海藻類は糖質が低く、かつ食物繊維を多く含む食材。コンビニの海藻サラダや味噌汁は、普段の食生活に取り入れやすいのでおすすめです。

わかめの栄養と効果効能・調理法・保存法┃NANIWA SUPLI

海苔の栄養と効果効能・調理法・保存法┃NANIWA SUPLI

大豆製品(納豆・豆腐・厚揚げなど)

納豆・豆腐・厚揚げ・おから・油揚げなど、大豆からできている食品は、糖質が少ないことに加えタンパク質を多く含んでいます。

また、湯葉やひきわり納豆、糸引き納豆は食物繊維を多く含んでいるので、糖質制限中の人におすすめの食材です。

なお、同じ大豆製品でも調整豆乳は糖質が高いため、豆乳を飲む際は無調整豆乳を選ぶようにしましょう。

納豆の栄養と効果効能・調理法・保存法┃NANIWA SUPLI

豆腐の栄養と効果効能・調理法・保存法┃NANIWA SUPLI

油揚げの栄養と効果効能・調理法・保存法┃NANIWA SUPLI

乳製品(牛乳・チーズ・バター・生クリームなど)

牛乳・チーズ・バター・生クリームなどの乳製品は糖質を含みますが、少量なら食べても問題ありません。

牛乳の栄養と効果効能・調理法・保存法┃NANIWA SUPLI

蒸留酒(焼酎・ウィスキー・ウォッカ・ジン・テキーラなど)

焼酎・ウィスキー・ウォッカ・ジン・テキーラなどの蒸留酒には、糖質は含まれていません。

お酒を飲むのが好きな方は、ビール・発泡酒・梅酒・日本酒など糖質を多く含む醸造酒から蒸留酒に切り替えると、糖質を気にすることなくお酒を楽しむことができます。

ただし、糖質が含まれないといっても飲み過ぎは禁物です。アルコールの飲み過ぎによる腎臓?への影響については、下記記事も参考にしてください。

糖質制限中に避けたい食べ物・飲み物

続いて、糖質制限中に避けたい食べ物・飲み物について紹介します。

穀類(米・パンなど)・小麦粉(餃子の皮・ピザ生地など)

穀類は糖質を多く含んでいます。

具体的な食品としては、精白されたご飯(白米)・お粥・餅・パン・うどん・そば・パスタ・ラーメン・コーンフレーク・餃子の皮・ピザ生地などといった、おもに主食になるものが挙げられます。

精白された穀類は食物繊維が取り除かれており、糖質量が多くなっています。穀類の食品を口にしたい場合は、白いごはんなら玄米や雑穀などを混ぜて食物繊維を増やす、パンやパスタなら全粒粉を使ったものを選ぶ、といった工夫をすると良いでしょう。

そばの場合は、よりそば粉が多く含まれるものを選ぶのがおすすめです。

米(白米)の栄養と効果効能・調理法・保存法┃NANIWA SUPLI

玄米の栄養と効果効能・調理法・保存法┃NANIWA SUPLI

小麦の栄養と効果効能・調理法・保存法┃NANIWA SUPLI

芋類(さつまいも・じゃがいも・さといもなど)

さつまいも・じゃがいも・長芋・さといもなどの芋類は、糖質量が多い食べ物です。これら芋類はほとんどがでんぷんを多く含んでおり、でんぷんは炭水化物の糖質に分類されています。

一気に吸収される二糖類の砂糖と違い、でんぷんは分解・吸収に時間がかかる多糖類ですが、糖質量は比較的高めなので食べすぎには注意が必要です。

でんぷんから作られる葛粉や片栗粉、コーンスターチ、くずきり、春雨も糖質制限中に避けたい食べ物に挙げられます。

じゃがいもの栄養と効果効能・調理法・保存法┃NANIWA SUPLI

里芋(さといも)の栄養と効果効能・調理法・保存法┃NANIWA SUPLI

さつまいもの栄養と効果効能・調理法・保存法┃NANIWA SUPLI

野菜(かぼちゃ・とうもろこしなど)

さといも・ごぼう・にんじんなどの根菜類は糖質を多く含んでいます。

かぼちゃ・とうもろこしといった甘みの強い野菜も糖質を多く含んでいるため、避けるか食べすぎには注意しましょう。

ニンジンの栄養と効果効能・調理法・保存法┃NANIWA SUPLI

ごぼうの栄養と効果効能・調理法・保存法┃NANIWA SUPLI

かぼちゃの栄養と効果効能・調理法・保存法┃NANIWA SUPLI

とうもろこしの栄養と効果効能・調理法・保存法┃NANIWA SUPLI

果物(りんご・バナナ・いちご・メロンなど)

アボカド・ベリー類・レモン・ライムなど、果物の中でも糖質が低いものはありますが、果物は基本的に糖質が高いものばかりです。

りんご・バナナ・いちご・メロン・みかん・梨・柿・マンゴー・さくらんぼなど、甘みの強い果物に加え、ドライフルーツも食べすぎないようにしましょう。

ただ、果物はビタミンやミネラル、食物繊維がバランス良く含まれているのに加え、ケーキやお菓子に比べるとカロリーがはるかに抑えられます。

糖質制限をしている人は栄養バランスが崩れたり、食事制限でストレスが溜まったりすることもあるので、果物の中でも比較的糖質量が低いいちごや夏みかん、もも、グレープフルーツなどを選んで食べると良いでしょう。

イチゴの栄養と効果効能・調理法・保存法┃NANIWA SUPLI

桃の栄養と効果効能・調理法・保存法┃NANIWA SUPLI

グレープフルーツの栄養と効果効能・調理法・保存法┃NANIWA SUPLI

調味料(ケチャップ・ソースなど)

調味料も糖質が高い食品に含まれます。具体的には、ケチャップ・とんかつソース・ウスターソース・焼き肉のたれ・めんつゆ・みりんが挙げられます。

濃い味付けの料理には注意しましょう。

甘味料(ジャム・はちみつなど)

フルクトース(果糖)が多く含まれているジャム・はちみつ・シロップは、糖質量が多いため糖質制限中は避けましょう。

お菓子(ケーキ・ポテトチップスなど)

砂糖や糖質を使ったケーキ・チョコレート菓子・おまんじゅうなど和菓子・ポテトチップス・アイスクリーム・プリンなども糖質が高い食品です。

糖質は体を動かす大事なエネルギーですが、過剰に摂取するとエネルギーとして使われなかった分は中性脂肪として体内に蓄積されてしまいます。

体内へ蓄積される割合は、糖質を食物繊維と一緒に摂った場合と、糖質単体で摂った場合とで変わってきます。食事で糖質を摂取すると、血糖値が上がり、上昇した血糖値を下げるために膵臓から「インスリン」というホルモンが分泌されます。

インスリンは血中の糖分を脂肪に変換して溜め込む性質があり、血糖値が急に上がるとインスリンが過剰に分泌され、より脂肪を溜め込みやすくなってしまうのです。

食物繊維は血中の糖の吸収を穏やかにする働きがあり、血糖値の上昇も穏やかなのでインスリンは適度に分泌されるのですが、ケーキやポテトチップスなどのお菓子・甘い飲料・菓子パンなど食物繊維が少なく糖質を多く含んだ食品は、糖が一気に吸収され血糖値が急激に上昇してしまいます。

するとインスリンが過剰に分泌され、エネルギーとして消費されなかった分は脂肪に変わって蓄積されてしまいます。お菓子の食べすぎには注意しましょう。

食物繊維の効果・1日の摂取目安量・多く含む食品・効率のよい摂取方法┃NANIWA SUPLI

醸造酒・混成酒(ビール・日本酒・ワイン・梅酒など)

ビール・日本酒・ワイン(ロゼワイン・シャンパンを含む)・紹興酒などの醸造酒や、梅酒やリキュールを使ったお酒などの混成酒は糖質が高いので避けましょう。

糖質制限中に注意したい食生活

最後に、糖質制限中に注意したい食生活について紹介します。

糖質の摂取量をゼロにするのはやめる

糖質制限中だからといって、糖質の摂取を完全に抜くと体に大きな負担をかけてしまいます。

糖質の摂取量をゼロにした状態が長期間続くと、糖質が不足して、吐き気・めまい・脱水症状・呼吸機能の低下・筋肉量の減少といった諸症状に繋がったり、心筋梗塞や脳卒中の発症リスクを高めたりする可能性があります。

いきなり3食すべての主食を抜くのではなく、白いごはんを半膳にする・パンを半分にする・夕食だけ主食を抜くなど、徐々に糖質を制限して体調に変化がないか様子を見るようにしましょう。

主食を抜いてもおかずは食べすぎない

主食を抜くことで糖質制限をする場合、主食を抜いた分だけおかずを食べてしまうと、脂質や塩分を過剰に摂取するなどして、栄養バランスが偏ってしまいます。

脂質や塩分などの過剰摂取は、動脈効果・高血圧・脳梗塞・心筋梗塞などの発症リスクが高くなります。

おかずは野菜中心にして味付けは薄くしたり、食物繊維を含んだ食品を食事の最初にとって糖質の吸収を穏やかにしたりと、食事にひと工夫加えるようにしましょう。

参考文献

記事の監修

美容作家、評論家、ヨガインストラクター

AYA ARAHARA

ヨガインストラクター。
ホテル、外資系化粧品メーカー、美容業の広報/PRとして業務を経て、アロマテラピーや美容業界の実用書等の、編集・執筆活動のほか、ライフワークとしてヨガインストラクターとしても活動している。
近著としては、「ママになっても美しい人の食事術」(PHP研究所)編集協力、「枯れないからだ」(河出書房新社)編集協力など多数。最新作は「寝る前5分の新習慣! 極上の眠りに導く安眠ヨガ」が好評発売中!
https://aya-works.com/

LINE公式アカウントを追加
LINEお友達追加