オールブランダイエットの効果と正しいやり方・継続のコツ・注意点
58797views
オールブランダイエットの効果と正しいやり方、継続のコツから注意点までを解説します。オールブランダイエットにチャレンジしたい方はもちろん、すでにオールブランダイエットに取り組んでいるけれど、いまいち成果が出ないとお悩みの方もぜひご覧ください。
オールブランダイエットとは
オールブランダイエットの概要や、オールブランの概要について解説します。
腸活により減量を目指すダイエット法
オールブランダイエットとは、ケロッグ社が販売する特定保健用食品「オールブラン」を使ったダイエット法です。オールブランはシリアルの一種で、主原料に小麦ブラン(小麦ふすま)を使っています。
小麦ブランとは小麦の外皮のこと。栄養価が高く、特に発酵性食物繊維のアラビノキシランが豊富に含まれています。この小麦ブラン由来アラビノキシランは腸の善玉菌を増やし、腸内環境を改善する作用が報告されている成分です。
ケロッグ社によると、小麦ブランには全粒粉の4倍のアラビノキシランが含まれています。腸の調子を整える効果が高いオールブランを摂取するダイエットでは、便秘の改善や代謝アップによる減量が目指せるでしょう。
栄養豊富!ケロッグのオールブラン
オールブランには食物繊維のほか、タンパク質やビタミンB群などの栄養素が含まれます。これらの栄養素は代謝アップや体作りに役立つので、ダイエットを強力に後押ししてくれる存在です。
さらにケロッグのオールブランシリーズは種類も豊富で、プレーンタイプの「ブランフレーク」のほか、ドライフルーツを加えた「フルーツミックス」やナッツ入りの「ナッツミックス」などがあります。なかでもほかの製品より2倍以上多くアラビノキシランが含まれる「ブランリッチ」は人気です。摂りたい栄養素や好みの味わいなどで選んで、ダイエットを成功させましょう。
オールブランダイエットの効果
オールブランダイエットにより期待できる効果や、痩せる仕組みについて解説します。
1食分のカロリーを抑えられる
主要製品の「オールブラン ブランフレーク」の場合、1食分(60g)のカロリーは215kcalです。牛乳を200ml(138kcal)をかけて食べる場合だと、1食分は約353kcalになります。
お茶碗1杯分の白米(150g)234kcalと比べると、あまりカロリーの低さを感じないかもしれませんが、普段の食事でおかずや汁物を加えると摂取カロリーはもっと高くなります。
タニタが公表している「摂取カロリー早見表」によると、生姜焼き定食の1人分のカロリーは789kcalです。1食をオールブランだけで済ませた場合、半分以下にカロリーを減らせる計算になります。
ダイエットの基本は消費カロリーより摂取カロリーを減らすことです。低カロリーで太りにくい食品を知りたい人は以下の記事も参考にしてください。
便秘の改善に役立つ
オールブランには発酵性食物繊維のアラビノキシランが豊富に含まれるため、便秘の改善に役立つと考えられています。アラビノキシランは腸内で善玉菌を増やし、腸内フローラを整えてくれる成分です。さらに便のカサを増やすことで、腸のぜん動運動を促し、スムーズな排便を促してくれます。
さらに排便の過程で糖・脂質・ナトリウムの排出も促すので、ダイエット効果だけでなく高血圧症予防にも効果的でしょう。健康面でも大いに役立つと考えらえます。
また、食物繊維のGLP-1を分泌させる働きにも注目です。消化管ホルモンのGLP-1には食欲を抑える作用があるため、食べ過ぎを防ぐ効果が期待できます。
食物繊維の効果・1日の摂取目安量・多く含む食品・効率のよい摂取方法
便秘の予防・解消におすすめの食べ物・飲み物【食物繊維・有機酸】
血糖値の上昇を防ぐ
オールブランに豊富に含まれる食物繊維には、消化・吸収を緩やかにする働きがあります。そのため血糖値の急激な上昇を防ぐ効果が期待できるのです。
血糖値が上昇するとインスリンが大量に分泌され、糖質を脂肪に変換させます。そのためダイエットにおいて血糖値のコントロールは非常に重要です。さらに血糖値の上がりにくい食事は体脂肪の増加を防ぐだけでなく、糖尿病予防にも役立ちます。
筋トレ効果を高めながらダイエットできる
オールブランにはタンパク質と糖質が含まれます。ダイエットにおいて糖質は嫌厭されがちですが、タンパク質とともに筋肉の維持や増強には欠かせない栄養素です。
糖質は筋トレ中のエネルギー源として働き、筋肉の分解を防ぐ作用があります。不足すると、足りないエネルギーを筋肉中のタンパク質から補おうとするので、糖質の摂取は非常に大事です。
代謝アップをサポート
オールブランには、ビタミンB群のビタミンB1・ビタミンB2・ナイアシンが含まれます。これらは体内で補酵素として働き、糖質・脂質・タンパク質の代謝を促進してくれる栄養素です。
糖質・脂質・タンパク質を余分に摂り過ぎると脂肪へと変換されてしまうので、正常に代謝させる必要があります。特にナイアシンは多くの酵素をサポートする存在で、ダイエットでは積極的に摂取したい栄養素です。
そのほか、オールブランには筋肉作りに役立つタンパク質も含まれます。筋肉増強により、さらに基礎代謝アップが期待できるでしょう。
ビタミンB1の効果・1日の摂取目安量・多く含む食品・おすすめレシピ
ビタミンB2の効果・1日の摂取目安量・多く含む食品・効率よく摂取する方法
ナイアシンの効果・1日の摂取目安量・多く含む食品・摂取する方法
タンパク質の効果・1日の摂取目安量・多く含む食品
代謝を上げる食べ物・飲み物
オールブランダイエットの正しいやり方
オールブランダイエットの正しいやり方を解説していきます。
3食のうち1食を置き換え
オールブランダイエットの一般的なやり方は、朝・昼・夜のいずれか1食をオールブランに置き換える方法です。オールブランだけにすることで、カロリーだけでなく糖質の制限にも役立ちます。「オールブラン ブランフレーク」の場合、1食分(60g)あたりの糖質量は43.8gです。牛乳200mlをかけても糖質量はわずか53g程度なので、ダイエットにつながります。
ただし主食をオールブランに置き換える方法では、1日の総摂取カロリーや糖質量が増えすぎてしまいます。必ず1食すべてをオールブランに置き換え、カロリーや糖質量を抑えるようにしましょう。
また、間食をオールブランにするのも避けてください。オールブランはカロリーが低い食品ではないので、カロリーオーバーにつながる恐れがあります。
おすすめのタイミングは夜
3食のうち、ダイエット効果がより期待できるのは夜のタイミングです。夜はエネルギー消費量が少ない分、脂肪を蓄積しやすい時間帯なので、夕食のカロリーや糖質量を抑えることでダイエット効果が見込めます。
さらにオールブランにかける食品を厳選すると、よりダイエット効果が高まります。ヘルシーな豆乳や低脂肪乳なら、カロリーをさらに減らせるでしょう。
オールブランダイエット継続のコツ
オールブランダイエットを継続するコツや、よりダイエット効果を発揮するためのポイントを解説します。
ヨーグルトと一緒に摂取
オールブランの一般的な食べ方は牛乳をかける方法ですが、整腸作用をより高めるならヨーグルトもおすすめです。乳酸菌が豊富なヨーグルトと一緒に食べると、オールブランに含まれる食物繊維との相乗効果でさらに便秘の改善効果が見込めます。
ヨーグルトにもさまざまな種類があるので、好みや栄養素に合わせて選びましょう。摂取カロリーを抑えるなら低脂肪ヨーグルト、筋肉増強を目的とするなら高タンパク質ヨーグルトがぴったりです。
よく噛んで食べる
オールブランだけの食事で満足感を得るためにも、よく噛んで食べる習慣が大切です。咀嚼回数が増えると満腹中枢が刺激され、食べ過ぎを防ぐ効果が見込めます。満腹中枢はおおよそ食べ始めから15分後に働き始めると言われています。
小麦の外皮を主成分とするオールブランは噛み応えがあるのも特長のひとつ。その特性を活かし、ゆっくり時間をかけて食べるようにしましょう。
アレンジを利かせる
オールブランダイエット経験者の中で多いのは、「飽きやすく続かない」という口コミです。牛乳やヨーグルトをかけて食べる方法は手軽ですが、同じ味をずっと食べ続けるとどうしても継続しにくいデメリットがあります。
そんなときはプレーンタイプの「オールブラン ブランフレーク」を使って、料理にアレンジしてみましょう。主なアレンジレシピはクッキーやスコーンなどです。ただし薄力粉をプラスして作る分、カロリーが増えてしまいます。あくまでダイエット中の気分を変える補助食として捉え、食べ過ぎには注意しましょう。
用途によって製品を選ぶ
オールブランは種類がたくさんあり、カロリーや含まれる栄養素が異なります。自分の目指したい効果に合わせて選ぶと、よりダイエットが成功しやすくなるはずです。主要の4製品のカロリー・糖質量・食物繊維量・ビタミン量などを比較したので、参考にしてください。
1食分60gあたり | オールブラン ブランフレーク | オールブラン ブランリッチ | オールブラン フルーツミックス | オールブラン ブランチョコフレーク |
エネルギー | 215kcal | 141kcal | 216kcal | 219kcal |
タンパク質 | 3.9g | 6.0g | 4.5g | 4.9g |
脂質 | 0.8g | 1.7g | 1.1g | 1.9g |
糖質 | 43.8g | 19.9g | 43.0g | 41.2g |
食物繊維 | 8.3g | 11.0g | 8.1g | 8.6g |
ビタミンB1 | 0.38mg | 0.70mg | 0.36mg | 0.40mg |
ビタミンB2 | 0.58mg | 1.00mg | 0.56mg | 0.60mg |
ナイアシン | 7.5mg | 6.0mg | 6.7mg | 7.3mg |
オールブランダイエットの注意点
最後に、オールブランダイエットにおける注意点をまとめます。
過剰摂取は禁物
オールブランには食物繊維やタンパク質が豊富でダイエットに役立ちますが、過剰摂取すると摂取カロリーが増えすぎてしまいます。消費カロリーより摂取カロリーが多くなると、ダイエットの効果が出にくくなってしまうので気をつけましょう。
また、オールブランには糖質も含まれているので、食べ過ぎは肥満を招きます。1日の摂取量である60gを守るようにしてください。
オールブランだけ食べない
3食すべてをオールブランにする方法は避けましょう。オールブランだけですべての栄養素を補えるわけではないので、栄養素が偏る可能性があります。不健康な体は代謝が落ちて、むしろ痩せにくくなってしまいます。
置き換えるのは1食だけにして、ほかの2食は栄養バランスを考えた食事を摂取するようにしてください。
長期継続が成功の鍵
オールブランダイエットで大切なのは継続です。腸の調子を整えることで便秘を解消したり、代謝アップにつながったりする効果を活かして、瘦せやすい体作りを目指しましょう。体質改善のためにも数ヶ月単位で取り組むようにしてください。