プルーンの栄養と効果効能・調理法・保存法

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prune

プルーンの旬や原産地、主要な品種などの基本情報、似た食品との違い、プルーンに含まれる栄養とその効果効能、栄養素を損なわない調理法や保存法などを紹介します。

プルーンとは

プルーン(prune)は、スモモの仲間である西洋スモモの果実の総称です。西洋スモモはバラ科で、原産地は西アジアのコーカサス地方と考えられています。

プルーンの語源は、ギリシャ語の「プロウノン(Prounun)」で、後にフランス語に取り入れられてプルーンと呼ばれるようになりました。

プルーンの果実は雨に濡れると裂果したり病気にかかったりしやすいため、日本では雨の少ない長野県や北海道で主に栽培されています。

プルーンの果実が収穫される時期は7~10月で、品種により旬の時期が多少異なります。生の果実を乾燥させたドライプルーンやジャム、ジュースなどの加工品は1年を通して出回っています。

生のプルーンの果実は、果皮が青紫色で果肉は濃い黄色をしています。皮の表面にはブルームと呼ばれる白い粉が付着していますが、果肉そのものから生成される物質なので、食べても人体に害はありません。

プルーンとプラムの違い

プルーンとプラムは同じスモモの仲間ですが、原産地や用途が異なります。一般的に、コーカサス地方原産の西洋スモモをプルーンと呼び、中国原産の日本スモモをプラムと呼んでいます。

日本スモモであるプラムは生食されることが多いのに対し、西洋スモモのプルーンはドライフルーツやジュース、ジャムなど加工品に使われることが多いのが特徴です。

ただし、国によってはスモモ全般のことをプラムと呼び、ドライフルーツにされる品種のみプルーンと呼び分けている場合もあります。スモモ類のなかでも糖度の高い品種が、乾燥させてドライフルーツに加工するのに向いています。

プルーンの品種・種類

プルーンを含む西洋スモモには1000以上の品種があると言われています。日本国内でも栽培されている代表的なプルーンの品種を紹介します。

サンプルーン

サンプルーンは、長野県佐久市で育成された品種で、国産プルーンの代表品種です。果実は30g程度で、甘みが強くほどよい酸味があるのが特徴。9月中旬~10月中旬ごろに旬を迎えます。

スタンレイ

アメリカから導入されたスタンレイは、果実が40~50gとやや大ぶりなプルーンです。果汁が多いのが特徴で、バランスのとれた甘みと酸味が楽しめます。スタンレイが出回るのは、9月上旬~10月上旬です。

シュガー

シュガーは、酸味が少なく糖度が高いプルーンです。やや赤みがかった果皮が特徴で、生の果実は9月~10月上旬ごろまで流通します。日本の気候に適しているため、定番品種の一つです。

プレジデント

イギリスで発見されたとされるプレジデントは、80~100gと大きな果実をつけるプルーンです。果肉の色が濃く、甘みの強い品種です。9月中旬から収穫される晩生種で、10月上旬から出回り始めます。

パープルアイ

果実が100gほどになるパープルアイは、食べ応えのある大玉プルーンです。主に北海道で栽培されており、甘みが強いため生食向きです。8月下旬~10月上旬ごろまで収穫されます。

フレンチ

フレンチは、ドライプルーン用の優良品種とされているダジャン種のプルーンです。日本でも栽培されていますが、アメリカのカリフォルニア州で生産されるドライプルーンの代表品種として知られています。どちらかといえば生食より加工用に適した品種です。

プルーンに含まれる成分・栄養素

プルーン100gに含まれる成分・栄養素は下記表の通りです。

食品名単位(すもも類) プルーン 生(すもも類) プルーン 乾
廃 棄 率%50
エネルギー(kcal)kcal/100 g49235
エネルギー(kJ)kJ/100 g205983
水 分g/100 g86.233.3
たんぱく質g/100 g0.72.5
アミノ酸組成によるたんぱく質g/100 g-0.5-1.6
脂 質g/100 g0.10.2
トリアシルグリセロール当量g/100 g-0.1-0.1
飽和脂肪酸g/100 g-0.01-0.05
一価不飽和脂肪酸g/100 g-0.05-0.03
多価不飽和脂肪酸g/100 g-0.02-0.03
コレステロールmg/100 g00
炭水化物g/100 g12.662.4
利用可能炭水化物(単糖当量)g/100 g-10.8-42.2
水溶性食物繊維g/100 g0.93.4
不溶性食物繊維g/100 g13.8
食物繊維総量g/100 g1.97.2
灰 分g/100 g0.41.6
ナトリウムmg/100 g11
カリウムmg/100 g220480
カルシウムmg/100 g639
マグネシウムmg/100 g740
リンmg/100 g1445
mg/100 g0.21
亜鉛mg/100 g0.10.5
mg/100 g0.060.3
マンガンmg/100 g0.090.36
ヨウ素µg/100 g
セレンµg/100 g
クロムµg/100 g
モリブデンµg/100 g
レチノールµg/100 g00
α-カロテンµg/100 g0130
β-カロテンµg/100 g4501100
β-クリプトキサンチンµg/100 g54220
β-カロテン当量µg/100 g4801300
レチノール活性当量µg/100 g40110
ビタミンDµg/100 g00
α-トコフェロールmg/100 g1.31.5
β-トコフェロールmg/100 gTr0
γ-トコフェロールmg/100 gTr0.2
δ-トコフェロールmg/100 g0Tr
ビタミンKµg/100 g00
ビタミンB1mg/100 g0.030.07
ビタミンB2mg/100 g0.030.07
ナイアシンmg/100 g0.52.2
ビタミンB6mg/100 g0.060.34
ビタミンB12µg/100 g00
葉酸µg/100 g353
パントテン酸mg/100 g0.220.32
ビオチンµg/100 g
ビタミンCmg/100 g40
食塩相当量g/100 g00
アルコールg/100 g
硝酸イオンg/100 g
テオブロミンg/100 g
カフェインg/100 g
タンニンg/100 g
ポリフェノールg/100 g
酢酸g/100 g
調理油g/100 g
有機酸g/100 g
重量変化率%
β-カロテン当量(μg)=β-カロテン(μg)+1/2α-カロテン(μg)+1/2クリプトキサンチン(μg)
レチノール当量(μg)=レチノール(μg)+1/12β-カロテン当量(μg)
 Tr(trace) :微量含まれているが、成分の記載限度に達していないもの。
 (0):測定されていないが、文献等により含まれていないと推定されるもの。
-:未測定
出典:日本食品標準成分表2015年版(七訂)

プルーンの効果・効能

プルーンに含まれる栄養素が持つ効果・効能・働きを解説します。

食物繊維で便秘や下痢を改善

食物繊維が豊富なプルーンは、腸内環境を整え、便秘や下痢を改善する効果が期待できる果物です。

プルーンには、善玉菌のエサとなり腸内環境を整える水溶性食物繊維と、腸のぜん動運動を促し便通を改善する不溶性食物繊維の2種類がバランスよく含まれています。

また、プルーンに含まれる水溶性食物繊維のペクチンには、糖の吸収をおだやかにして食後血糖値の上昇を抑える作用や、コレステロールを吸着して体外に排出する働きも。そのためプルーンは、高血糖・高コレステロール・肥満など生活習慣病の予防にも効果的です。

鉄・葉酸で貧血を予防

プルーンは貧血予防に役立つフルーツです。鉄が豊富に含まれるイメージのあるプルーンですが、乾燥プルーンに含まれる鉄はほうれん草の3分の1程度と、実際の含有量はそれほど多くはありません。

ただし、プルーンには鉄のほか、造血作用のあるビタミンB群が含まれており、これらの総合的な働きで貧血を予防する効果が期待できます。

なかでも、ビタミンB群の一種である葉酸は「血を作るビタミン」とも言われ、不足すると貧血を引き起こします。葉酸は、胎児の健康な発育を助ける成分でもあり、妊娠中・授乳中にはしっかり摂取しておきたい栄養素です。

カリウムで高血圧やむくみを改善

必須ミネラルの一種であるカリウムを多く含むプルーンには、高血圧やむくみを改善する効果が期待できます。

カリウムには細胞内の浸透圧を調節する働きがあり、余分なナトリウムを体外に排出するのを助けます。カリウムが豊富なプルーンは、塩分の摂りすぎが一因となって生じる高血圧やむくみの予防・改善に役立ちます。

また、プルーンにはカリウムのほかにもカルシウム・マグネシウム・リンなど、体の健康を維持する必須ミネラル類が含まれています。

ビタミンA・アントシアニンで目の働きを高める

プルーンは、視覚機能や眼精疲労改善など目の健康維持を助けます。

プルーンに豊富なビタミンA(レチノール・レチナール・レチノイン酸)は、皮膚や粘膜の健康を維持したり、視覚機能に作用する栄養素です。ビタミンAが不足すると、暗い場所で目が見えにくくなったりします。

また、プルーンには眼精疲労や視力改善に有効なアントシアニンが多く含まれているのもポイント。アントシアニンは、プルーンの果皮の青紫色の色素成分で、植物性ポリフェノールの一種です。強い抗酸化作用があり、アンチエイジングやがん予防にも効果があります。

プルーンの食べ方

プルーンの栄養素を損なわない洗い方・調理方法・食べ方などを解説します。

生のプルーンの切り方

プルーンには直径1cmほどの種子が入っています。アボカドを切る要領で種の周りを一周するようにぐるりと包丁を入れ、2等分にしましょう。種を取って、食べやすい大きさにカットして食べてください。

生のプルーンの食べ方

プルーンの皮にはポリフェノールが豊富です。ポリフェノールは、体に害を及ぼす活性酸素を除去する抗酸化作用があり、がんなどの病気や老化を予防する効果を持っています。

生のプルーンは皮も食べることができるので、ポリフェノールや食物繊維などの栄養素を損なわないためには皮ごと食べるのがおすすめです。

プルーンを食べる際の注意点

食物繊維などを多く含むプルーンは栄養価が高いため、食べ過ぎると下痢や消化不良を起こす可能性があります。

ドライプルーンなら4~5個(約40g)で、食物繊維やカリウムなどの1日に目標とされている量の15%程度を摂取することができるため、食べ過ぎは禁物です。4~5個ならカロリーも100kcal程度にとどまるので、ダイエット中にも安心して食べられます。

また、便秘に良いとされるプルーンジュースですが、プルーン果実の栄養素を濃縮したものなので、飲み過ぎると下痢を引き起こす場合があります。製品ごとに定められた推奨摂取量を確認し、1日あたりコップ1杯(150ml)程度の摂取にとどめておきましょう。

プルーンの保存方法

プルーンの栄養素を損なわない保存方法を解説します。

生のプルーンの保存方法

生のプルーンは、高温多湿を避けた常温の環境で保存できます。ただし、夏場で気温が高い場合は、新聞紙やラップなどで包み冷蔵庫の野菜室に入れてください。

生のプルーンが食べごろになると、果皮の上部にシワが寄ってきます。皮がピンと張っていてまだ熟しきっていないようであれば、しばらく常温の環境に置いて追熟させてください。

また、生のプルーンは1~2ヶ月ほどは冷凍保存が可能です。冷凍する場合は、皮ごとラップに包み冷凍保存用袋に入れて凍らせます。冷凍したプルーンは、自然解凍して半解凍状態のままシャーベットのように食べたり、ジャムなどに加工することができます。

ドライプルーンの保存方法

市販されているドライプルーンは、基本的には製品表示に従って保存してください。未開封の状態では常温保存、開封後は冷蔵保存するのが一般的です。

参考文献