豆腐ダイエットの効果と正しいやり方・継続のコツ・注意点

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豆腐ダイエットの効果と正しいやり方、継続のコツから注意点までを解説します。

豆腐ダイエットとは

まずは、豆腐ダイエットの概要や、豆腐に含まれる栄養素について解説します。豆腐と同じ大豆食品である豆乳・納豆との栄養素の違いも説明します。

美容効果も期待できる!手軽に始められるダイエット法

豆腐ダイエットとは、ヘルシー食品である豆腐を使ったダイエット法です。

白米やパンといった糖質が高い主食を、糖質の少ない豆腐に置き換えることで、ダイエット効果が期待できます。豆腐ダイエットで主食を豆腐に置き換えるのは基本的に1日1食のみのため、白米やパンを制限したくない人にもおすすめの方法です。

豆腐はヘルシーなだけでなく、女性の美容に効果的な栄養素も多く含みます。そのため、ダイエットをする女性にぴったりな食品です。

豆腐とは

そもそも豆腐とは、大豆をしぼって作られる豆乳に、にがりと呼ばれる凝固剤を加えて固めた大豆食品です。

豆腐は、作り方の違いで、絹ごし豆腐と木綿豆腐に区別されます。

  • 絹ごし豆腐:木枠に流し込んで固め、水にさらした軟らかい豆腐
  • 木綿豆腐:布を敷いた木枠に流し込み、圧搾成型した硬めの豆腐

絹ごし豆腐と木綿豆腐(各100g)に含まれる栄養素の違いは、次の表のとおりです。

カロリーは木綿豆腐のほうが少ないですが、タンパク質は絹ごし豆腐のほうが多く含まれています。絹ごし豆腐は脂質・タンパク質が多いため、カロリーが高いことが分かります。

絹ごし豆腐(100gあたり)木綿豆腐(100gあたり)
エネルギー72kcal56kcal
タンパク質6.6g4.9g
脂質4.2g3g
炭水化物1.6g2g
マグネシウム130mg55mg
参考:豆腐の栄養と効果効能・調理法・保存法|NANIWA SUPLI MEDIA

にがりとは

にがりは、海水を煮詰めて塩を作るときにできる液体で、塩化マグネシウムと呼ばれる成分です。豆腐を作るときに使われる凝固剤には、複数の種類がありますが、一般的にはにがりが使われます。

塩化マグネシウムは、骨形成や血圧調整など、人間の身体に必要な生理作用をもつ物質です。

ただし、過剰に摂取すると下痢などの消化管症状を引き起こすため、にがりが含まれる豆腐の過剰摂取で、お腹がゆるくなる可能性もあります。実際に、塩化マグネシウムは便秘薬にも含まれており、にがりの大量摂取は好ましくありません。

そのため、豆腐ダイエットでは、摂取量に注意が必要です。正しい豆腐ダイエットの方法は後述します。

豆腐・豆乳・納豆の違い

豆腐・豆乳・納豆は、すべて大豆を原料に作られています。しかし、含有される栄養素には違いがあります。

大豆食品(各100g)の栄養素の違いは、次の表のとおりです。納豆は1パックの量が40~50gですので、表の数字の約半分を1食分とする点に注意します。

タンパク質の量は、納豆には劣りますが、絹ごし豆腐も6.6gと、豆乳よりも多く含まれています。豆腐に含まれるビタミンやミネラルは、豆乳や納豆よりも少ない項目も多いですが、カルシウム量は多いのが特徴です。

豆腐を含む大豆食品には、大豆イソフラボンと呼ばれる成分が含まれています。大豆イソフラボンとは、女性ホルモンと似た構造をしており、摂取することでホルモンバランスを整える働きのある成分です。

大豆イソフラボンの構造から、糖がはずれた成分を大豆イソフラボンアグリコンと呼び、食品中の含有量は、大豆イソフラボンアグリコンで評価されます。食品安全委員会によると、豆腐に含まれる大豆イソフラボンアグリコンの量は、20.3mgと評価されており、大豆食品の中でも含有量の多い食品です。

絹ごし豆腐木綿豆腐豆乳糸引き納豆
エネルギー72kcal56kcal46kcal200kcal
タンパク質6.6g4.9g3.6g16.5g
脂質4.2g3.0g2.0g10.0g
炭水化物1.6g2.0g3.1g12.1g
カルシウム57mg86mg15mg90mg
モリブデン41μg54μg290μg
ビタミンK12μg13μg4μg600μg
葉酸11μg12μg28μg120μg
大豆イソフラボンアグリコン20.3mg20.3mg24.8mg73.5mg
出典:日本食品標準成分表2015年版(七訂)

豆乳の栄養と効果効能・調理法・保存法|NANIWA SUPLI MEDIA

納豆の栄養と効果効能・調理法・保存法|NANIWA SUPLI MEDIA

豆腐ダイエットの効果

豆腐ダイエットがもたらす効果と、含まれる栄養素のメリットについて解説します。

低カロリー・低糖質でダイエットに最適

豆腐は低カロリーなうえに、糖質(炭水化物)の少ない食品です。

糖質の多い食品を摂取すると、血糖値を下げるインスリンと呼ばれるホルモンが、糖質を中性脂肪に変えます。作られた中性脂肪は、内臓脂肪として体内に貯蔵されます。

糖質は、主食の白米やパンに多く含まれる栄養素です。ダイエットは、主食を糖質の少ない食品へ換えると効果的で、この点から豆腐はダイエットに向いていると言えます。

それぞれの食品100g中のエネルギーと糖質の含有量は、次の表のとおりです。

白米と食パンは、豆腐の2.3倍以上のカロリーを含みます。食パンと木綿豆腐では、およそ4.7倍もの違いです。

糖質の量も、食パンは豆腐の約23倍も多く含んでいます。

絹ごし豆腐木綿豆腐精白米食パン
エネルギー72kcal56kcal168kcal264kcal
炭水化物1.6g2.0g37.1g46.7g
出典:日本食品標準成分表2015年版(七訂)

炭水化物の効果・1日の摂取目安量・多く含む食品|NANIWA SUPLI MEDIA

高タンパク質・高カルシウムで肌・髪・骨を健康に

豆腐には、タンパク質やカルシウムが豊富に含まれているため、健康な肌・髪・骨・筋肉を作るのに効果的な食品です。

人間の身体の約2割は、タンパク質で構成されており、筋肉・骨・内臓などあらゆる部分がタンパク質なしには作られません。タンパク質は、酵素やホルモンを作るためにも必要な栄養素で、体内の調節を担っています。

また、カルシウムは骨や歯を構成し、不足すると骨粗しょう症などのリスクが高まります。

健康で美しい肌や髪を守る、高タンパク質・高カルシウムの豆腐は、美容効果とダイエット効果を兼ね備えたヘルシーフードです。

タンパク質の効果・1日の摂取目安量・多く含む食品|NANIWA SUPLI MEDIA

カルシウムの効果・1日の摂取目安量・多く含む食品・効率よく摂取する方法|NANIWA SUPLI MEDIA

大豆イソフラボンが女性の悩みを解決

大豆イソフラボンとは、大豆の胚芽部分に多く含まれ、大豆食品特有の成分です。

分子構造が、エストロゲンと呼ばれる女性ホルモンと似ており、栄養として摂取された大豆イソフラボンは、エストロゲンと似た作用を生じます。女性ホルモンのバランスを保つことで、月経周期の調節に働く栄養素です。

そのため、豆腐に含まれる大豆イソフラボンは、更年期障害の予防・改善に効果があると考えられ、注目を集めています。

女性ホルモンのバランスを調節するため、肌や髪の代謝を促進し、健康に保つ働きもあります。美容効果も期待できるのが、大豆イソフラボンの多い豆腐ダイエットをおこなうメリットです。

イソフラボンの効果・1日の摂取目安量・多く含む食品・効率よく摂取する方法|NANIWA SUPLI MEDIA

サポニンで正常な脂質代謝へ

サポニンは、ポリフェノールの1種で、オリーブやぶどうの皮に含まれるえぐみ成分です。多くの豆類にも含まれ、大豆に含まれるサポニンを、とくに大豆サポニンと呼びます。

豆腐に含まれる大豆サポニンは、体内で活性酵素の働きを抑制したり、取り除いたりする物質です。活性酵素は、免疫機能を正常に保つ働きをもつ物質ですが、一方で過剰に産生させると、コレステロールや中性脂肪を過酸化脂質へと変化させます。作られた過酸化脂質は、体内に蓄積し、老化や動脈硬化の田院になります。

サポニンの働きは、過酸化脂質の原料となる活性酵素の代謝を防ぐ、抗酸化作用です。過酸化脂質を作らせず、脂質代謝を正常におこなうために働きます。

豆腐ダイエットの正しいやり方

ここからは、豆腐ダイエットの具体的な方法について解説していきます。正しい方法で、豆腐ダイエットをおこなうことで、健康を害さず、健康的なダイエットができます。

豆腐は1日2分の1丁程度を目安に摂取

豆腐ダイエットをする際の摂取量は、1日あたり1/2丁までにしましょう。

前述のとおり、豆腐の原料の大豆には、脂質が多く含まれており、豆腐を食べすぎると脂質を摂りすぎてしまう恐れがあります。脂質を摂りすぎると体内に貯蔵され、ダイエット効果どころか、体内脂肪の増加につながります。

また、豆腐に含まれるにがりは、塩化マグネシウムが主成分のため、食べすぎは下痢を引き起こす原因となります。

豆腐は1日あたり1/2丁(150g程度)にとどめるのが、正しい豆腐ダイエットの方法です。

夕食の主食を豆腐に置き換える

豆腐ダイエットでは、豆腐をいつ食べるのかも重要です

正しい豆腐ダイエットでは、夕食の主食を豆腐に置き換えます。食事に豆腐を追加するのではない点を、理解しておきましょう。あくまでも、主食となる白米やパンよりも糖質の少ない豆腐で代用することで、糖質の摂取量を減らしてダイエットにつなげるのが、豆腐ダイエットです。

夕食の主食を豆腐に換えるのは、夜のうちは消費エネルギーが少ないため、糖質の多い食事はエネルギー消費しにくいためです。エネルギーを消費しやすい昼間よりも、夜の食事で豆腐を主食にするほうが、効率的にダイエットできるでしょう。

豆腐ダイエット継続のコツ

豆腐ダイエットを継続するコツは、味に飽きないよう工夫することです。

豆腐は、原料のシンプルさゆえに、味が淡泊。使う調味料も醤油ばかりでは、飽きてしまって続きません。

飽きないコツとして、豆腐の味付けや調理方法を工夫するとよいでしょう。たとえば、次の方法があります。

  • 小さくカットしてサラダに混ぜる
  • スープ・味噌汁に入れる
  • 木綿豆腐をチャーハンやつみれに混ぜる

豆腐をそのまま食べるなら、冷やっこだけでなく、サイコロサイズにカットして、サラダに混ぜる方法がおすすめです。サラダの具材や、ドレッシングを変えることで、味に飽きにくくなります。

豆腐の淡白な味を変えるなら、スープや味噌汁に入れるのもよいでしょう。豆腐の味噌汁は一般的ですが、実は豆腐は洋食や中華のスープにも合います。淡白な味だからこそ、スープなどの汁ものにも馴染みやすいのです。

また、食感のしっかりした木綿豆腐なら、崩してチャーハンやつみれに混ぜると、豆腐感を減らせます。潰した木綿豆腐の食感は、そぼろに似ており、濃い目の味付けをすると豆腐らしさがなくなります。豆腐の味に飽きたときに、おすすめのメニューです。

豆腐ダイエットの注意点

ダイエットに向いている豆腐ですが、豆腐だけ食べていればよいわけではありません。栄養バランスなどに気を付け、健康的にダイエットを進めるために知っておきたい、豆腐ダイエットの注意点を説明します。

豆腐だけでなく肉や野菜も食べる

豆腐は、低カロリー・低糖質で、ダイエットに向いているヘルシー食品です。

しかし、豆腐だけを食べるダイエットは、栄養バランスが崩れて、身体にも悪いため避けましょう。とくに豆腐にはビタミンが少なく、足りない栄養素は肉や野菜で補う必要があります

食事のバランスに注意し、夕食の主食を豆腐に換えることが、豆腐ダイエットを健康的に続けるポイントです。

豆腐の種類は絹ごし豆腐・木綿豆腐を選ぶ

豆腐には、ごま豆腐やたまご豆腐など、さまざまな種類があります。しかし、ごま豆腐とたまご豆腐は、絹ごし豆腐や木綿豆腐とは原料が異なります。

  • ごま豆腐:ごまと葛粉が原料で、炭水化物(糖質)の含有量が多い
  • たまご豆腐:鶏卵が原料で、脂質が多い
ごま豆腐(100g)たまご豆腐(100g)
エネルギー75kcal76kcal
タンパク質1.5g6.5g
脂質4.3g5.3g
炭水化物9.1g0.9g
出典:食品成分データベース

濃い味付けは避ける

淡白な味の豆腐は、味付けを濃くしがちです。醤油のかけすぎなど、調味料の量が多いと、塩分過多となり、高血圧や動脈硬化の原因となります。

日本人の1日食塩摂取量は、男性7.5g未満、女性6.5g未満が推奨されています。醤油や味噌などを多く摂取する日本人は、世界的にも食塩摂取量が多いとされ、日本高血圧学会が推奨する健康な人の1日食塩摂取量は6.0g未満です。

豆腐ダイエットをするときは、普段より調味料をかけすぎていないか、注意しましょう。

参考文献

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