ごぼうの栄養と効果効能・調理法・保存法

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ゴボウ

ごぼうの旬や原産地、主要な品種などの基本情報、ごぼうに含まれる栄養とその効果効能、栄養素を損なわない調理法や保存法などを紹介します。

ごぼうとは

ごぼう(Burdock)は、キク科ゴボウ属の植物で、地中に長く伸びた根を食べる野菜です。原産地はユーラシア大陸北部と言われており、中国語では「牛蒡」と表記します。

ごぼうの旬は11~1月ですが、若いうちに収穫する「新ごぼう」は6~7月に流通します。青森県や茨城県が主産地です。

ごぼうの根には独特の風味とシャキシャキした歯応えがあり、きんぴら・煮物・サラダなど、あらゆる料理にアレンジすることができます。

日々の食卓に並ぶ根菜として一般的なごぼうですが、中国やヨーロッパでは薬用植物として用いられており、食用の作物として栽培しているのは日本や台湾など一部の国だけです。

ごぼうには食物繊維やポリフェノールなどの栄養素が豊富で、ダイエットや健康維持にも役立ちます。

ごぼうの品種・種類

ごぼうの種類は大きく分けて「長根種」と「短根種」があり、長根種のほうが流通量も多く一般的です。2種類のごぼうの特徴を紹介します。

長根種

長根種は、全長1m前後で直径2~3cmの細長いごぼう。スーパーなどで見かけるごぼうのほとんどが長根種です。

代表的な品種「滝野川ごぼう」の系統品種が多く出回っていますが、「柳川理想」や「渡辺早生」といった品種もあります。

新ごぼうは、長根種のごぼうを若採りしたもので、色が白くて柔らかく、サッと茹でるだけでおいしく食べられます。

短根種

長根種と比較して短く太いごぼうは、短根種と呼ばれています。品種によっては直径10cm以上に成長するものもあります。

「大浦ごぼう」、「堀川ごぼう」などがよく知られた品種です。中に空洞があるものも多く、詰め物をして料理されることもあります。

ごぼうに含まれる成分・栄養素

ごぼう100gに含まれる成分・栄養素は下記表の通りです。

食品名単位ごぼう 根 生ごぼう 根 ゆで
エネルギー(kcal)kcal/100 g6558
エネルギー(kJ)kJ/100 g272243
水 分g/100 g81.783.9
たんぱく質g/100 g1.81.5
アミノ酸組成によるたんぱく質g/100 g1.1-0.9
脂 質g/100 g0.10.2
トリアシルグリセロール当量g/100 g-0.1-0.2
飽和脂肪酸g/100 g-0.02-0.03
一価不飽和脂肪酸g/100 g-0.02-0.05
多価不飽和脂肪酸g/100 g-0.04-0.08
コレステロールmg/100 g00
炭水化物g/100 g15.413.7
利用可能炭水化物(単糖当量)g/100 g1.1-0.9
水溶性食物繊維g/100 g2.32.7
不溶性食物繊維g/100 g3.43.4
食物繊維総量g/100 g5.76.1
灰 分g/100 g0.90.6
ナトリウムmg/100 g1811
カリウムmg/100 g320210
カルシウムmg/100 g4648
マグネシウムmg/100 g5440
リンmg/100 g6246
mg/100 g0.70.7
亜鉛mg/100 g0.80.7
mg/100 g0.210.16
マンガンmg/100 g0.180.16
ヨウ素µg/100 g2
セレンµg/100 g1
クロムµg/100 g1
モリブデンµg/100 g1
レチノールµg/100 g00
α-カロテンµg/100 g00
β-カロテンµg/100 g10
β-クリプトキサンチンµg/100 g00
β-カロテン当量µg/100 g10
レチノール活性当量µg/100 gTr0
ビタミンDµg/100 g00
α-トコフェロールmg/100 g0.60.6
β-トコフェロールmg/100 g00
γ-トコフェロールmg/100 g00
δ-トコフェロールmg/100 g00
ビタミンKµg/100 gTrTr
ビタミンB1mg/100 g0.050.03
ビタミンB2mg/100 g0.040.02
ナイアシンmg/100 g0.40.2
ビタミンB6mg/100 g0.10.09
ビタミンB12µg/100 g00
葉酸µg/100 g6861
パントテン酸mg/100 g0.230.19
ビオチンµg/100 g1.3
ビタミンCmg/100 g31
食塩相当量g/100 g00
アルコールg/100 g
硝酸イオンg/100 g0.10.1
テオブロミンg/100 g
カフェインg/100 g
タンニンg/100 g
ポリフェノールg/100 g
酢酸g/100 g
調理油g/100 g
有機酸g/100 g
重量変化率%91
備考廃棄部位: 皮、葉柄基部及び先端皮、葉柄基部及び先端を除いたもの
β-カロテン当量(μg)=β-カロテン(μg)+1/2α-カロテン(μg)+1/2クリプトキサンチン(μg)
レチノール当量(μg)=レチノール(μg)+1/12β-カロテン当量(μg)
 Tr(trace) :微量含まれているが、成分の記載限度に達していないもの。
 (0):測定されていないが、文献等により含まれていないと推定されるもの。
-:未測定
出典:日本食品標準成分表2015年版(七訂)

ごぼうの効果・効能

ごぼうに含まれる栄養素が持つ効果・効能・働きを解説します。

食物繊維:腸内環境を整えてダイエットにも役立つ

栄養豊富な根菜類のなかでも、ごぼうの食物繊維含有量は突出して多く、さつまいもの2倍以上の食物繊維を含んでいます。

ごぼうには水溶性食物繊維・不溶性食物繊維ともに豊富で、腸内環境を整える効果が期待できます。便通の改善にも効果があり、ダイエット中にもおすすめの食材です。

また、ごぼうに含まれる水溶性食物繊維の一種「イヌリン」には、食後の急激な血糖値上昇を抑える作用も。糖尿病などの生活習慣病の予防に役立ちます。

ポリフェノール:動脈硬化やがんを予防する

ごぼうには多くのポリフェノールが含まれており、主要な野菜のなかでも特に高い抗酸化作用を持っています。

抗酸化物質であるポリフェノールは、体に有害な活性酸素を抑制・除去する栄養素です。活性酸素が引き起こす動脈硬化・がん・老化などを予防し、若々しく健康な体の維持に役立ちます。

ごぼうのポリフェノールは特に皮層部に多く含まれるので、皮を厚く剥きすぎないように気を付けましょう。

カリウム:高血圧・むくみを改善

カリウムは必須ミネラルの一つで、塩分を体外に排出する働きがあり、高血圧やむくみの予防効果が認められている栄養素です。

ごぼうの根には、高血圧対策になるカリウムが豊富に含まれています。特に生のごぼうの根に多くのカリウムが含まれており、血圧が気になるときは、ごぼうを加熱調理せずサラダなどにして食べるのがおすすめです。

初夏に流通する新ごぼうは、柔らかく生のままでも食感がよいので、積極的に取り入れてみましょう。

葉酸:妊婦・胎児の健康を助け、貧血を予防する

ごぼうには、妊娠中に積極的に摂っておきたい葉酸が豊富です。

葉酸は血を作るビタミンとも言われ、胎児が健康に発育するためにとても大切な栄養素で、貧血予防にも役立ちます。

ごぼうには100gあたり約60mgの葉酸が含まれていて、妊娠中の女性にうれしい食材です。

ごぼうの食べ方

ごぼうの栄養素を損なわない洗い方・調理方法・食べ方などを解説します。

ごぼうの洗い方・あく抜き方法

ごぼうの表面に付いた泥は、流水でしっかり洗い流しましょう。このとき、たわしなどで擦ると皮に含まれる旨味や栄養素まで取ってしまうので、ふきんやスポンジなど柔らかいものを使ってください。

ごぼうのあく抜きは、2通りの方法があります。カットしたごぼうをボウルにためた水に30秒ほどさらすか、沸騰したお湯に数秒くぐらせます。

見た目を白く仕上げたい場合は、酢水につけてあく抜きするのがおすすめです。

ごぼうの調理方法

ごぼうの栄養素を逃さないためには、調理する前に一度電子レンジで温めるようにしましょう。

ごぼうを電子レンジで温めることで、抗酸化作用のあるポリフェノールを壊す酵素が働かなくなると言われています。加えて、加熱することで包丁が入りやすくなるメリットもあります。

ごぼうを調理する際の注意点

ごぼうをあく抜きするとき、水溶性の栄養素が失われてしまう可能性があります。そのため、栄養を取りこぼしたくないときは、あく抜きの工程を省いても大丈夫です。

ただし、あく抜きしないとごぼうの色が黒くなるので、見た目を白く仕上げたい料理の場合は、あくをしっかり抜くようにしましょう。

ごぼうの保存方法

ごぼうの栄養素を損なわない保存方法を解説します。

冷蔵保存

ごぼうは冷蔵庫で保存します。乾燥すると硬くなるため、長持ちさせるために新聞紙などで包んでビニール袋に入れておきましょう。

冷蔵ごぼうの保存期間は、泥付きの場合は1ヵ月、洗ったものは1週間が目安です。泥付きのごぼうは、涼しい時期であれば新聞紙にくるんで常温保存することもできます。

冷凍保存

ごぼうを生のまま凍らせると食感が筋っぽくなるため、冷凍保存する際は加熱したものを冷凍するのがおすすめです。冷凍したごぼうは、解凍せずそのまま料理に使うことができます。保存期間の目安は約1ヵ月です。

参考文献