グルタチオンの効果・1日の摂取目安量・多く含む食品・効率よく摂取する方法

2538views

栄養素

グルタチオンの基本情報、種類、効果・働き、不足・欠乏・過剰摂取による影響、多く含む食品、効率よく摂取する方法について解説します。

グルタチオンとは

グルタチオン(glutathione)とは、グルタミン酸・システイン・グリシンの3つのアミノ酸が結合した化合物です。3つのアミノ酸が連なっている構造のため、トリペプチドに分類されます。

人間をはじめとする動物や植物のあらゆる組織に含まれ、細胞の呼吸に関与する成分です。体内の状態を一定に保つ恒常性の維持や強い抗酸化作用、過酸化水素の無害化など、生体維持に欠かせない働きをしています。そのため、古くから薬剤としても利用されてきた成分です。

近年は、グルタチオンの美白・アンチエイジング効果が注目されており、美容分野でも活用されています。

美容分野では、グルタチオンを点滴薬で使用するケースもありますが、経口摂取でも血中濃度は上がることがわかっています。食品やサプリメントとして摂取しても、グルタチオンの効果を期待できるでしょう。

アミノ酸の効果・1日の摂取目安量・多く含む食品・効率よく摂取する方法|NANIWA SUPLI MEDIA

グルタチオンに含まれるアミノ酸

グルタチオンは、グルタミン酸・システイン・グリシンの3つのアミノ酸からなる栄養素です。それぞれの特徴を紹介します。

グルタミン酸

グルタミン酸は、タンパク質を構成する20種類のアミノ酸の1種です。昆布や野菜などに含まれ、旨味成分として知られています。

体内では神経伝達物質として働き、神経系の調節という重要な役目を担っています。また、脳内で有毒なアンモニアと結合し、無毒化する働きももつアミノ酸です。

ストレスを解消し、リラックス効果をもつGABAの原料にもなります。

GABAの効果・1日の摂取目安量・多く含む食品・効率よく摂取する方法|NANIWA SUPLI MEDIA

システイン

システインは、メチオニンから合成されるアミノ酸です。

美容効果をもつ栄養素として知られており、肌のターンオーバーを正常化してシミや肌荒れを予防・改善する作用があると考えられています。抗酸化作用もあり、老化予防にも効果的です。

システインは、レバーや魚介類に多く含まれます。

グリシン

グリシンは、タンパク質を構成するアミノ酸の1つです。

コラーゲンを構成し、皮膚の健康を保っています。コラーゲンとは、人間の皮膚や軟骨を構成するタンパク質で、肌の弾力を保つと考えられています。

グリシンは、肉類・豆類・チーズに多く含まれる栄養素です。

グリシンの効果・1日の摂取目安量・多く含む食品・効率よく摂取する方法|NANIWA SUPLI MEDIA

グルタチオンの効果・働き

グルタチオンの効果・効能について解説します。

強力な抗酸化作用で老化予防

グルタチオンは、強力な抗酸化作用をもつことが知られています。

抗酸化作用とは、代謝によって作られた老廃物の1種である活性酵素の酸化を抑制する作用です。活性酵素は一定量では有効に働きますが、過剰に生成されると過酸化脂質へと変化して、老化やがんなどを引き起こします。

グルタチオンは、過剰に生成された活性酵素の酸化を防ぎ、体内の過酸化脂質が増えるのを抑制します。グルタチオンの働きは、老化の原因物質が作られにくくすることです。

アンチエイジングにおすすめの抗酸化作用のある食べ物・飲み物|NANIWA SUPLI MEDIA

自己免疫力の向上

グルタチオンには、自己免疫力を向上させる働きもあります。

人体の免疫機能には、多くのアミノ酸が関与しています。異物をバリア機能で防いだり、体内に侵入した異物を除去したりする仕組みです。

グルタチオンは、腸管免疫に関与していると考えられています。通常、腸管の表面には免疫細胞が存在し、異物の侵入を防いでいます。グルタチオンは腸管免疫機能を向上させ、異物の侵入を防ぐために働いている栄養素です。

自己免疫機能のバランス崩壊によっておこる花粉症や気管支喘息、食物アレルギー、アトピーなどにも、グルタチオンが有効と考えられています。

免疫力を高める食べ物・飲み物と心がけたい生活習慣|NANIWA SUPLI MEDIA

メラニンの働きを抑制して美白効果も

グルタチオンの効果として注目されているのが、美白効果です。

そもそも肌の色素が濃くなるのは、メラニンと呼ばれる色素成分が原因。メラニンは通常、肌のターンオーバーによって角質となって体外に排出されます。

しかし、紫外線や刺激によってターンオーバーが乱れると、メラニンが皮膚に残って色素が濃くなります。

グルタチオンは、メラニンの産生を抑制する栄養素です。色素のもとになるメラニンが作られにくくなるため、美白効果があると期待されています。

美白におすすめの食べ物・飲み物|NANIWA SUPLI MEDIA

解毒作用で二日酔い軽減

グルタチオンのアンモニア解毒作用は、二日酔いの軽減にも働きかけます。

二日酔いは、アルコールの過剰摂取により起こる頭痛・嘔吐・下痢などの症状です。アルコールが肝臓で分解されるときに作られるアセトアルデヒドが原因で、過剰摂取によってアセトアルデヒドが増えると症状が起こります。

グルタチオンには、アセトアルデヒドやアンモニアなどの有害物質を無毒化する作用があります。二日酔いの原因物質を無害化し、症状を和らげる効果のある栄養素です。

二日酔いの予防・解消に効く食べ物&飲み物10選|NANIWA SUPLI MEDIA

グルタチオンを過剰摂取すると起こる副作用

食品中に含まれるグルタチオンは、過剰摂取になりにくいため、一般的な食事なら副作用の心配はありません。サプリメントとして摂取する場合は、メーカーの用量を守りましょう。

また、グルタチオンは医療機関で点滴薬として使用されることもあります。グルタチオン点滴の副作用には、以下の症状が確認されています。

  • 食欲不振
  • 悪心
  • 嘔吐
  • 発疹
  • 肝機能障害

一般的にグルタチオン点滴の副作用は少なく、妊婦でも使用できる薬剤です。ただし、妊娠中にグルタチオン点滴を受ける際は、医師に相談してください。

グルタチオンを多く含む食品

グルタチオンは、レバー・肉類・小麦のほかに、植物性食品に多く含まれています。主な植物性食品のグルタチオン含有量は、以下のとおりです。

食品名成分含有量100gあたりmg
トマト28.7
ほうれん草15.5
きゅうり15.4
えのき13.3
かぼちゃ12.4
キャベツ11.2
そら豆9.5
さやえんどう9.2
カリフラワー6.1
ブロッコリー5.0
出典:植物性食品材料申のグルタチオン含有量|京都女子大学家政学部(PDF)

グルタチオンは、トマトやほうれん草、かぼちゃなどの緑黄色野菜に多く含まれることがわかります。また、きのこ類や豆類にも豊富に含まれています。

トマトの栄養と効果効能・調理法・保存法|NANIWA SUPLI MEDIA

ほうれん草の栄養と効果効能・調理法・保存法|NANIWA SUPLI MEDIA

きゅうりの栄養と効果効能・調理法・保存法|NANIWA SUPLI MEDIA

グルタチオンを効率よく摂取する方法

最後に、グルタチオンと一緒に摂取したい栄養素を紹介します。グルタチオンを効率よく摂取するには、働きをサポートしてくれるビタミンB群の働きが欠かせません。

ビタミンB6

ビタミンB6は、補酵素としてアミノ酸の代謝をサポートするビタミンB群の1種です。

摂取したグルタチオンをより効率よく利用するときに役立ちます。そのほかに、筋肉増強や精神安定作用、貧血予防などの効果もあります。

ビタミンB6を多く含む食品は、以下のとおりです。とうがらしやにんにく、パセリなどに多く位含まれています。

​​​​​​順位食品名成分量00gあたりmg
1野菜類/とうがらし/果実/乾3.81
2穀類/こめ/[その他]/米ぬか3.27
3調味料及び香辛料類/<香辛料類>/にんにく/ガーリックパウダー/食塩無添加2.32
3調味料及び香辛料類/<香辛料類>/にんにく/ガーリックパウダー/食塩添加2.32
5野菜類/(にんにく類)/にんにく/りん茎/油いため1.80
6調味料及び香辛料類/<香辛料類>/バジル/粉1.75
7野菜類/(にんにく類)/にんにく/りん茎/生1.53
8調味料及び香辛料類/<香辛料類>/パセリ/乾1.47
9調味料及び香辛料類/<その他>/酵母/パン酵母/乾燥1.28
10穀類/こむぎ/[その他]/小麦はいが1.24
出典:食品成分データベース|文部科学省

ビタミンB6の効果・1日の摂取目安量・多く含む食品・効率よく摂取する方法|NANIWA SUPLI MEDIA

ビタミンB12

ビタミンB12もビタミンB6と同様に、アミノ酸代謝を促進する補酵素として働きます。さらに、DNA合成による細胞増殖の促進や、貧血予防などの働きもある栄養素です。

しじみやのり、いわしなどに多く含まれるため、ビタミンB12を摂取したいときは魚介類や貝類を積極的に食べるとよいでしょう。

順位食品名成分量100gあたりμg
1魚介類/<魚類>/(さけ・ます類)/しろさけ/めふん327.6
2魚介類/<貝類>/しじみ/水煮81.6
3藻類/あまのり/ほしのり77.6
4魚介類/<貝類>/しじみ/生68.4
5魚介類/<魚類>/(いわし類)/かたくちいわし/田作り64.5
6魚介類/<貝類>/あさり/缶詰/水煮63.8
7魚介類/<魚類>/あゆ/天然/内臓/生60.3
8魚介類/<貝類>/あげまき/生59.4
9魚介類/<貝類>/あかがい/生59.2
10藻類/あまのり/味付けのり58.1
出典:食品成分データベース|文部科学省

ビタミンB12の効果・1日の摂取目安量・多く含む食品・効率のよい摂取方法|NANIWA SUPLI MEDIA

ナイアシン

ナイアシンは、タンパク質代謝をサポートするビタミンB群の1種です。

きのこ類や魚介類、インスタントコーヒーに多く含まれています。ナイアシンを豊富に含む食品は、次のとおりです。

順位食品名成分量100gあたりmg
1きのこ類/まいたけ/乾64.1
2魚介類/<魚類>/(たら類)/すけとうだら/たらこ/焼き56.9
3魚介類/<魚類>/(たら類)/すけとうだら/たらこ/生49.5
4し好飲料類/<コーヒー・ココア類>/コーヒー/インスタントコーヒー47.0
5魚介類/<魚類>/(かつお類)/加工品/かつお節45.0
6魚介類/<魚類>/(かつお類)/加工品/裸節44.6
7魚介類/<魚類>/(かつお類)/加工品/削り節37.4
8魚介類/<魚類>/(かつお類)/加工品/なまり節35.0
9穀類/こめ/[その他]/米ぬか34.6
10種実類/らっかせい/大粒種/いり23.1
10調味料及び香辛料類/<その他>/酵母/パン酵母/圧搾23.1
出典:食品成分データベース|文部科学省

ナイアシンの効果・1日の摂取目安量・多く含む食品・摂取する方法|NANIWA SUPLI MEDIA

参考文献

ダイエットに失敗するたった一つの理由 解決策を教えます