アーモンドダイエットの効果と正しいやり方・継続のコツ・注意点
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アーモンドダイエットの効果と正しいやり方、継続のコツから注意点までを解説します。アーモンドダイエットにチャレンジしたい方はもちろん、すでにアーモンドダイエットに取り組んでいるけれど、いまいち成果が出ないとお悩みの方もぜひご覧ください。
アーモンドダイエットとは
まずはアーモンドダイエットの概要と、アーモンドとはそもそもどのような食品なのかを解説します。
糖質の吸収抑制・コレステロールの低減に効くダイエット法
アーモンドダイエットとは、糖質の吸収を抑制したり、コレステロールを下げたりするアーモンドの健康効果を期待して行うダイエット方法です。
食事の1~2時間前にアーモンドを食べるだけの簡単なダイエットで、食事制限をしないため継続しやすいことがメリット。お菓子を食べる代わりにアーモンドを食べるだけなので、間食をやめる必要もありません。
アーモンドには、ダイエット効果以外にも美容や健康によい効果があります。そのため、食事制限をせず、健康的に痩せたい方や美容効果を得たい方におすすめのダイエット方法です。
アーモンドとは
アーモンド(almond)とは、バラ科サクラ属に分類される植物です。一般にアーモンドと呼ばれるのは、果実の種の部分。種の殻を取り除き、種だけにしたものがアーモンドとして流通します。
100種類以上のアーモンドがあると考えられていますが、おおまかにスイートアーモンドとビターアーモンドの2つに分類されます。
- スイートアーモンド:食用として改良されたアーモンド。
- ビターアーモンド:野生種に近く、化粧品やオイルに利用される。
スイートアーモンドの主な種類は、次のとおりです。
- ノンパレル:代表的な品種。扁平で傷や割れが少ない人気種。
- ビュート:小粒で丸い形をしており、主にアーモンドチョコレートに使われる。
- モントレー:細長く大型の品種。粒が不揃いのため、ペーストなどの加工品に使われる。
アーモンドの栄養と効果効能・調理法・保存法|NANIWA SUPLI MEDIA
アーモンドと似たナッツ類
アーモンドに似たナッツ類として、ピーナッツ・マカダミアナッツ・ピスタチオ・カシューナッツ・ヘーゼルナッツがあります。
それぞれの違いは以下のとおりです。なお、ピーナッツは厳密にいうとナッツ類ではなく豆類ですが、ここではナッツ類として紹介します。
種類 | 特徴 |
ピーナッツ | 地中で育つ豆類の1種で落花生の実の部分。ナッツ類のなかではタンパク質が多い。 |
マカダミアナッツ | オーストラリアやハワイの生産量が多いナッツ類。脂質とカロリーは高いが、健康によい一価不飽和脂肪酸が大半を占める。 |
ピスタチオ | ウルシ科の木の実で緑色の薄皮が特徴。β-カロテンの含有量はナッツ類のなかでもトップクラス。 |
カシューナッツ | まが玉状をしたウルシ科の木の実。ビタミンB1やパントテン酸を豊富に含む。 |
ヘーゼルナッツ | カバノキ科の木の実で、どんぐりに似た形をしている。ビタミンE やマンガン、銅を豊富。 |
ピーナッツの栄養と効果効能・調理法・保存法|NANIWA SUPLI MEDIA
マカダミアナッツの栄養と効果効能・調理法・保存法|NANIWA SUPLI MEDIA
ピスタチオの栄養と効果効能・調理法・保存法|NANIWA SUPLI MEDIA
カシューナッツの栄養と効果効能・調理法・保存法|NANIWA SUPLI MEDIA
アーモンドダイエットの効果
次に、アーモンドダイエットがダイエット効果を発揮する理由について解説します。
血糖値が急激に上がるのを抑制して太りにくい身体へ
アーモンドには、血糖値の上昇を抑えて食後高血糖を防ぐ効果があります。
血糖値は食事に含まれる糖質によって上昇し、健康な人では食後2時間でピークになり、その後は低下する仕組みです。しかし糖質の量が多い食事を摂ったり、血糖値を下げるインスリンの分泌量が減少したりすると高血糖が維持される食後高血糖となります。
食後高血糖は、肥満や糖尿病を引き起こす原因にもなるため、糖質の摂取量や血糖値を上げにくい食品の選択が重要です。
アーモンドは低GI食品として知られており、血糖値を上げにくい食品です。GIとはGlycemic Indexの略で、食後2時間の血糖値をもとに糖質の吸収度合いを数値に表したものです。
オーストラリアのシドニー大学は、アーモンドとパンを一緒に摂取するとGI値が減少すると報告しています。
食品 | GI |
白パン140g・生アーモンド30g | 74 |
白パン140g・生アーモンド60g | 44 |
白パン・生アーモンド90g | 31 |
上記の表から、アーモンドの摂取量が増えるとGI値が下がり、食後高血糖の抑制に働くことがわかります。
糖尿病の予防・改善におすすめの血糖値を下げる食べ物・飲み物|NANIWA SUPLI MEDIA
悪玉コレステロールを減らして生活習慣病を予防
アーモンドには、悪玉コレステロールを下げ、生活習慣病を予防する効果があると考えられています。
悪玉コレステロールとは、肝臓で合成されたコレステロールを全身に運ぶコレステロールです。体内で悪玉コレステロールが過剰になると、動脈硬化が起こり心筋梗塞や脳梗塞のリスクが高まります。
アーモンド100gに含まれる脂質54.1gのうち、47.74gは不飽和脂肪酸です。不飽和脂肪酸とは、植物油に多く含まれる栄養素で、悪玉コレステロールを下げる効果があります。
アーモンドを含むナッツ類は脂質が多いため、肥満につながると勘違いされますが、実は脂質のほとんどが不飽和脂肪酸のため健康によい効果を与えてくれる食品です。
LDLコレステロール値を下げる食品|NANIWA SUPLI MEDIA
食物繊維たっぷりで便通促進・満腹感を与える
アーモンドに多く含まれる食物繊維は、便通促進や満腹感の維持に効果的な栄養素です。
食物繊維は糖質に分類される栄養素ですが、人間の消化管では消化・吸収できません。消化液によって分解されないため、消化管を流れて水分を吸収し、大きく膨れます。そのため、物理的に消化管を刺激して、便通を促す効果があります。
アーモンドに含まれる食物繊維の量は、次の表のとおりです。
食品100g | 食物繊維総量(g) | 水溶性食物繊維(g) | 不溶性食物繊維(g) |
アーモンド(いり、無塩) | 11.0 | 1.1 | 10.0 |
アーモンドに多い不溶性食物繊維は、保水性が高く消化管で大きく膨らみ、満腹感を与えます。また、不溶性食物繊維が豊富なためアーモンドは噛み応えがあり、咀嚼によって満腹感を得られることがダイエットのメリットです。
食べ過ぎを防止し、食事の量を抑えたり間食を我慢したりするときにも食物繊維が役立ちます。
食物繊維の効果・1日の摂取目安量・多く含む食品・効率のよい摂取方法|NANIWA SUPLI MEDIA
ビタミンEとビタミンB2が美容に効果的
アーモンドがダイエットに向いている理由の1つが、ビタミンEやビタミンB2を多く含むことです。
ビタミンEには、肥満の原因となる過酸化脂質を減少させる効果があり、ダイエットに役立つ栄養素です。さらにビタミンEは強い抗酸化作用をもち、老化予防に効果的であると考えられています。
ビタミンB2は、健康な肌や髪を作るために必要な栄養素です。ニキビや肌荒れを予防し、皮膚を健康に保ちます。
アーモンドは、ダイエット効果の高いビタミンEだけでなく、美容効果のあるビタミンB2も豊富なため、きれいに痩せたい方におすすめのダイエット食品です。
ビタミンEの効果・1日の摂取目安量・多く含む食品・効率よく摂取する方法|NANIWA SUPLI MEDIA
ビタミンB2の効果・1日の摂取目安量・多く含む食品・効率よく摂取する方法|NANIWA SUPLI MEDIA
アーモンドダイエットの正しいやり方
アーモンドダイエットでは、1日何粒たべたらよいか、食べるタイミングや期間など、具体的なやり方を解説します。
1日25粒程度を目安に摂取する
アーモンドダイエットは、1日25粒を目安に摂取します。目安量より摂取量が少ないと、効果が薄い場合もあります。
一度に25gも食べられないという方は、1日2~3回に分けて食べても問題ありません。朝食前と夕食前に食べると間食の代わりになるだけでなく、アーモンドの効果も発揮されやすいと考えられます。
食べるタイミングは食事の1~2時間前
アーモンドを食べるタイミングは、食事の1~2時間前がベストです。
食物繊維はゆっくりと消化吸収されるため、食事の直前に食べても満腹感を得られず、食べすぎを予防できません。食物繊維が水分を吸収して膨らみ始める1~2時間のタイミングで食事を摂ることがポイントです。
一方で糖質の吸収を抑制したいときは、食事と一緒に摂取することで食後血糖値の急上昇を抑制するとの報告があります。
空腹予防なら食事の1~2時間前、血糖値の上昇抑制なら食事と一緒に摂取しましょう。
1カ月ほど続けてみる
アーモンドダイエットは、食事制限をするダイエットではないため、効果を感じにくいケースもあります。すぐに効果が現れるわけではなく、じっくりと効果を発揮するダイエット方法です。
まずは正しい方法でアーモンドダイエットを1カ月ほど続け、身体に変化が現れるのを待ちましょう。
アーモンドダイエット継続のコツ
アーモンドダイエットは、基本的に無塩・素焼きのアーモンドをそのまま食べます。そのため、アーモンドの味や食感に飽きてしまって継続できなくなる可能性があります。
味や食感に飽きて締まった場合は、ミックスナッツで変化を出すのがおすすめです。
マカダミアナッツやカシューナッツ、くるみなども、アーモンドに似たダイエット効果をもっています。味や食感がそれぞれ異なるため、アーモンドに飽きてしまったときに変化を付けられます。
ナッツ全般を食べるナッツダイエットについては、以下の記事を参考にしてみてください。
ナッツダイエットの効果と正しいやり方・継続のコツ・注意点|NANIWA SUPLI MEDIA
アーモンドダイエットの注意点
最後に、アーモンドダイエットの注意点を解説します。
食べ過ぎに注意
アーモンド(いり、無塩)100gあたりのカロリーは608kcalと、カロリーの高い食品のため、食べ過ぎると肥満につながる恐れがあります。
ダイエットに適した量は1日25粒程度、重さで表すと25g程度です。アーモンド25gのカロリーは152kcalと、決して低カロリーの食品ではありません。
アーモンドに含まれる脂質はほとんどが一価不飽和脂肪酸のため、太りにくいと考えられていますが、食べ過ぎは肥満の原因になります。
アレルギーの症状が出たら食べるのをやめる
大人でも、急にアーモンドアレルギーを発症する恐れもあります。アーモンドダイエット中に次の症状が出たら、すぐに摂取をやめて専門機関を受診しましょう。
- じんましん
- 口周りの腫れ
- 口腔内の痒みや腫れ
- くしゃみ・鼻づまり
- 咳
- 頭痛
- 吐き気
- 腹痛
- 呼吸困難
また、ピーナッツやくるみなどのアレルギーがある場合、アーモンドでもアレルギーを起こす可能性が高いため、アーモンドを食べる前に主治医に相談してください。
味付きアーモンドは避ける
アーモンドダイエットでは、味付きのアーモンドは避けましょう。
塩や砂糖で味付けしているアーモンドは、味付けなしのアーモンドよりも糖質や食塩含有量が高いため、ダイエットには向きません。
糖質の過剰摂取は、食後高血糖や肥満の原因になります。ダイエットのつもりが、反対に体重増加の原因になってしまうため、砂糖付きのアーモンドは避けましょう。
また、塩で味付けしたアーモンドを食べ過ぎると、塩分過多で高血圧や腎臓病などの疾患リスクが高まります。
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると、1日あたりの食塩摂取目標量は、成人男性で7.5g未満、成人女性は6.5g未満です。食塩添加のアーモンドを食べるときは、1日の食事を含めて食塩摂取目標量を超えないように気を付けましょう。