ヒアルロン酸の効果・1日の摂取目安量・多く含む食品・効率よく摂取する方法

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ヒアルロン酸の基本情報、効果・働き、不足・欠乏による影響、1日の摂取目安量、多く含む食品、効率よく摂取する方法について解説します。

ヒアルロン酸とは

ヒアルロン酸(hyaluronic acid)はムコ多糖類(グリコサミノグリカン)の一種で、学術的にはヒアルロナンと呼びます。

非常に高い保水力を持っており、ヒアルロン酸1gで6,000g(6L)の水分を保持することが可能です。

もともと眼球の硝子体を構成する成分として発見され、ギリシャ語で硝子体を意味するヒアロスと、ヒアルロン酸の構成成分のひとつであるグルクロン酸から「ヒアルロン酸」と命名されました。

眼球以外にも皮膚や軟骨などに存在し、体の中で細胞と細胞をつなぐ役割を果たしています。

ヒアルロン酸は、体内の酵素によって糖類を原料として生成されますが、その速度は非常に早く、特に皮膚(肌)においては2~3日ですべてのヒアルロン酸が新しく入れ替わるのだそう。

しかしヒアルロン酸の合成能力は年齢とともに低下し、高齢者では乳幼児の20分の1程度になってしまいます。

なお、ヒアルロン酸の経口摂取や経皮摂取(塗ること)による効果はあまり大きいとは言えません。

経口摂取したヒアルロン酸はほとんどが分解され、経皮摂取したヒアルロン酸は角質層の奥の真皮層までは届かず、いずれもヒアルロン酸本来の効果を期待できないためです。

一方で、医療承認を受けているヒアルロン酸注射は、美容のために実施されるほか、関節痛の治療などにも用いられます。

ヒアルロン酸とコラーゲンとの違い

ヒアルロン酸がムコ多糖類、つまり糖質の一種であるのに対し、コラーゲンはタンパク質の一種です。

ヒアルロン酸は高い保水力から、皮膚のみずみずしさを保つために効果を発揮します。

一方コラーゲンは、ハリや弾力、柔軟性のある体を維持するために欠かせない成分で、皮膚・骨・腱・血管などあらゆる組織・臓器を構成するうえで重要な役割を持っています。

なお、どちらも体内で必要量が生成されることから、日本人の食事摂取基準(2020 年版)では必須栄養素に含まれていません。

ヒアルロン酸の効果・働き

ヒアルロン酸の持つ効果・効能・働きについて解説します。

なおここで紹介する効果は、ヒアルロン酸の人体内での働き全般であり、経口摂取・経皮摂取といった摂取方法で同様の効果が得られることを示すものではありません。

クッションになり関節痛を和らげる

ヒアルロン酸は、関節と関節の間にある関節液に含まれており、骨と骨、骨と軟骨がこすれて炎症が起こったりすり減ったりするのを防ぐ役割を持っています。

関節液に含まれるヒアルロン酸は、けがや年齢の積み重ねにより減少するため、外部から注入して正常に戻すという物理的な治療が有効です。

変形性ひざ関節症、四十肩や五十肩、関節リウマチに対しては保険も適用されます。

肌の水分保持・弾力性維持によるアンチエイジング効果

高い保水性を持つヒアルロン酸は、肌の保水力を保つうえで重要な役割を果たします。

ヒアルロン酸の減少した肌は、乾燥し弾力やハリがなくなり、しわやたるみを引き起こします。みずみずしい肌を保つために、ヒアルロン酸は欠かせない成分です。

眼球の形状維持

ヒアルロン酸は、眼球の形状を維持(眼圧を維持)する役割を持つ硝子体を構成しています。

また、眼内注射として白内障治療の補助剤に用いられるほか、ドライアイの治療用点眼薬などにも用いられます。

ヒアルロン酸が減少すると起こる症状

ヒアルロン酸が減少すると、次の症状が起こります。

  • 肌表面の乾燥(乾燥肌)
  • しわ・しみ・たるみ
  • 腰痛
  • 膝や肩の関節痛
  • ドライアイ

ヒアルロン酸が減少する主な原因は、加齢によるものです。

ヒアルロン酸を過剰摂取すると起こる副作用

ヒアルロン酸の過剰摂取による健康被害は、ほとんど報告がありません。

ヒアルロン酸の1日の摂取目安量

日本健康・栄養食品協会の見解によれば、ヒアルロン酸の1日の摂取目安量は、およそ120~240mgが上限とされています。

これは、ヒアルロン酸の経口摂取による効果が得られる目安量ではなく、過剰摂取による健康被害が起こらないであろう上限量として設定されたものです。

なお、WHOが提唱する算出方法によれば、1日の摂取目安量は1,750mgとなります。

ヒアルロン酸を多く含む食品

ヒアルロン酸は、次の食品に多く含まれています。

  • 鶏の軟骨
  • 魚の目玉
  • 鶏のトサカ
  • 豚足
  • フカヒレ
  • 山芋
  • オクラ
  • 納豆
  • モズクなど

ヒアルロン酸を効率よく摂取する方法

上記食品群に含まれるコラーゲンは、分子が大きいため吸収率が悪くなります。

また、コラーゲンは加熱すると壊れるため、一般的な食品から十分な量を摂取することは難しいでしょう。

経口摂取でより効率的にヒアルロン酸を摂取したい場合は、低分子ヒアルロン酸を配合したサプリメントや健康食品を用いるのがひとつの手です。

ただし、前述の通り経口摂取したヒアルロン酸は一度分解されてから再合成されるので、そもそも摂取したヒアルロン酸が体内で効果を発揮する保証はいまのところありません。

なお、化粧水や美容液といった化粧品から経皮摂取するヒアルロン酸は、肌表面を保湿する役割が主です。そのためこちらも、肌そのものを構成するヒアルロン酸と同じ働きは期待できません。

ただし近年は、マイクロニードル技術が進歩し、ごく微細な針によって痛みを感じずヒアルロン酸を肌へ浸透させることを目的とした化粧品も登場しています。

参考文献

ヒアルロン酸食品|日本健康・栄養食品協会

「昨今話題のヒアルロン酸の品質と安全性についての情報」(FAQ)|日本健康・栄養食品協会