サポニンの効果・1日の摂取目安量・多く含む食品・効率よく摂取する方法

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栄養素

サポニンの基本情報、種類、効果・働き、過剰摂取による影響、多く含む食品、効率よく摂取する方法について解説します。

サポニンとは

サポニン(saponin)とは、主に植物に含まれる界面活性作用をもつ成分です。

とくにマメ科の植物に多い成分ですが、ナマコやヒトデなどの棘皮動物にも含まれます。マメ科以外の植物ではコーヒーや抹茶にも含まれ、独特の苦みをもつ物質です。

界面活性作用とは石鹸に利用される作用で、水と油を馴染ませて油汚れを落とします。界面活性作用をもつ成分はいくつかありますが、サポニンは天然の界面活性剤です。

サポニンには、強い抗酸化作用や免疫機能の向上、肥満予防効果があると考えられています。そのため、古くから石鹸の代わりや漢方薬に利用されています。

サポニンの効果・働き

サポニンの効果・効能について解説します。

老化予防とコレステロール低減に作用

サポニンには強い抗酸化作用があり、老化・がん・生活習慣病の予防に作用します。

抗酸化作用とは、体内で不要になった活性酵素を除去したり、活性酸素の産生を抑制したりする作用です。活性酵素は、体内の酸素が生命活動によって変化した物質で、通常は免疫機能などの生命維持に働きます。

しかし活性酵素が過剰産生されると、体内に蓄積されて老化促進や生活習慣病のリスク向上につながります。活性酵素が過剰産生される原因は、ストレスや喫煙、飲酒、紫外線などです。

活性酵素は血中コレステロールを酸化し、血管壁に付着したり血管壁を傷つけたりして動脈硬化を引き起こします。サポニンは酸化を抑制するだけでなく、悪玉コレステロールを減少させる効果ももっています。

免疫機能を向上させて風邪・ウイルス予防

サポニンの効果の1つに、免疫機能の向上があります。

通常、皮膚や粘膜がバリア機能を果たし、細菌やウイルスなどの病原体から身体を守るメカニズムです。しかし免疫機能が下がっていたり、皮膚に傷があったりすると病原体が体内に侵入してしまいます。

体内では、病原体の侵入に備えて白血球の1種であるリンパ球が待ち構えています。リンパ球のうちNK細胞は、病原体を直接破壊して身体を守っている白血球です。

サポニンは、NK細胞を活性化して免疫機能を向上させ、病原体から身体を守っています。

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血流をよくしてむくみ・冷え性解消

サポニンには、血流を促進させてむくみや冷え性を解消する効果もあります。

そもそも、むくみは血流が悪くなって、血管の外に水分が染み出てしまっている状態です。立ちっぱなし座りっぱなしの姿勢や代謝が悪い状態で起こりやすくなります。

サポニンは血流を促進し、血管の末端まで血液を巡らせる成分です。血流がよくなると血管に余分な水分が溜まりにくくなり、むくみが解消します。

また、血流の促進で熱が末端まで巡るため、冷え性も解消されます。

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肝機能の向上

肝機能を向上させることも、サポニンの効果の1つです。

飲酒や喫煙、ストレスなどで過剰産生された活性酵素と、コレステロールや中性脂肪が出会って酸化されると、過酸化脂質へ変化します。過酸化脂質は血液をドロドロにして、動脈硬化を引き起こす原因物質です。また、肝臓に蓄積して肝機能を抑制してしまうこともあります。

サポニンには抗酸化作用があるため、過酸化脂質の生成を抑制します。肝臓に影響を及ぼす過酸化脂質が減少するため、肝機能が向上するメカニズムです。

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肥満予防

サポニンには肥満予防の効果もあり、ダイエット中に摂取したい栄養素です。

食べすぎで血中に増えたコレステロールや中性脂肪は、酸化されて過酸化脂質となり、肥満を促進します。しかしサポニンは、強い抗酸化作用で過酸化脂質の生成を抑制するため、肥満予防に効果的と考えられています。

またサポニンは、血糖値を下げる働きをもつアディポネクチンの分泌を抑制する働きのある栄養素です。アディポネクチンは脂肪細胞から分泌されるホルモンで、血糖値を下げるインスリンを活性化させ、脂肪蓄積を抑制します。

サポニンを過剰摂取すると起こる副作用

通常の食事では、サポニンを過剰摂取する心配はほとんどないと考えられています。

しかし、サプリメントとしてサポニンを摂取する場合は、メーカーの用量を超えないように注意が必要です。サポニンを過剰摂取すると起こる症状は次のとおりです。

  • 貧血
  • 吐き気

サポニンには細胞膜を破壊する作用があり、過剰に摂取すると赤血球の細胞膜を壊して溶血を起こします。赤血球が破壊されて数が減ることで、貧血が起こると考えられています。

サポニンを多く含む食品

サポニンを多く含む食品は次のとおりです。

  • 大豆製品
  • ごぼう
  • 緑茶
  • 高麗人参
  • へちま

大豆製品に含まれるサポニンは、大豆サポニンと呼ばれることもあります。大豆の健康効果も合わせて期待できるため、美容・更年期障害予防として摂取されます。

高麗にんじんとは、朝鮮人参とも呼ばれる植物です。根に健康成分が多く含まれており、漢方薬やサプリメントに利用されています。

根菜類のごぼうも、サポニンが多く含まれる食品です。サポニンはごぼうの皮に多く含まれると考えられており、ごぼう茶として販売されることもあります。

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サポニンの効率よく摂取する方法

サポニンの効果を実感しやすい摂取方法について解説します。

毎日気軽に摂取したいなら飲料で

サポニンを毎日気軽に摂取したい場合は、緑茶やごぼう茶を飲むのがおすすめです。

ごぼう茶とはごぼうを粉砕して乾燥後、焙煎したハーブティーの1種。ごぼうのもつ便秘改善効果や生活習慣病予防に効果的です。

また、ごぼうにはカリウムが豊富に含まれているため、高血圧予防やむくみ解消効果もあります。カリウムは、ナトリウムの排出を促進し、体液量を調整するミネラルです。

サポニンにもむくみ解消効果があるため、ごぼう茶を摂取するとより効率よく効果を得られます。

ごぼう茶のほかには、茶葉にもサポニンが多く含まれます。緑茶や抹茶などの苦味のもとがサポニンで、抹茶が泡立つのはサポニンが豊富に含まれるためです。

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大豆はサポニンだけでなく更年期障害に効果的

サポニンを効率よく摂取したい場合は、大豆製品を食べるとよいでしょう。ごぼうやへちまなどは調理方法が限られるため、毎日の食事に使うのは難しいからです。

スーパーマーケットなどで購入しやすい大豆製品は、次のとおりです。

  • 豆腐
  • 高野豆腐
  • 納豆
  • きな粉
  • 豆乳
  • おから

豆腐や豆乳は調理方法が豊富なため、毎日摂取したい場合におすすめです。

大豆製品にはサポニンだけでなく、健康によい栄養素が多く含まれます。なかでも、大豆イソフラボンは女性ホルモンと似た構造・働きをもち、美容や更年期障害予防に効果的な栄養素です。

大豆イソフラボンはきな粉や納豆、凍り豆腐に豊富に含まれています。

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参考文献

栄養と健康の6つの関係