ローヤルゼリーの栄養と効果効能・調理法・保存法

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ローヤルゼリー

ローヤルゼリーの旬や原産地、含まれる栄養や歴史などの基本情報、似た食品との違い、ローヤルゼリーの種類と効果効能、栄養素を損なわない調理法や保存法などを紹介します。

ローヤルゼリーとは

ローヤルゼリー(Royal Jelly)とは、働き蜂が花粉と花の蜜を材料にして作る物質です。花の蜜を体内の酵素によって変化させるハチミツとは異なり、ローヤルゼリーは花粉と蜜を体内で合成させることでできます。そのため、含まれる栄養素にも大きな違いがあります。

タンパク質・糖質・脂質の三大栄養素のほか、ミネラルやアミノ酸がたっぷり含まれているローヤルゼリーは、ハチミツよりも栄養バランスに優れ、完全栄養食とも呼ばれる存在です。女王蜂は栄養豊富なローヤルゼリーを食べることで、働き蜂の2倍以上の大きさに成長すると言われています。また、寿命も4倍以上長くなる事実からも、ローヤルゼリーの栄養価の高さがわかります。

そんなローヤルゼリーの歴史は古く、一説では古代ローマでも食されていたそうです。19世紀頃からはその健康作用が注目されはじめ、ローヤルゼリーの研究が進むようになりました。現在では生のローヤルゼリーのほか、サプリメントやドリンクなどさまざまな商品が販売され、健康食品として注目されています。

ローヤルゼリーの種類

現在、ローヤルゼリーを使った商品形態は3種類あります。

生ローヤルゼリー

生ローヤルゼリーとは、採取したローヤルゼリーをそのままろ過して作られた商品です。品質管理が難しいため、とても希少価値が高いものとして知られています。ローヤルゼリーの栄養素をより効率的に摂取したい人におすすめです。

ただしローヤルゼリー特有の酸味がダイレクトに感じられるので、苦手な人はハチミツを混ぜて食べましょう。

乾燥ローヤルゼリー

生ローヤルゼリーの水分を抜き、粉末状にしたものを乾燥ローヤルゼリーと言います。主に錠剤やカプセルに入れて、商品化されることが多いです。

手軽に摂取できる上に、長期保存が可能というメリットがあります。特有の酸味が感じられないので、生ローヤルゼリーが得意でない人にも摂取しやすいでしょう。

調製ローヤルゼリー

調整ローヤルゼリーとは、生ローヤルゼリーや乾燥ローヤルゼリーにほかの原材料や添加物を加えて加工したものです。主にドリンクやソフトカプセルに入れて、商品化されています。

乾燥ローヤルゼリーと同様、手軽に摂取でき、毎日続けやすいのがメリットです。健康作用が期待できるほかの成分や栄養素が複数含まれているタイプが多いので、生活環境や体質などに合わせて選ぶと良いでしょう。

ローヤルゼリーの効果・効能

ローヤルゼリーに含まれる栄養素が持つ効果・効能・働きを解説します。

高血圧予防に役立つ

ローヤルゼリーには、血圧の上昇を抑えるペプチドが含まれています。このペプチドは血圧上昇物質に働きかけて、血管を拡張させる作用があると考えられています。

血圧が高めの人にローヤルゼリーを継続して摂取してもらった実験では、10週間後と12週間後に血圧の低下が確認されました。血圧を調節してくれるローヤルゼリーは、高血圧症の予防や改善に役立つ可能性が高いでしょう。

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コレステロールの低下作用

ローヤルゼリーには、高コレステロール血症の原因となるリポタンパク質の分泌を抑える作用があると言われています。ローヤルゼリーを4週間継続摂取させた実験では、摂取しない群に比べて総コレステロール値とLDLコレステロール値の減少が確認されました。

コレステロールは体内でホルモンや細胞膜を作る大切な物質ですが、過剰に増えると動脈硬化を招く危険性が高まります。コレステロールを調節するローヤルゼリーを摂取することで、心筋梗塞や脳梗塞などの心血管疾患の予防にもつながるでしょう。

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鉄性貧血の予防に

ローヤルゼリーには、ミネラルの一種である鉄が含まれています。鉄は赤血球のヘモグロビンに存在し、不足すると鉄欠乏性貧血を招きます。ローヤルゼリーにはほかにも健康維持に役立つ成分が多く含まれるので、貧血の予防効果が見込めるでしょう。

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若々しい肌の維持に

ローヤルゼリーには、肌の健康を保つ働きを持つパントテン酸が多く含まれています。パントテン酸はビタミンCの利用率を高める作用があり、皮膚のもととなるタンパク質の合成を助けるためです。

また、体内で脂質や糖質の代謝を促すことで、皮脂の過剰分泌を抑える作用もあります。皮脂が原因となるニキビを予防し、丈夫な肌作りを後押ししてくれるはずです。

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免疫力アップで風邪予防に

ローヤルゼリーには、天然の抗生物質と呼ばれるデセン酸が含まれています。デセン酸はローヤルゼリーにだけ含まれる物質で、強力な抗菌作用を持つことが知られています。

また、ローヤルゼリーに含まれるパントテン酸も免疫に関わる抗体を作り出す栄養素です。エネルギー代謝を促進して体の疲れを回復させる作用もあるので、風邪やインフルエンザにかかりにくい体作りを助けてくれます。

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認知症の予防に役立つ

ローヤルゼリーはアルツハイマー型認知症の予防に有効な食品として期待が持たれています。

最近の研究で、ローヤルゼリーには脳の神経細胞を活性化させるノビレチンの作用を増強する働きがあるとわかっています。さらに認知機能障害に関わるCRE依存的転写活性を上昇させる作用も発見しました。CRE依存的転写活性増強作用をさらに強めるには、ローヤルゼリーにシークァーサーやフェルラ酸など数種類の天然物を混ぜることが効果的と言われています。

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自律神経を調節する

ローヤルゼリーに含まれるアセチルコリンには、自律神経の働きを調節する作用があります。また、デセン酸にも同様の作用が期待され、自律神経失調症や女性ホルモンの減少で起きる更年期障害などの不調改善に効果が見込めます。

また、ローヤルゼリーを使ったヒト試験において、更年期女性の抑うつ状態の改善が見られたという研究報告もあります。ある研究でもローヤルゼリーを14日間連続で摂取させた際に、摂取していない群に比べて不安感と強迫行為の減少が見られました。ローヤルゼリーには精神疾患を改善する作用も期待されるでしょう。

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がん治療の副作用緩和に

ローヤルゼリーにはがん治療の際に生じる口内炎を抑制する作用が期待されています。がん治療のひとつである化学放射線治療は、口内炎をはじめとする副作用が問題になっている治療です。

研究では、化学放射線治療を受ける頭頸部がん患者に生ローヤルゼリーの摂取を6~7週間続けてもらいました。すると、摂取していない群に比べ、口内炎の症状緩和が見られたと言います。

健康的な髪作りをサポート

近年、頭皮や髪に対するローヤルゼリーの効果が注目されています。ローヤルゼリーを頭皮に塗布することで、余分な皮脂の分泌が抑えられると考えられています。

過剰な皮脂の分泌は頭皮環境を悪化させる原因のひとつ。頭皮を正常に保つことで健康的な髪の維持に役立つでしょう。男性の薄毛だけでなく、女性の髪の悩みもサポートしてくれそうです。

ただしローヤルゼリーだけで薄毛を予防できるわけではありません。健康な髪を保つためには、健康的な食事や生活習慣も非常に大切になってきます。

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ローヤルゼリーの食べ方や注意点

ローヤルゼリーの栄養素を損なわない洗い方・調理方法・食べ方などを解説します。

生ローヤルゼリーの食べ方

生ローヤルゼリーはそのまま食べるだけでなく、ほかの食品と混ぜて摂取することでもできます。ヨーグルトに生ローヤルゼリーを入れると、独特の酸味が和らぐのでおすすめです。さらにハチミツを加えてもおいしく食べられます。

また、乳酸飲料やジュースにプラスすれば、飲み物として気軽に摂取できます。酸味を和らげられる甘めの飲み物が特に合いやすいです。

商品選びのコツ

ローヤルゼリーの商品を選ぶ際にひとつの目安となるのが、全国ローヤルゼリー公正取引協議会の公正マークです。品質や成分表示の規格や製造施設などを審査し、要件を満たした商品のみ、この公正マークの貼付が認められています。

アレルギーや副作用に注意

ローヤルゼリーはアレルギー症状を起こす危険があるため、体質に不安な方は摂取に注意が必要です。実際に喘息治療中の女性がローヤルゼリーを摂取したことで、目の充血や呼吸困難などのアナフィラキシーを起こした例もあります。ほかにも皮膚のかゆみや赤み、蕁麻疹などの皮膚疾患が起きるケースが報告されています。

初めて食べる方は各商品の目安量より少なめに摂取して、様子をみるようにしましょう。または事前にアレルギーテストを受けるのもひとつの手です。

また、ローヤルゼリーと血液凝固阻止剤のワルファリンを一緒に摂取すると、血が止まりにくくなるという副作用が出る恐れがあります。ローヤルゼリーによりワルファリンの働きが強まるためと考えられており、血液凝固阻止剤を使用中の方は摂取を避けたほうが良いでしょう。

妊娠中や授乳中の摂取について

ローヤルゼリーは妊娠中や授乳中も摂取できる食品のひとつです。栄養が豊富なので、胎児の健康な体作りもサポートしてくれる一面もあります。しかし、妊娠中や授乳中は非常に敏感な時期です。必ずかかりつけの医師に相談してから摂取するようにしましょう。

ローヤルゼリーの保存方法

最後に生ローヤルゼリーの栄養素を損なわない保存方法を解説します。

生ローヤルゼリーは非常にデリケートな食品なので、保存方法に気をつけましょう。なるべく温度変化を生じさせないのがポイントです。冷凍状態で届いた商品は、冷凍のまま保存するとよりその品質が長続きします。または冷蔵庫で解凍させて保存するようにしましょう。

いずれも酸化を防ぐため、食べる分だけ取り出したらすぐに冷凍庫か冷蔵庫にすぐ戻すようにしてください。毎回清潔なスプーンを使うことも、雑菌が入らないようにするためには大切です。

参考文献

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