低糖質&低カロリーな食べても太りにくい食べ物

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低糖質かつ低カロリーな、食べても太りにくい食べ物を紹介します。また記事後半では、マイナスカロリー食品や太りにくい生活習慣について解説します。

食べても太らない食べ物とは

食べても太りにくい食べ物を選ぶには、「低糖質」「低カロリー」に注目すると良いでしょう。太るメカニズムと合わせて詳しく説明していきます。

低糖質とは

糖質とは、炭水化物から食物繊維をのぞいたものです。糖質は体内のエネルギー源となりますが、過剰に摂取すると血糖値の急上昇を招きます。

血糖値が急上昇すると、血糖を脂肪に変換する働きを持つインスリンが大量に分泌されるため、脂肪が増えやすくなってしまいます。

脂肪の蓄積を抑えるためには、糖質の少ない食品を選ぶことが重要です。血糖値の上昇が緩やかな低GI食品も、インスリンの分泌を抑えてくれます。

低カロリーとは

カロリーとは、生命活動を行なううえで消費されるエネルギー量のことです。人間が普段の生活で消費するカロリーに比べ、食物からの摂取カロリーが多い場合、余ったエネルギー源は脂肪として蓄えられます。

太らないためには摂取カロリーの制限が大切ですが、低糖質の食品だからといってカロリーが低いとは限りません

例えば肉類は糖質が低いものの、タンパク質や脂質が多い分カロリーは高くなります。

低糖質の食べ物

まずは低糖質の食べ物を紹介します。

大豆製品

大豆は、低カロリーなうえに高タンパク質な食品です。大豆に含まれるタンパク質・ソイプロテインは、コレステロール値や中性脂肪の低下作用があるため、ダイエットに向いています。

食事に気軽に取り入れるなら、豆腐や納豆などの大豆製品が良いでしょう。

大豆の栄養と効果効能・食べ方・注意点・保存法 | NANIWA SUPLI MEDIA

豆腐の栄養と効果効能・調理法・保存法|NANIWA SUPLI MEDIA

納豆の栄養と効果効能・調理法・保存法|NANIWA SUPLI MEDIA

ソイプロテインの効果・1日の摂取目安量・多く含む食品・効率よく摂取する方法|NANIWA SUPLI MEDIA

赤身の肉

赤身の肉には、L-カルニチンと呼ばれる栄養素が含まれており、脂肪の燃焼を促進する作用が期待されています。

とくに含有量が多いのは牛肉や羊肉です。牛肉には100gあたり76mg、羊肉には167.8mgのL-カルニチンが含まれています。

牛肉の栄養と効果効能・調理法・保存法 | NANIWA SUPLI MEDIA

アボカド

アボカドは低糖質な一方、脂質が多いためカロリーはやや高めの食品です。ただ、脂質のほとんどは不飽和脂肪酸が占めており、むしろ血中の中性脂肪やコレステロールの低下作用が期待されます。

さらにビタミンが豊富で、糖質や脂質の代謝を促すビタミンB2が多く含まれます。美肌にも効果的なので、摂取量に気を付けながら取り入れると良いでしょう。

アボカドの栄養と効果効能・調理法・保存法|NANIWA SUPLI MEDIA

ヨーグルト

ヨーグルトには、整腸作用のある食物繊維や、筋肉のもとになるタンパク質が豊富に含まれるので、デトックス作用や効率的な身体作りをサポートしてくれます。

ヨーグルトにはさまざまな種類があります。糖質を気にする人は、加糖タイプではなく無糖タイプを選ぶと良いでしょう。また、カロリーを抑えたい場合は低脂肪タイプや無脂肪タイプのヨーグルトがベストです。

ヨーグルトの栄養と効果効能・調理法・保存法 | NANIWA SUPLI MEDIA

ナッツ類

アーモンドやくるみなどのナッツ類は、高カロリー・低糖質の食品です。食物繊維が豊富で腹持ちが良いため、お菓子の代わりに取り入れても良いでしょう。

ただし脂質が多いので、食べ過ぎに注意してください。アーモンドなら成人男性の場合は1日あたり22粒、成人女性なら20粒を目安に摂取しましょう。

アーモンドの栄養と効果効能・調理法・保存法 | NANIWA SUPLI MEDIA

カシューナッツの栄養と効果効能・調理法・保存法 | NANIWA SUPLI MEDIA

くるみの栄養と効果効能・調理法・保存法 | NANIWA SUPLI MEDIA

とうがらし

とうがらしは、辛味成分のカプサイシンによる脂肪燃焼作用が期待できます。

カロリーはそこまで低くないものの、糖質量は低めなので、ダイエットのサポート食品として活用するのが良いでしょう。

とうがらしの栄養と効果効能・調理法・保存法 | NANIWA SUPLI MEDIA

低糖質&低カロリーの太りにくい食べ物

低糖質かつ低カロリーな、食べても太りにくい食べ物を紹介します。

キノコ類

エリンギやなめこなどのキノコ類は、低糖質なうえにカロリーも低いので、ダイエットに適しています。食物繊維が豊富で、血糖値の上昇も抑えられる優秀な食品です。

とくにダイエットにおすすめなのはまいたけです。まいたけには糖質や脂質の代謝を促すナイアシンが多く含まれており、より効率的なダイエットをサポートしてくれます。

なめこの栄養と効果効能・調理法・保存法 | NANIWA SUPLI MEDIA

えのきの栄養と効果効能・調理法・保存法 | NANIWA SUPLI MEDIA

エリンギの栄養と効果効能・調理法・保存法 | NANIWA SUPLI MEDIA

しめじの栄養と効果効能・調理法・保存法 | NANIWA SUPLI MEDIA

まいたけの栄養と効果効能・調理法・保存法 | NANIWA SUPLI MEDIA

スルメ

イカは低糖質低カロリーの食品です。代謝を促すビタミンB群や、中性脂肪を低下させる作用を持つEPA(イコサペンタエン酸)も含まれています。

加工品であるスルメなら、小腹が空いたときにも食べやすいでしょう。噛み応えがあるので、満腹中枢を刺激して食べ過ぎを予防できます。

イカの栄養と効果効能・調理法・保存法|NANIWA SUPLI MEDIA

寒天

カロリーが低い食品と言えば寒天です。食物繊維の含有量が多いので、胃で膨らんで食べ過ぎを防止してくれます。整腸作用もあるため、デトックス効果も期待できるでしょう。

寒天ゼリーなどのデザートだけでなく、スープやサラダの具材としても活用しやすいです。摂取カロリーを抑えたい人は、上手に寒天を取り入れると満足感の高い食事を実現できます。

寒天の栄養と効果効能・調理法・保存法 | NANIWA SUPLI MEDIA

こんにゃく

こんにゃくはほとんどが水分で構成されているので、カロリーがとても低い食品です。糖質の含有量も低いため、ごはんや麺などの炭水化物をこんにゃくに置き換えれば、糖質の摂取量を抑えられるでしょう。

さらにこんにゃくは食物繊維が豊富なため、糖の吸収を穏やかにする作用も見込めます。

こんにゃくの栄養と効果効能・調理法・保存法|NANIWA SUPLI MEDIA

キャベツ

キャベツのカロリーは100gあたり23kcalほど。低カロリーの割にビタミンやミネラルが豊富な、栄養価の高い野菜です。ナトリウム(塩分)の排出を促すカリウムが多く含まれるので、むくみ予防効果も期待できます。

また、食物繊維の含有量が多く、満足感を得やすいのもメリット。食事の最初にキャベツのサラダを食べれば、お腹が膨らみ摂取カロリーを抑えることができます。

キャベツの栄養と効果効能・調理法・保存法 | NANIWA SUPLI MEDIA

もやし

もやしもカロリーが低い食品の代表格です。約95%が水分で構成されており、糖質も低い傾向にあります。

栄養価の低そうなもやしですが、タンパク質はキャベツの2倍も含まれています。食物繊維も含まれるため、便秘改善にも役立ちそうです。

もやしの栄養と効果効能・調理法・保存法 | NANIWA SUPLI MEDIA

海藻類

ひじきやわかめなどの海藻類は、低カロリー低糖質の食品です。

とくに多く含まれる水溶性食物繊維には、ダイエットをサポートするさまざまな作用があります。水溶性食物繊維ならではの粘性で、食後の血糖値上昇を抑えたり、優れた吸着性で糖や脂質を体外へ排出したりなどの働きが代表的です。

わかめの栄養と効果効能・調理法・保存法 | NANIWA SUPLI MEDIA

ひじきの栄養と効果効能・調理法・保存法 | NANIWA SUPLI MEDIA

もずくの栄養と効果効能・調理法・保存法 | NANIWA SUPLI MEDIA

海苔の栄養と効果効能・調理法・保存法 | NANIWA SUPLI MEDIA

セロリ

セロリのカロリーは100gあたり15kcalなので、かなり低カロリーの食品と言えます。

代表的な栄養素は、むくみ予防に効果的なカリウム。ナトリウム(塩分)の排出を促進し、高血圧予防にも役立つ野菜です。

セロリの栄養と効果効能・調理法・保存法 | NANIWA SUPLI MEDIA

きゅうり

きゅうりは、ギネス世界記録で「Least calorific fruit(カロリーの最も低い果実)」と記録されるほど、低カロリーの野菜です。生のきゅうりのカロリーは100gあたり14kcalで、先ほど紹介したセロリよりもさらに低い値です。

水分量の多さから栄養がないと思われやすいきゅうりですが、最近の研究では脂肪分解酵素のホスホリパーゼを豊富に含んでいると話題になりました。

きゅうりの栄養と効果効能・調理法・保存法 | NANIWA SUPLI MEDIA

トマト

トマトは、低糖質低カロリーなうえにビタミン類が豊富、と健康作用に優れた食品です。強い抗酸化作用を持つリコピンが代謝アップをサポートするので、ダイエットにも役立つでしょう。

さらにトマトには13-oxo-ODAという成分が含まれ、脂肪燃焼作用があることもわかっています。

トマトの栄養と効果効能・調理法・保存法 | NANIWA SUPLI MEDIA

マイナスカロリー食品とは

マイナスカロリー食品とは食品自体のカロリーが低く、その食品を消化するカロリーのほうが上回る食べ物を指します。海外で一時期話題となったことから、国内でも一部の食品がマイナスカロリー食品と呼ばれるようになりました。

しかし、2019年の論文を契機に、マイナスカロリー食品の存在は否定されつつあります。実験では、トカゲにセロリを与えたところ、セロリのカロリーのうち約25%が体内にそのまま残っていたとのこと。この実験結果から、食べれば食べるほど痩せる、といった、それまでのマイナスカロリー食品に対するイメージは覆ることとなりました。

ただし、マイナスカロリー食品と呼ばれた食品が、カロリーの低い食品である事実に変わりはありません。摂取カロリーを抑えるという意味では十分役に立ちますので、正しい認識のもと普段の食生活に取り入れると良いでしょう。

太りにくい生活習慣

太りにくい生活習慣を紹介します。

ベジファーストの食習慣

急激な血糖値の上昇は、インスリンを過剰に分泌させ、太る原因になり得ます。

食事を摂るときは、糖質の少ない野菜類から食べ始め、血糖値の上昇を緩やかにさせましょう。低糖質の食品である海藻類やキノコ類でも同様の効果が見込めます。

よく噛んで食べる

いくら低カロリー低糖質の食品を選んでも、食べ過ぎは禁物です。

摂取カロリーを抑えるには、よく噛んで満腹中枢を刺激するようにしましょう。咀嚼回数を増やすことで早食いが防止でき、血糖値の上昇も抑えられます。

運動でカロリーを消費する

摂取カロリーに気を付けるだけでなく、消費カロリーを増やすことも大切です。

筋肉と代謝は密接な関係にあるため、筋肉量が増えれば基礎代謝量もアップします。つまり太りにくい身体づくりへとつながるということです。

ウォーキングや水泳などの有酸素運動でも基礎代謝を高められるので、チャレンジしてみましょう。

寝る3時間前は食べない

夕食から睡眠までは、3時間以上空けるよう心がけましょう。寝る直前に飲食をすると、身体は消化や吸収に集中し、睡眠の質が下がってしまいます。

睡眠不足は、身体の基礎代謝量を低下させる要因のひとつです。どうしても食べるのが遅くなってしまうときは、なるべく消化の良いものを食べましょう。

参考文献

記事の監修

美容作家、評論家、ヨガインストラクター

AYA ARAHARA

ヨガインストラクター。
ホテル、外資系化粧品メーカー、美容業の広報/PRとして業務を経て、アロマテラピーや美容業界の実用書等の、編集・執筆活動のほか、ライフワークとしてヨガインストラクターとしても活動している。
近著としては、「ママになっても美しい人の食事術」(PHP研究所)編集協力、「枯れないからだ」(河出書房新社)編集協力など多数。最新作は「寝る前5分の新習慣! 極上の眠りに導く安眠ヨガ」が好評発売中!
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