肌にいい食べ物・飲み物
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肌にいい栄養素を豊富に含む食べ物や飲み物を紹介します。
肌荒れが起こるメカニズムとは
まずは肌トラブルが起こるメカニズムを症状別に説明します。
乾燥やカサつき
肌荒れの代表的な症状は、乾燥やカサつきです。肌に十分なうるおいが足りていない状態で、肌の水分や細胞間脂質の減少によって起こります。
湿度が低くなる秋や冬に起こりやすいですが、紫外線による影響も大きな要因のひとつです。日焼けによるダメージは、肌のバリア機能を低下させ水分を保持する能力を弱める原因となるため気を付けましょう。
ニキビや吹き出物
ニキビや吹き出物は、毛穴に古い角質や皮脂が詰まり炎症を起こしている状態です。脂性肌だから起きるのではなく、ホルモンや栄養バランスの乱れがきっかけになることも多いと言われています。
また、紫外線の刺激はニキビと吹き出物を悪化させるので、念入りな紫外線対策も重要です。
赤みやかゆみ
赤みやかゆみなどの症状は、バリア機能が低下した肌にアレルゲンなどが入り込むことで発症します。
肌のバリア機能が低下する原因は、肌の生まれ変わりサイクルである新陳代謝の乱れです。加齢や肌の乾燥、紫外線などさまざまな要因で新陳代謝は滞りやすくなるため、日々のケアを大切にしましょう。
肌にいい栄養素
肌を健康に保つために役立つ栄養素を紹介します。
タンパク質:肌に重要なコラーゲンのもと
皮膚を構成するコラーゲンはタンパク質です。タンパク質が欠乏すると肌のハリやツヤが失われ、肌状態の悪化につながりますので注意しましょう。
タンパク質は動物性のものだけでなく、大豆に含まれるソイプロテインでも代替可能です。ソイプロテインは糖質と脂質の含有量が低いので、ダイエット中の人でも取り入れやすいでしょう。
タンパク質の効果・1日の摂取目安量・多く含む食品 | NANIWA SUPLI MEDIA
ソイプロテインの効果・1日の摂取目安量・多く含む食品・効率よく摂取する方法 | NANIWA SUPLI MEDIA
亜鉛:肌荒れ予防に
亜鉛は体内のあらゆる臓器にある酵素を構成するため、肌にとって欠かせない栄養素です。皮膚の健康維持をサポートし、肌荒れ予防に役立ちます。
コラーゲンの合成にも関わっているので、肌の新陳代謝にも影響を与える重要なミネラルです。
亜鉛の効果・1日の摂取目安量・多く含む食品・効率よく摂取する方法 | NANIWA SUPLI MEDIA
食物繊維:整腸作用でデトックス
食物繊維の摂取量が欠乏すると、引き起こされる症状は便秘です。不要なものが腸に留まった状態では腸内環境が悪化し、腐敗物質が産生されます。この物質は腸から血管を経由し、肌にも悪影響を与えることが研究でわかっています。
肌状態を正常に保つためには、腸に溜まった老廃物をデトックスすることが重要です。食物繊維の多い食品を摂取して、便秘改善に努めましょう。
食物繊維の効果・1日の摂取目安量・多く含む食品・効率のよい摂取方法 | NANIWA SUPLI MEDIA
オリゴ糖:腸内環境を整え肌質改善
オリゴ糖には、腸内でビフィズス菌をはじめとした善玉菌を増やす作用があります。腸内環境の改善に役立つことで、代謝アップにつながる栄養素です。
肌の新陳代謝や皮脂コントロールの正常化により、肌荒れを抑制する作用が期待されます。
オリゴ糖の効果・1日の摂取目安量・多く含む食品・効率よく摂取する方法 | NANIWA SUPLI MEDIA
鉄:新陳代謝を促進
貧血予防として重要な鉄は、肌にとっても重要な役割を果たします。鉄は赤血球のもととなり、体中の細胞に酸素を運びやすくしてくれる存在です。
皮膚の細胞に酸素が行き渡れば、肌の新陳代謝が促進されます。新しい細胞を作り古い細胞を押し出すサイクルが正常に行なわれることで、肌のバリア機能が高まり健康的な肌を目指せます。
鉄の効果・1日の摂取目安量・多く含む食品・効率よく摂取する方法 | NANIWA SUPLI MEDIA
オメガ3脂肪酸:肌の炎症鎮静
必須脂肪酸であるオメガ3脂肪酸には、皮膚アレルギーを抑制する作用があると言われています。オメガ6脂肪酸の摂り過ぎで起こる皮膚炎症の鎮静にも役立つ栄養素です。
オメガ3脂肪酸は血流改善作用もあるため、皮膚の細胞に酸素を届け美しい肌作りを助けます。
オメガ3脂肪酸の効果・1日の摂取目安量・多く含む食品・効率よく摂取する方法 | NANIWA SUPLI MEDIA
ビタミンB群:代謝をサポート
ビタミンB群は酵素を働きをサポートし、糖質・脂質・タンパク質のスムーズな代謝を助けます。
なかでも肌に関わる栄養素はビタミンB2・ビタミンB6・ビオチンです。
ビタミンB群の効果・1日の摂取目安量・多く含む食品 | NANIWA SUPLI MEDIA
ビタミンB2:脂質と糖質をエネルギーへ
ビタミンB2は脂質や糖質の代謝をサポートしてくれる栄養素です。糖質と脂質がうまくエネルギーとして利用されないと、皮脂の過剰分泌につながり肌トラブルが起こりやすくなります。
また、皮膚の状態を正常に保つ作用があるため、十分な摂取を心がけましょう。
ビタミンB2の効果・1日の摂取目安量・多く含む食品・効率よく摂取する方法 | NANIWA SUPLI MEDIA
ビタミンB6:タンパク質と脂質の代謝促進
ビタミンB6は肌のもととなるタンパク質の代謝を促します。タンパク質の利用率を高めることで、健康的な肌作りをサポートしてくれるでしょう。
脂質の代謝もサポートするので、皮脂のコントロールにも関わりがあります。ビタミンB6が欠乏すると、脂漏性皮膚炎を引き起こす場合があるので注意してください。
ビタミンB6の効果・1日の摂取目安量・多く含む食品・効率よく摂取する方法 | NANIWA SUPLI MEDIA
ビオチン:皮膚の炎症防止
ビオチンは肌と関係が深く、古くから皮膚疾患の治療薬として使われてきました。代謝をサポートする作用だけでなく、ヒスチジンという物質を体外へ排出する働きによりアトピー性皮膚炎などの症状を緩和します。
コラーゲンの合成にも関わるので、肌の正常な機能を保つには重要な栄養素です。
ビオチンの効果・1日の摂取目安量・多く含む食品 | NANIWA SUPLI MEDIA
ビタミンA:皮膚のうるおい維持に
ビタミンAの重要な働きのひとつに、皮膚の健康維持があります。ビタミンAは皮膚を構成する上皮細胞の生成に関わり、肌のうるおいを保ちながら乾燥やニキビなどといった肌トラブルを防いでくれるのです。
この働きはプロビタミンAと呼ばれるβ-カロテンでも補えます。β-カロテンはビタミンAと異なり不要な分は排出されてしまうので、過剰摂取の心配がなく利用しやすい栄養素です。
ビタミンAの効果・1日の摂取目安量・多く含む食品・おすすめレシピ | NANIWA SUPLI MEDIA
β-カロテンの効果・1日の摂取目安量・多く含む食品・効率よく摂取する方法 | NANIWA SUPLI MEDIA
ビタミンC:コラーゲン合成やメラニン抑制作用
ビタミンCは肌にとって重要なコラーゲンの合成に関わる栄養素です。肌に必要なハリが与えられれば、健康的な肌を維持できるでしょう。
肌荒れを促進させる紫外線対策にも、ビタミンCが役立ちます。ビタミンCはメラニンの生成を抑制する作用があり、紫外線による日焼けダメージ軽減が期待できるのです。
ビタミンCの効果・1日の摂取目安量・多く含む食品・効率よく摂取する方法 | NANIWA SUPLI MEDIA
ビタミンE:抗酸化作用で老化を抑制
年齢とともに肌機能は低下し、あらゆる肌トラブルが起こりやすくなります。肌の老化に関わっているのは、活性酸素と呼ばれる物質です。
活性酸素は体内の免疫機能向上などに役立ちますが、過剰に発生すると細胞を傷つけてしまいます。
ビタミンEはこの活性酸素の発生を抑える抗酸化作用を持つ栄養素です。抗酸化作用によってニキビのもととなる炎症も抑制してくれます。
ビタミンEの効果・1日の摂取目安量・多く含む食品・効率よく摂取する方法 | NANIWA SUPLI MEDIA
リコピン:紫外線ダメージ軽減
トマトなどに含まれるリコピンは高い抗酸化作用を持つ栄養素です。活性酸素の除去を促すことで、角質層の状態を正常化させます。
さらに肌にとって大敵となる紫外線ダメージを緩和する作用にも注目です。紫外線による肌トラブルを防いでくれるだけでなく、シミの原因となるメラニンの生成量を減少させます。
リコピンの効果効能・多く含む食品・1日の摂取目安量・効率よく摂取する方法・副作用 | NANIWA SUPLI MEDIA
肌にいい食べ物・飲み物
肌にいい食べ物・飲み物について解説します。
トマト
トマトは肌にとっていい食べ物の代表格です。リコピンのほかにビタミンCやβ-カロテン、ビオチンを含んでいます。
トマトにはさまざまなカラーの品種がありますが、リコピンは赤い色素のため赤色系のトマトを選ぶと良いでしょう。なお、サイズの小さいトマトのほうが多く含まれていることがわかっています。
また、手軽に摂取できるトマトジュースはビオチンの含有量が高い飲料です。
トマトの栄養と効果効能・調理法・保存法 | NANIWA SUPLI MEDIA
ニンジン
緑黄色野菜のなかでもニンジンは、β‐カロテンの含有量がトップクラスです。皮にもβ‐カロテンが豊富に含まれるので、より効率的に摂取したい人は皮付きのまま食すと良いでしょう。
現在スーパーなどで市販されているニンジンは西洋系の品種が主で、東洋系の品種に比べリコピンが多く含まれています。食物繊維やビタミンCも豊富なので、積極的に取り入れたい食品のひとつです。
ニンジンの栄養と効果効能・調理法・保存法 | NANIWA SUPLI MEDIA
ブロッコリー
ブロッコリーは「畑のレモン」と呼ばれるほど、ビタミンCの含有量が高い野菜です。ビタミンEやβ‐カロテンも多く含まれるので、優れた抗酸化作用が期待できるでしょう。
低カロリーかつ高タンパク質の野菜なので、トレーニングやダイエットのお供として重宝されています。
ブロッコリーの栄養と効果効能・調理法・保存法 | NANIWA SUPLI MEDIA
ほうれん草
ほうれん草はβ‐カロテン・ビタミンC・鉄・食物繊維を多く含み、健康的な肌をサポートするのに役立つ野菜です。
正常な肌機能をサポートするβ‐カロテンを効率よく摂取するなら、茹でてから冷凍保存する方法がおすすめ。茹でただけのほうれん草に比べ、β-カロテンの含有量が1.5倍以上に増えることがわかっています。
ほうれん草の栄養と効果効能・調理法・保存法 | NANIWA SUPLI MEDIA
アセロラ
アセロラはビタミンCを特に多く含んでいる果物です。12週間のアセロラ果汁飲料摂取で肌コンディションの改善が見られた事例もあるため、果実で食べるのが難しい場合はアセロラドリンクを取り入れてみましょう。
アセロラにはカロテノイド色素やポリフェノールなどの抗酸化物質も豊富なので、美しい肌作りをサポートしてくれるはずです。
アセロラの栄養と効果効能・調理法・保存法 | NANIWA SUPLI MEDIA
キウイフルーツ
ビタミンCが豊富な果物のなかでも、キウイは取り入れやすい食品のひとつでしょう。キウイのビタミンC含有量はあらゆる食品のなかでもトップクラスなため、トラブルの少ない肌を目指したい人におすすめです。
また、食物繊維が豊富なため整腸作用も見込めます。
キウイフルーツの栄養と効果効能・調理法・保存法 | NANIWA SUPLI MEDIA
キムチ
キムチにはビタミンB2が多く含まれています。
また、発酵食品なので腸内環境の改善にも役立つ食品です。加熱するとキムチの栄養素が壊れやすいので、そのまま食べるようにしましょう。
大豆製品
ソイプロテイン(大豆タンパク)やイソフラボンが含まれる大豆を気軽に取り入れるなら、大豆製品が手軽です。取り入れやすいものとして豆乳や納豆などが良いでしょう。
特に納豆は発酵食品のキムチと合わせれば腸内環境の改善にもつながるので、肌荒れ対策にぴったりです。
大豆の栄養と効果効能・食べ方・注意点・保存法 | NANIWA SUPLI MEDIA
納豆の栄養と効果効能・調理法・保存法 | NANIWA SUPLI MEDIA
カカオ
カカオにはポリフェノールが豊富に含まれています。抗酸化作用の高いカカオポリフェノールの働きで、加齢による肌トラブルにアプローチできるでしょう。
カカオを摂取するなら、チョコレートが手軽です。おやつに高カカオのチョコレートを選ぶなど、健康にも気を遣いながら取り入れてみましょう。
カカオの栄養と効果効能・調理法・保存法 | NANIWA SUPLI MEDIA
はちみつ
はちみつはビタミン・ミネラル・ポリフェノールなどさまざまな栄養素を含み、完全栄養食とも言われています。
肌にとって重要な栄養素は、肌のハリをサポートしてくれるビタミンCと、肌荒れ緩和が期待されるグルコン酸。なお、はちみつは肌に塗っても保湿効果を発揮します。
はちみつの栄養と効果効能・調理法・保存法 | NANIWA SUPLI MEDIA
アーモンド
アーモンドはビタミンEの含有量が高い食品です。鉄をはじめとしたミネラル類やビタミンB2も豊富なので、肌作りをサポートしてくれるでしょう。
気軽に取り入れるなら、コンビニでも買えるアーモンドミルクなどの飲み物がおすすめです。
アーモンドの栄養と効果効能・調理法・保存法 | NANIWA SUPLI MEDIA
ヨーグルト
ヨーグルトはビタミンB2とタンパク質が豊富です。コンビニでも買えるので取り入れやすいでしょう。
腸内環境を整える成分として乳酸菌も多く含まれます。乳酸菌の作用を最大限に発揮させるには、40度前後まで温める方法がおすすめです。
ヨーグルトの栄養と効果効能・調理法・保存法 | NANIWA SUPLI MEDIA
豚肉
豚肉には豊富なタンパク質とビタミンB群が含まれています。
特にヒレはタンパク質とビタミンB群の含有量が高い傾向にあるので、購入する時の参考にしてみてください。炭水化物の代謝を促進してくれるビタミンB1も豊富なので、ダイエット中でも重宝してくれるでしょう。
豚肉の栄養と効果効能・調理法・保存法 | NANIWA SUPLI MEDIA
肌の健康を保つ生活習慣
肌の健康を保つために心がけたい食生活や生活習慣について解説します。
水分補給
肌のコンディションを良好に保つには、スムーズな血流が必要です。特に大事なのは水分。体はほとんどが水分で構成されているので、水をしっかり取ることで血液やリンパの流れを促進し代謝アップにつながります。
摂取量の目安は1日2リットルほどです。一気に飲むのではなく、1日かけて少しずつ摂取するようにしましょう。
紫外線を防御
老化や肌トラブルを促進する原因のひとつに紫外線があります。紫外線は年中降り注ぐので、欠かさずに紫外線対策を行なうのが重要です。
紫外線を防御するには日焼け止め・日傘・サングラスなどを活用する方法があります。最近は日焼け止めサプリメントもあるので、敏感肌で日焼け止めの刺激が気になる方は飲むタイプを検討してみましょう。
十分な睡眠
肌と睡眠は密接な関係にあります。睡眠中は成長ホルモンが分泌されるので、肌の新陳代謝を促し健やかな肌作りにつながります。
質の良い睡眠を取るには、睡眠前の行動にも気を付けましょう。ブルーライトは眠りを妨げてしまうので、寝る直前にスマートフォンやパソコンを使用するのは避けてください。
栄養バランスを考えた食事
肌に好影響を与える成分は多岐に渡るため、栄養素が偏らないよういろいろな食品を使うようにしましょう。
また、肌にいい栄養素を摂ったからといって、即効性があるわけではありません。毎日の積み重ねが大事なので、日々バランスの良い食事を心がけてください。
一方、避けるべき食品もあります。脂質や糖質の多い食品は皮膚の油分を過剰分泌させるので、スナック菓子は食べ過ぎないようにしましょう。ただし脂質や糖質を完全に排除すると、肌の皮脂が少なくなり乾燥を招くのでバランスが重要です。
参考文献
- 腸内細菌によって生成されたフェノールは、無毛マウスの皮膚に影響を与えます | Taylor&Francis Online
- フェノールを産生する腸内細菌は、ヒトの皮膚のケラチノサイト分化を妨害します | Taylor&Francis Online0
- 活性酸素と酸化ストレス | e-ヘルスネット
記事の監修
AYA ARAHARA
ヨガインストラクター。
ホテル、外資系化粧品メーカー、美容業の広報/PRとして業務を経て、アロマテラピーや美容業界の実用書等の、編集・執筆活動のほか、ライフワークとしてヨガインストラクターとしても活動している。
近著としては、「ママになっても美しい人の食事術」(PHP研究所)編集協力、「枯れないからだ」(河出書房新社)編集協力など多数。最新作は「寝る前5分の新習慣! 極上の眠りに導く安眠ヨガ」が好評発売中!
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