なめこの栄養と効果効能・調理法・保存法

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なめこ

なめこの旬や原産地などの基本情報、なめこに含まれる栄養とその効果効能、栄養素を損なわない調理法や保存法などを紹介します。

なめことは

なめこ(Nameko mashrooms)は、茶色いかさに独特のぬめりを持つ日本原産のキノコです。しいたけやえのきなどと同じキノコ類の1種で、生物学的な分類ではモエギタケ科スギタケ属に属します。

中国や台湾にも自生していますが、主に食用として使用しているのは原産地の日本。主な生産地は、新潟県・長野県・山形県です。

現在、なめこは2種類の方法で栽培されています。1つは原木栽培と呼ばれ、ブナをはじめとした広葉樹の根元になめこの菌を植え付ける方法です。山間部でしか育てられないため数が多く採れないというデメリットはありますが、天然のなめこに劣らない香りと風味を持ちます。

2つ目の菌床栽培は、米糠(こめぬか)やおがくずなどを用いて栽培する方法です。室内栽培も可能で場所を選ばないため大量生産できます。普段スーパーで目にするなめこは、菌床栽培により作られたものです。

なめこは栽培種が基本のため季節に関係なく店頭に並びますが、9月から11月には天然なめこが旬を迎えます。

なめこに含まれる成分・栄養素

なめこ100gに含まれる成分・栄養素は下記表の通りです。

なめこにはミネラル、ビタミン、食物繊維が含まれています。ミネラルはカリウムやリン、ビタミンは葉酸とナイアシンが特に豊富です。

なめこを説明するうえで欠かせないのは、食物繊維でしょう。なめこには水溶性の食物繊維も含まれていますが、圧倒的に多いのは不溶性の食物繊維です。不溶性食物繊維は整腸作用だけでなく、あらゆる健康作用が注目されています。

なめこは栄養がたっぷり含まれている割に低カロリーなので、ダイエット中の方にも心強い食品です。

食品名単位なめこ 生なめこ ゆでなめこ 水煮缶詰
廃 棄 率%000
エネルギー(kcal)kcal/100 g15149
エネルギー(kJ)kJ/100 g635938
水 分g/100 g92.492.795.5
タンパク質g/100 g1.71.61
アミノ酸組成によるタンパク質g/100 g1-0.9-0.6
脂 質g/100 g0.20.10.1
トリアシルグリセロール当量g/100 g0.1-0.1-0.1
飽和脂肪酸g/100 g0.02-0.01-0.01
一価不飽和脂肪酸g/100 g0.02-0.01-0.01
多価不飽和脂肪酸g/100 g0.07-0.03-0.03
コレステロールmg/100 g100
炭水化物g/100 g5.25.13.2
利用可能炭水化物(単糖当量)g/100 g2.4-2.3-1.4
水溶性食物繊維g/100 g11.10.2
不溶性食物繊維g/100 g2.31.62.3
食物繊維総量g/100 g3.32.72.5
灰 分g/100 g0.50.50.2
ナトリウムmg/100 g338
カリウムmg/100 g230210100
カルシウムmg/100 g443
マグネシウムmg/100 g1095
リンmg/100 g665639
mg/100 g0.70.60.8
亜鉛mg/100 g0.50.40.5
mg/100 g0.110.120.04
マンガンmg/100 g0.060.050.08
ヨウ素µg/100 gTr0
セレンµg/100 g22
クロムµg/100 gTr1
モリブデンµg/100 g11
レチノールµg/100 g000
α-カロテンµg/100 g000
β-カロテンµg/100 g000
β-クリプトキサンチンµg/100 g000
β-カロテン当量µg/100 g000
レチノール活性当量µg/100 g000
ビタミンDµg/100 g000.1
α-トコフェロールmg/100 g000
β-トコフェロールmg/100 g000
γ-トコフェロールmg/100 g000
δ-トコフェロールmg/100 g000
ビタミンKµg/100 g000
ビタミンB1mg/100 g0.070.060.03
ビタミンB2mg/100 g0.120.110.07
ナイアシンmg/100 g5.14.72.1
ビタミンB6mg/100 g0.050.040.02
ビタミンB12µg/100 gTr00
葉酸µg/100 g586313
パントテン酸mg/100 g1.251.240.52
ビオチンµg/100 g7.23.3
ビタミンCmg/100 g00
食塩相当量g/100 g000
アルコールg/100 g
硝酸イオンg/100 g
テオブロミンg/100 g
カフェインg/100 g
タンニンg/100 g
ポリフェノールg/100 g
酢酸g/100 g
調理油g/100 g
有機酸g/100 g
重量変化率%100
β-カロテン当量(μg)=β-カロテン(μg)+1/2α-カロテン(μg)+1/2クリプトキサンチン(μg)
レチノール当量(μg)=レチノール(μg)+1/12β-カロテン当量(μg)
 Tr(trace) :微量含まれているが、成分の記載限度に達していないもの。
 (0):測定されていないが、文献等により含まれていないと推定されるもの。
-:未測定
出典:日本食品標準成分表2015年版(七訂)

なめこの効果・効能

なめこに含まれる栄養素が持つ効果・効能・働きを解説します。

不溶性食物繊維による便秘改善効果

なめこに豊富に含まれる不溶性食物繊維は、保水性が高いため便のかさが増し、腸のぜん動運動を促す栄養素です。また、便秘解消だけでなく、発がん物質を吸着して排出する作用も期待できます。

水溶性食物繊維ペクチンの血糖値低下作用

不溶性食物繊維と比較すると割合は低いですが、なめこには水溶性食物繊維も含まれます。水溶性の食物繊維は糖の吸収を穏やかにする作用があり、血糖値の低下に役立つでしょう。

β-グルカンで免疫強化

なめこにはβ-グルカンが含まれています。β-グルカンは機能性食品にもよく使われている成分で、免疫力を高める作用が期待されています。

研究では、β-グルカン単体でも腸管免疫の活性化が見受けられましたが、乳酸菌を合わせるとさらに抗体価が上昇するという結果が示されました。

なめこを食べるときは、乳酸菌の多い味噌や醤油を合わせるとより効果が期待できるかもしれません。

ぬめり成分が脂質低下に役立つ

なめこのぬめりは、数種類の多糖類で構成されています。なめこの多糖類にはさまざまな作用が期待されており、その1つが脂質の低下作用です。

ラットを使った研究では、高脂血症のラットへなめこに含まれる多糖類を与えたところ、過酸化脂質の抑制が確認されました。なめこの多糖類は、過酸化脂質の増加で起こる動脈硬化の予防にも期待が持てるでしょう。

二日酔いにナイアシン

ナイアシンは、体の代謝機能を促進する働きがあります。なかでも注目すべきは、エタノールを分解する働きを持つアルコール脱水素酵素を助ける作用です。ナイアシンを多く含む食品を飲酒後に摂取すれば、アルコールの分解を促進する作用が期待できます。

一方、ナイアシンが欠乏した場合、もともとアルコール脱水素酵素の活性が弱い人はアルコール依存症を引き起こす可能性がありますので注意しましょう。

胎児に欠かせない葉酸

なめこに含まれる栄養素のうち、葉酸がもっとも含有量の多いビタミンです。葉酸は水溶性のビタミンで、DNAをはじめとする核酸の合成や赤血球の形成をサポートします。欠乏すると神経管閉鎖障害を招くため、胎児の成長には必要不可欠な栄養素です。

塩分の摂りすぎを予防するカリウム

なめこはミネラルも多く含んでおり、特にカリウムが豊富です。カリウムはナトリウムの排出を促し、細胞の浸透圧を一定に保つ働きがあります。塩分の摂りすぎを調節する役割があるため、肥満や高血圧の予防に役立つでしょう。

なめこの食べ方

なめこの栄養素を損なわない洗い方・調理方法・食べ方などを解説します。

なめこの洗い方

なめこは基本的に洗わなくても食べられますが、スーパーで販売されている菌床栽培のなめこはおがくずなどが付着している場合があります。汚れが気になるときはさっと水で流してから使いましょう。

ただしなめこを洗い過ぎてしまうと、ぬめり成分も一緒に流れてしまうため注意してください。

なめこの調理方法や食べ方

なめこの代表的な食べ方は味噌汁でしょう。ほかにも和え物や鍋の具材、うどんやそばのトッピングとしても使用されます。

基本的には和食に向いていますが、自然なとろみがつくのでスープなどの料理とも相性が良い食材です。

なめこを調理する際の注意点

茹でて使う場合は、水溶性の栄養素が溶け出してしまうので注意しましょう。できれば茹で汁を一緒に食べられる調理方法がベストです。

味噌汁に使う場合はなめこを別茹でせずに、そのまま鍋に入れてほかの具材と一緒に煮込んでください。栄養を損なわずに摂取するなら、調味料と一緒に炊飯器に入れて炊き込みご飯にする方法もおすすめです。

なめこを食べる際の注意点

なめこは生食できませんので、必ず加熱してから食してください。生のまま食べると食中毒を起こす危険性があります。

また、なめこは不溶性食物繊維が多い分消化しにくいため、消化をサポートする酵素を持つ大根と合わせて食べるとより良いでしょう。定番料理のなめこおろしは、大根となめこを組み合わせたメニューなので理にかなっていると言えます。

なめこの保存方法

なめこの栄養素を損なわない保存方法を解説します。なめこはほかのキノコ類に比べ傷みやすいため、なるべく購入した日に使い切るのがベストです。

残ってしまった場合は冷蔵保存か冷凍保存をおすすめします。

冷蔵保存

なめこは基本的には冷蔵保存で問題ありませんが、2日から3日で使い切るようにしましょう。

株付きのなめこは石づきを切り落とさずそのまま保存します。保存袋などに入れて密封してから保存すると良いです。野菜室は温度が高めのため、冷蔵室で保存しましょう。

冷凍保存

なめこを冷凍保存する場合は、保存袋などに入れて冷凍庫へ入れましょう。株付きなめこの場合は、石づきを包丁で切り落としてから保存してください。保存期間は2週間から4週間ほどです。

冷凍したなめこは、解凍せず凍ったまま沸騰したお湯に投入して、そのまま味噌汁などに利用することが可能です。うどんやそばの具として使用する場合は冷蔵室で解凍しましょう。

参考文献