すだちの栄養と効果効能・調理法・保存法

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すだち

すだちの旬や原産地、主要な品種などの基本情報、似た食材との違い、すだちに含まれる栄養とその効果効能、栄養素を損なわない調理法や保存法などを紹介します。

すだちとは

すだち(sudachi)はミカン科ミカン属の果実で、ゆずやかぼすの仲間です。大きさは4cmほど、重さは約40gとこぶりな柑橘類で、焼き魚や刺し身、湯豆腐などの料理に搾って風味づけとして、またお酒などドリンクに使われたりします。

すだちはゆずの偶発実生として誕生した果実で、徳島県の原産と言われています。本格的に栽培が開始されたのは昭和30年以降でした。

一年を通して手に入るすだちですが、旬は夏から秋にかけてです。初夏から7月頃まではハウス栽培されたすだちが、8月から10月にかけては露地物が出回ります。

すだちとかぼすの違い

すだちとよく似た果実にかぼすがありますが、両者のわかりやすい違いは大きさです。すだちがゴルフボールほどの大きさなのに対し、かぼすはテニスボールほどの大きさがあります。

また、特産地にも違いがあり、すだちは主に徳島県で生産されているのにたいし、かぼすは主に大分県で生産されています。

すだちに含まれる成分・栄養素

すだち100gに含まれる成分・栄養素は下記表の通りです。なお参考として、かぼす・ゆず・ライム・レモンの成分表を並記しています。

食品名単位すだち 果汁 生かぼす 果汁 生ゆず 果汁 生ライム 果汁 生レモン 果汁 生
廃 棄 率%00000
エネルギー(kcal)kcal/100 g2025212726
エネルギー(kJ)kJ/100 g8410588113109
水 分g/100 g92.590.79289.890.5
たんぱく質g/100 g0.50.40.50.40.4
アミノ酸組成によるたんぱく質g/100 g
脂 質g/100 g0.10.10.10.10.2
トリアシルグリセロール当量g/100 g-0.1
飽和脂肪酸g/100 g-0.02
一価不飽和脂肪酸g/100 g-0.01
多価不飽和脂肪酸g/100 g-0.03
コレステロールmg/100 g00000
炭水化物g/100 g6.68.579.38.6
利用可能炭水化物(単糖当量)g/100 g-1.9-3.1
水溶性食物繊維g/100 g0.10.10.30.2Tr
不溶性食物繊維g/100 gTr00.100
食物繊維総量g/100 g0.10.10.40.2Tr
灰 分g/100 g0.30.30.40.40.3
ナトリウムmg/100 g11112
カリウムmg/100 g140140210160100
カルシウムmg/100 g16720167
マグネシウムmg/100 g1581198
リンmg/100 g11811169
mg/100 g0.20.10.10.20.1
亜鉛mg/100 g0.2Tr0.10.10.1
mg/100 g0.030.030.020.030.02
マンガンmg/100 g0.050.040.10.010.03
ヨウ素µg/100 g
セレンµg/100 g
クロムµg/100 g
モリブデンµg/100 g
レチノールµg/100 g00000
α-カロテンµg/100 g0000
β-カロテンµg/100 g0000
β-クリプトキサンチンµg/100 g2115013
β-カロテン当量µg/100 gTr10706
レチノール活性当量µg/100 g01101
ビタミンDµg/100 g00000
α-トコフェロールmg/100 g0.30.10.20.20.1
β-トコフェロールmg/100 g00000
γ-トコフェロールmg/100 g00000
δ-トコフェロールmg/100 g00000
ビタミンKµg/100 g00000
ビタミンB1mg/100 g0.030.020.050.030.04
ビタミンB2mg/100 g0.020.020.020.020.02
ナイアシンmg/100 g0.20.10.20.10.1
ビタミンB6mg/100 g0.080.030.020.050.05
ビタミンB12µg/100 g00000
葉酸µg/100 g1313111719
パントテン酸mg/100 g0.130.150.290.160.18
ビオチンµg/100 g
ビタミンCmg/100 g4042403350
食塩相当量g/100 g00000
アルコールg/100 g
硝酸イオンg/100 g
テオブロミンg/100 g
カフェインg/100 g
タンニンg/100 g
ポリフェノールg/100 g
酢酸g/100 g
調理油g/100 g
有機酸g/100 g
重量変化率%
備考全果に対する果汁分: 25 %全果に対する果汁分: 35 %全果に対する果汁分: 25 %全果に対する果汁分: 35 %全果に対する果汁分: 30 %
β-カロテン当量(μg)=β-カロテン(μg)+1/2α-カロテン(μg)+1/2クリプトキサンチン(μg)
レチノール当量(μg)=レチノール(μg)+1/12β-カロテン当量(μg)
 Tr(trace) :微量含まれているが、成分の記載限度に達していないもの。
 (0):測定されていないが、文献等により含まれていないと推定されるもの。
-:未測定
出典:日本食品標準成分表2015年版(七訂)

すだちの効果・効能

すだちに含まれる栄養素が持つ効果・効能・働きを解説します。

スダチチン:糖尿病やがんの予防・改善

スダチチンはすだちの果皮に含まれる成分で、ポリフェノールの一種です。

近年の研究では、スダチチンには糖質の代謝を助けて体重増加を抑制したり、がんの発生を抑制したり、といった作用があり、糖尿病やがんなど生活習慣病の予防・改善に効果が期待できることがわかっています。

ビタミンC:免疫力の向上・美白効果・貧血の予防と改善

すだちにはビタミンCが豊富に含まれており、含有量はレモンの1.1倍です。

ビタミンCは水溶性のビタミンで、強い抗酸化作用を持っています。この作用により、活性酸素を除去して細胞の老化を防いだり、免疫力を高めて感染症を防いだりします。

また、シミやそばかすの原因となるメラニン色素の発生を抑制する働きもあり、美白効果も期待できます。鉄の吸収を助けて貧血を予防・改善するのも、ビタミンCの特徴的な効果のひとつです。

ビタミンA:目の機能を改善する

すだちには、レモンの約20倍ものビタミンAが含まれています。

ビタミンAは視機能改善に効果的な栄養素で、目の機能を改善する、夜間の視力を維持する、目や皮膚の粘膜を構成する「上皮細胞」の生成に関わり免疫機能を正常に機能させる、などの効果があります。

ビタミンE:生活習慣病の予防・改善

すだちの果皮に多く含まれているビタミンEは、強い抗酸化力と、過酸化脂質を抑制する力から、老化を防ぐ「若返りのビタミン」として知られています。

ビタミンEを摂取することで、ストレスなどによって発生し生活習慣病の原因となる活性酸素を抑制したり、脂質の酸化の原因となるフリーラジカルを排除したり、血の巡りを良くして冷えや頭痛を改善したり、などの効果があります。

クエン酸:疲労回復・食欲増進

すだちの酸味成分であるクエン酸は、疲労回復効果の期待できる成分です。

運動などをして疲労がたまると、乳酸が体内に多く溜まった状態になります。クエン酸は代謝回路であるクエン酸回路を活性化させて乳酸の生成を抑制する作用があり、結果、疲労回復効果が得られるのです。

また、そのすっぱさで唾液や胃液の分泌を促し、食欲を増進させる効果もあります。すだちは、夏バテなど食欲が低下する際に最適な食材と言えるでしょう。

すだちの食べ方

すだちの栄養素を損なわない食べ方や搾り方などを解説します。

すだちの皮の食べ方

すだちの皮には「スダチチン」というポリフェノールが含まれています。

スダチチンは、皮をすりおろしてトッピングにしたり、ごはんに混ぜ込んだりして、料理に活用することで摂取することができます。

すだちを搾る際の注意点

すだちを搾る際は、半分にカットした断面を上に向けて搾りましょう。このように搾ることで、皮の栄養や風味も一緒に搾ることができます。断面を下にして搾ると、種がたくさん落ちてしまい、食感を損なってしまいます。

すだちの保存方法

すだちの栄養素を損なわない保存方法を解説します。

すだちは、常温で放置しておくと風味が抜けて黄色く変色してしまいます。すだちの最適な保存温度は7〜8度なので、冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。

冷蔵保存

冷蔵保存する際はまず、すだちの表面についている汚れや水分をキッチンペーパーで丁寧に拭き取ります。その後、2〜3個まとめてポリ袋に入れて口をしばり、冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。

冷蔵保存での保存期間は、およそ1ヵ月です。

冷凍保存

長期保存したい場合は、冷凍で保存しましょう。すだちを優しく水洗いし、キッチンペーパーで丁寧に水気を拭き取ります。

横半分にすだちをカットしたら、切り口をぴたりとラップで包み、冷凍用保存袋に入れて、冷凍庫で保存します。

冷凍保存での保存期間は、およそ2ヵ月です。