モロヘイヤの栄養と効果効能・調理法・保存法

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モロヘイヤの旬や原産地、主要な品種などの基本情報、含む栄養とその効果効能、栄養素を損なわない調理法や保存法などを紹介します。

モロヘイヤとは

モロヘイヤは、シナノキ科ツナソ属の緑黄色野菜です。

モロヘイヤという名前にはアラビア語で「王様だけのもの」という意味があり、栄養素の高さから「野菜の王様」とも呼ばれています。

その栄養素の高さは、「難病を持つ王様がモロヘイヤを食べたところ薬では治らなかった病が治った」という古代エジプトの伝説があるほどです。

原産地はアフリカからインドと言われており、現在でも中近東からアフリカ北部の暑い地域で多く食されています。

モロヘイヤの莢(さや:花が咲いた後にできる種子を包む殻)と、その中にある種子には、ストロファンチジンという有毒物質があります。

食べるとめまいや吐き気、動悸、起立不全を引き起こす危険性があり、最悪の場合死に至ることもあります。

食用として市販されているモロヘイヤは、花が咲く前の若い葉を出荷しているため種が入っている心配はありませんが、自家栽培のモロヘイヤには注意が必要です。

生育には高温が必要になるため、旬は6月中旬〜8月中旬にかけて。店頭には1年中出回っており、国内では群馬県、三重県、沖縄県などで栽培されています。

モロヘイヤに含まれる成分・栄養素

モロヘイヤ100gに含まれる成分・栄養素は下記表の通りです。

野菜の王様と呼ばれるだけあり、ビタミンや食物繊維などあらゆる栄養素が豊富に含まれていることが分かります。

特に生食でのβ-カロテン当量は、野菜の中でトップの10,000μg(10mg)です。この含有量は、生食のほうれん草の2倍強に及びます。

食品名単位モロヘイヤ(生)モロヘイヤ(茹で)
エネルギー(kcal)kcal/100 g3825
たんぱく質g/100 g4.83
水溶性食物繊維g/100 g1.30.8
不溶性食物繊維g/100 g4.62.7
食物繊維総量g/100 g5.93.5
カリウムmg/100 g530160
カルシウムmg/100 g260170
マグネシウムmg/100 g4626
リンmg/100 g11053
mg/100 g10.6
亜鉛mg/100 g0.60.4
mg/100 g0.330.2
マンガンmg/100 g1.321.02
ヨウ素µg/100 g4
セレンµg/100 g1
クロムµg/100 g2
モリブデンµg/100 g15
β-カロテン当量µg/100 g100006600
ビタミンDµg/100 g00
α-トコフェロール(ビタミンE)mg/100 g6.53.4
ビタミンKµg/100 g640450
ビタミンB1mg/100 g0.180.06
ビタミンB2mg/100 g0.420.13
ナイアシンmg/100 g1.10.4
ビタミンB6mg/100 g0.350.08
ビタミンB12µg/100 g00
葉酸µg/100 g25067
パントテン酸mg/100 g1.830.7
ビオチンµg/100 g13.6
ビタミンCmg/100 g6511
β-カロテン当量(μg)=β-カロテン(μg)+1/2α-カロテン(μg)+1/2クリプトキサンチン(μg)
出典:日本食品標準成分表2015年版(七訂)

モロヘイヤの効果・効能

モロヘイヤに含まれる栄養素が持つ効果・効能・働きを解説します。

カルシウム:骨粗鬆症予防に効果的

モロヘイヤに含まれるカルシウム量は、小魚よりも多いと言われています。

カルシウムは骨や歯の形成に強いかかわりがあるため、骨粗鬆症や骨折の予防に有効です。

水溶性食物繊維:腸内環境を整える

モロヘイヤのネバネバ成分は、水溶性の食物繊維です。水溶性食物繊維には、善玉菌のエサとなり腸内環境を整える作用があります。

善玉菌が多い腸内では、免疫細胞が正常に働くことができるので、免疫力がアップし、風邪やアレルギー、皮膚の炎症などを抑制します。

また、便を柔らかくする作用もあるため、便秘解消が期待でき、それにともなって美容面でも良い効果を発揮します。

β-カロテン:皮膚や粘膜を強くし、免疫力を上げる

ニンジンは野菜の中でもβ-カロテンが多い緑黄色野菜のひとつですが、そんなニンジンのβ-カロテン含有量を上回るのがモロヘイヤです。

β-カロテンは体内でビタミンAに変換されることで、皮膚や粘膜を強くする効果があります。

さらに免疫力を高めてくれるので、風邪や炎症の予防効果も期待できます。

モロヘイヤの調理方法

モロヘイヤの栄養素を損なわない洗い方や調理方法を解説します。

モロヘイヤの下ごしらえ(洗い方・茹で方)

洗う前に、まずモロヘイヤの茎を輪ゴムで束ねましょう。その状態で根元から葉まで流水を当てて、しっかりと汚れを落とします。

洗い終えたら、鍋かフライパンにたっぷり沸かしたお湯に、輪ゴムで束ねたままのモロヘイヤを入れましょう。

菜箸で押さえながら30秒茹で、裏返してさらに30秒茹でます。輪ゴムで束ねているので、ひっくり返しやすいはず。このとき塩を少々入れると、旨みと甘みが引き立ちます。

茹で上がったら、ボールにはった氷水もしくは冷水に、モロヘイヤをさっとさらしてください。冷やすことで、鮮やかな緑色に仕上げることができます。

水気をよく絞ってまな板に上げたら、茎の硬い部分(茎の一番下から1/3程度)を切り落として下ごしらえは完了です。

モロヘイヤのおすすめ調理方法

モロヘイヤに含まれるビタミンA・ビタミンE・ビタミンKは脂溶性ビタミンであり、油と一緒に摂取することで吸収効率が高まるので、天ぷらや炒めものにすると良いでしょう。

またモロヘイヤには、「非ヘム鉄」と呼ばれる鉄分も多く含まれています。

非ヘム鉄は、肉類などに含まれるヘム鉄に比べると吸収率が低いのですが、タンパク質やビタミンCと一緒に摂取することで吸収率を高めることができます。

肉や魚と合わせて調理するほか、他の野菜やフルーツと一緒に食べると良いでしょう。

2~3cmにざく切りにしておひたしなどにすると、モロヘイヤのシャキシャキとした食感を楽しむことができます。またモロヘイヤ特有のネバネバ感を楽しみたい場合は、細かく刻むことで強くなります。

モロヘイヤを調理する際の注意点

モロヘイヤに多く含まれるビタミンCは、水溶性ビタミンのため茹ですぎると溶け出してしまいます。茹でる際は茹で過ぎに注意しましょう。

モロヘイヤの保存方法

最後に、モロヘイヤの栄養素を損なわない保存方法を解説します。

葉物野菜であるモロヘイヤは、基本的にあまり日持ちしません。日が経つにつれて栄養素が抜けていってしまうため、なるべく早く食べるのが望ましい野菜です。

それでもどうしても余った分を保存したいという場合、冷蔵保存と冷凍保存の2つの方法があります。

冷蔵保存

冷蔵保存の場合は、茎に湿らせたキッチンペーパーを巻きつけ、乾燥を防ぎましょう。

そして密閉容器や保存用袋など入れて空気を抜いて口を閉じ、冷蔵庫の野菜室で保存します。冷蔵保存での保存期間は1〜2日です。

冷凍保存

冷凍保存の場合は、まずモロヘイヤの茎と葉を分けます。鍋にたっぷりのお湯を沸かし、塩を加えて、茎と葉をそれぞれ茹でた後、水気を優しくかつしっかり絞ってください。

1食分ずつに分けてラップに包み、冷凍用保存袋に入れて冷凍室へ。冷凍保存の場合、約1ヶ月保存することができます。