アセロラの栄養と効果効能・調理法・保存法

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アセロラ

アセロラの旬や原産地、主要な品種などの基本情報、アセロラに含まれる栄養とその効果効能、栄養素を損なわない調理法や保存法などを紹介します。

アセロラとは

アセロラ(acerola)とは、西インド諸島や熱帯アメリカ原産とされる、キントラノオ科の常緑果樹です。

果実はさくらんぼに似ていて、直径2cmほどの小さな球形をしています。完熟すると、果皮は鮮やかな赤色になります。

アセロラの果実には、ビタミンやポリフェノールなどが多く含まれており、栄養素が豊富なスーパ―フルーツの一つとして注目されています。

特に、美容や健康に良いビタミンCの含有量は、果物のなかでも群を抜いて高く「ビタミンCの王様」の別名も。酸味種のアセロラ果実には、レモン果汁のおよそ34倍のビタミンCが含まれています。

栄養素の豊富さで注目されるアセロラは、主に清涼飲料水・ジュース・ゼリー・ジャムなど加工食品として親しまれてきました。手軽に栄養を摂取できる、アセロラの成分を濃縮したサプリメントも人気です。

アセロラ果実は生で食べることもできますが、傷みが早いため、市場に出回ることは多くありません。日本では沖縄県でアセロラが栽培されており、旬の時期は5~8月ごろです。

アセロラの品種・種類

アセロラは、酸味の強い「酸味種」と甘みの強い「甘味種」の2つに大きく分類できます。それぞれの特徴と、代表的な品種を解説します。

酸味種

酸味種は、酸味が強く、主に加工用として使われているアセロラです。甘味種よりビタミンCの含有量が高く、100gあたり1700mgものビタミンCが含まれています。

バーモント・レーボルク・マウナウイリー・レッドジャンボ・プエルトリコなどが代表的な品種です。

甘味種

甘味種は、酸味種と比べて酸味がマイルドで甘みが強く、生食にも向いている種類です。

主な品種として、フロリダスウィート・マノアスウィート・ルビートロピカル・ハワイアンクイーン・チェリースペイン・チェリータイが挙げられます。

アセロラに含まれる成分・栄養素

アセロラ100gに含まれる成分・栄養素は下記表の通りです。

参考として、酸味種・甘味種の成分表に加え、アセロラ果汁入り飲料の成分表を並記しています。

食品名単位アセロラ 酸味種 生アセロラ 甘味種 生アセロラ 10 %果汁入り飲料
廃 棄 率%25250
エネルギー(kcal)kcal/100 g363642
エネルギー(kJ)kJ/100 g151151176
水 分g/100 g89.989.989.4
たんぱく質g/100 g0.70.70.1
アミノ酸組成によるたんぱく質g/100 g
脂 質g/100 g0.10.10
トリアシルグリセロール当量g/100 gTr
飽和脂肪酸g/100 g0.01
一価不飽和脂肪酸g/100 gTr
多価不飽和脂肪酸g/100 g0.01
コレステロールmg/100 g000
炭水化物g/100 g9910.5
利用可能炭水化物(単糖当量)g/100 g
水溶性食物繊維g/100 g0.80.80.1
不溶性食物繊維g/100 g1.11.10.1
食物繊維総量g/100 g1.91.90.2
灰 分g/100 g0.30.3Tr
ナトリウムmg/100 g771
カリウムmg/100 g13013013
カルシウムmg/100 g11111
マグネシウムmg/100 g10101
リンmg/100 g18182
mg/100 g0.50.50.1
亜鉛mg/100 g0.50.50.1
mg/100 g0.310.310.04
マンガンmg/100 g
ヨウ素µg/100 g
セレンµg/100 g
クロムµg/100 g
モリブデンµg/100 g
レチノールµg/100 g000
α-カロテンµg/100 g000
β-カロテンµg/100 g37037035
β-クリプトキサンチンµg/100 g
β-カロテン当量µg/100 g37037035
レチノール活性当量µg/100 g31313
ビタミンDµg/100 g000
α-トコフェロールmg/100 g0.70.70.1
β-トコフェロールmg/100 g0.10.1Tr
γ-トコフェロールmg/100 g1.41.40.1
δ-トコフェロールmg/100 g0.20.2Tr
ビタミンKµg/100 g000
ビタミンB1mg/100 g0.030.03Tr
ビタミンB2mg/100 g0.040.04Tr
ナイアシンmg/100 g0.30.3Tr
ビタミンB6mg/100 g000
ビタミンB12µg/100 g000
葉酸µg/100 g45455
パントテン酸mg/100 g0.250.250.03
ビオチンµg/100 g
ビタミンCmg/100 g1700800120
食塩相当量g/100 g000
アルコールg/100 g
硝酸イオンg/100 g
テオブロミンg/100 g
カフェインg/100 g
タンニンg/100 g
ポリフェノールg/100 g
酢酸g/100 g
調理油g/100 g
有機酸g/100 g
重量変化率%
備考試料: 冷凍品廃棄部位: 果柄及び種子試料: 冷凍品廃棄部位: 果柄及び種子
β-カロテン当量(μg)=β-カロテン(μg)+1/2α-カロテン(μg)+1/2クリプトキサンチン(μg)
レチノール当量(μg)=レチノール(μg)+1/12β-カロテン当量(μg)
 Tr(trace) :微量含まれているが、成分の記載限度に達していないもの。
 (0):測定されていないが、文献等により含まれていないと推定されるもの。
-:未測定
出典:日本食品標準成分表2015年版(七訂)

アセロラの効果・効能

アセロラに含まれる栄養素が持つ効果・効能・働きを解説します。

豊富なビタミンCで美白・美肌効果

アセロラに豊富に含まれるビタミンCは、アスコルビン酸とも呼ばれる水溶性の栄養素。シミやそばかすの元となるメラニン生成を抑える働きや、コラーゲンの生成を促す働きがあり、肌のコンディションを整えるのに欠かせない成分の一つです。

また、ビタミンCには皮脂の分泌を抑える作用も期待できます。過剰な皮脂分泌が原因となる、ニキビや吹き出物など肌荒れにお悩みの方にとっても有用です。

果物や野菜に豊富なビタミンCですが、そのなかでもアセロラのビタミンC含有量はトップクラスです。アセロラは、美肌づくりにはぴったりのフルーツと言えるでしょう。

実際に、12週間にわたってアセロラ果汁飲料を摂取したところ、肌状態の改善がみられたという研究報告もあります。

免疫力をアップし風邪を引きにくい体に

アセロラに豊富なビタミンCには、肌を整える効果のほかにもさまざまな効能があります。

特に注目されているのが、免疫力を高める作用です。ビタミンCは、風邪などの感染症のウイルスや菌から体を守る免疫細胞の働きを活性化します。

ビタミンCを多く含むアセロラは、体に疲れを感じたときや、感染症を予防したいときに役立ちます。感染症の流行しやすい時期や、普段から風邪を引きやすい方にもおすすめの食材です。

動脈硬化など生活習慣病の予防

アセロラは、ビタミンCのほかに、ポリフェノールやカロテノイドなどの強力な抗酸化物質を多数含んでいます。

抗酸化物質とは、増えすぎると体に害のある活性酸素を取り除き、動脈硬化やがんを予防する栄養素のことです。加えて、肌や細胞の老化を防ぎ、アンチエイジングにも役立ちます。

アセロラには、ポリフェノールの一種であるアントシアニンや、カロテノイドのβカロテンが特に豊富。生活習慣病の予防効果も期待できるフルーツです。

ダイエットに効果的

アセロラに含まれるポリフェノールの一種アントシアニンは、肥満予防に効果的と考えられている栄養素です。

ラットを使った実験では、体脂肪の蓄積・脂肪細胞の肥大化・脂肪肝などの抑制効果がアントシアニンに認められました。

また、アセロラ果実には、腸のぜん動運動を活発にする食物繊維も豊富です。便秘を解消し、よりすっきりとした体に改善する効果が望めます。

アセロラの食べ方

アセロラの栄養素を損なわない洗い方・調理方法・食べ方などを解説します。

アセロラの洗い方

果皮にゴミなどが付着している場合があるため、ヘタを取ってから軽く水洗いするようにします。

なお、アセロラの果実は非常にデリケートなので、洗う際に爪やザルなどで表面を傷つけないように注意してください。

アセロラの調理方法

アセロラの果実はそのままでも食べられますが、ジュースやゼリー、ケーキなどの材料として使うこともできます。

アセロラジュースのレシピを紹介します。まず、果実からヘタと種を丁寧に取り除きます。ヘタと種を取った果実に、砂糖と水を適量加えてミキサーにかければ完成です。酸味が強いと感じたときは、お好みで砂糖を追加するか、はちみつを加えてもいいでしょう。

アセロラの食べ方

アセロラの果実は、さくらんぼのようにそのまま食べることができます。1果に2~3個入っている種は食べられないので、誤って飲み込まないように注意しましょう。

生の果実の流通量はそれほど多くないため、ジュース・パウダー・ドライフルーツなど、保存が利く加工食品も手軽でおすすめです。

もっと簡単にアセロラの栄養素を得たいときは、サプリメントも試してみてください。

アセロラを調理する際の注意点

完熟したアセロラ果実は皮が薄く、デリケートで傷みやすいため注意が必要です。

取り扱い時に傷を付けてしまうと、鮮度を落とす原因にもなります。水洗いする際など、細心の注意を払って取り扱いましょう。

アセロラを食べる際の注意点

アセロラは、酸味の強いフルーツです。そのため、ジュースやゼリーなどの加工食品には、酸っぱさを和らげるために砂糖が多く使われていることもあります。

肥満予防にも効果が期待できるアセロラですが、ダイエット中や糖質制限中の方は、原材料表示をしっかりチェックし、糖分の摂りすぎにならないよう気を付けてください。

アセロラの保存方法

アセロラの栄養素を損なわない保存方法を解説します。

冷蔵保存

生のアセロラは、水洗いしてヘタをとり、冷蔵庫で保存してください。

完熟したアセロラ果実は、収穫してから数時間で果皮が傷み出して、冷蔵保存でも2~3日後には変色が始まります。そのため早めに食べきるようにしましょう。

冷凍保存

アセロラは傷みやすいため、食べきれないぶんは冷凍保存しておくのがおすすめです。水洗いした果実を、ジッパー付き袋など密閉できる容器に入れ、冷凍庫で保存します。

解凍する際は、常温で自然解凍してください。冷凍のまま、もしくは半解凍でも食べることができます。