トマトダイエットの効果と正しいやり方・継続のコツ・注意点

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トマトダイエットの効果と正しいやり方、継続のコツから注意点までを解説します。トマトダイエットにチャレンジしたい方はもちろん、すでにトマトダイエットに取り組んでいるけれど、いまいち成果が出ないとお悩みの方もぜひご覧ください。

健康的に痩せる「トマトダイエット」とは

まずは、トマトダイエットの概要を、トマトの栄養価や調理方法の観点から解説します。

トマトダイエットとは、緑黄色野菜のトマトを普段の食生活に取り入れるダイエット方法です。トマトは、低カロリーかつ、健康や美容に良い栄養素を多く含む野菜です。ヨーロッパでは「トマトが赤くなると医者が青くなる」と言われるほど、栄養価が高いことで知られています。

具体的には、抗酸化作用のあるリコピン・ビタミンC・ビタミンEや、むくみを緩和するカリウム、便通を改善する食物繊維が豊富です。

また、トマトには、脂肪燃焼を促進する13-oxo-ODA(13-オキソ-オクタデカジエン酸)も含まれています。中性脂肪に作用するトマトをうまく食事に取り入れることで、ダイエットの効率を高める効果が期待できるでしょう。

トマトは、生食できるほか、加熱調理にも向いていて、アレンジレシピが多彩です。長期間に及ぶダイエットにおいて、飽きずに続けやすいこともポイントと言えます。

トマトの栄養と効果効能・調理法・保存法 | NANIWA SUPLI MEDIA

トマトダイエットの効果

トマトがなぜダイエットに向いているのかや、トマトダイエットにより期待できる効果について解説します。

カロリーが低い

トマト100gあたりのカロリーはわずか20kcalです。同量のブロッコリーは37kcal、にんじんは30kcal、キャベツは22.9kcalなので、野菜の中でも低カロリーであることがわかります。

トマト1個の平均的な重さが150~200gなので、まるごと1つ食べても30~40kcalにしかなりません。少しでも摂取カロリーを抑えたいダイエット時や、カロリー制限中にも取り入れやすい食品と言えるでしょう。

なお、生のトマトだけでなく、トマトの加工品も低カロリーです。トマトおよび主なトマト加工品100gあたりのカロリーは次の通りです。

食品名100gあたりのカロリー
トマト(生)20kcal
ミニトマト(生)30kcal
黄色トマト(生)18kcal
ホールトマト缶(食塩無添加)21kcal
トマトジュース(食塩無添加)18kcal
出典:日本食品標準成分表2020年版(八訂)|文部科学省

表を見ると、生のトマトと加工品のカロリーがほぼ同じであることが分かるでしょう。トマトダイエットでは、トマト缶やトマトジュースも活用できるのです。

脂肪燃焼を助ける成分を含んでいる

脂肪の燃焼を促す13-oxo-ODA(13-オキソ-オクタデカジエン酸)を含むことも、トマトがダイエットに適していると考えられる理由のひとつです。13-oxo-ODAは、京都大学による研究で発見された脂肪酸の一種で、肥満にともなう脂肪肝などの脂質代謝異常の改善に寄与する成分であることが発表されました。

13-oxo-ODAは、トマトジュースに特に多く含まれていることがわかっています。脂肪燃焼効率を高めたいときは、トマトジュースを積極的に取り入れてもよさそうです。

ただし、上記の研究はマウスを対象に実施したものであり、研究を実施した河田教授は「「私たちは『トマトを食べてやせる』との結果を得たわけではない。太った人がトマトを食べれば、中性脂肪が下がることを証明したわけでもない」と指摘している点は留意しておくべきでしょう。

むくみに効果的な栄養素が豊富

トマトには、ダイエットの大敵であるむくみを緩和するカリウムやリコピンが豊富です。必須ミネラルの一種であるカリウムは、体内の過剰な塩分の排出を助け、むくみを予防します。

一方、リコピンには血流改善作用があり、体内の巡りを良くし、むくみを除去する効果が期待できます。

カリウムの効果効能・1日の摂取目安量・多く含む食品・効率よく摂取する方法 | NANIWA SUPLI MEDIA

リコピンの効果効能・多く含む食品・1日の摂取目安量・効率よく摂取する方法・副作用 | NANIWA SUPLI MEDIA

便秘解消効果も期待できる

ダイエットで食事量を減らしたことにより、便通が乱れてしまうケースも多いでしょう。

トマトには、水溶性食物繊維のペクチンが豊富に含まれています。ペクチンは、便を柔らかくして排便をスムーズにするほか、コレステロール値や血糖値の低下にも効果が期待できる栄養素です。

便秘になりがちなダイエット中にトマトを取り入れることで、お腹の調子を整える効果が期待できます。

食物繊維の効果・1日の摂取目安量・多く含む食品・効率のよい摂取方法 | NANIWA SUPLI MEDIA

美肌に良い栄養素を摂取できる

トマトには、ビタミンC・ビタミンE・β-カロテンなどの抗酸化物質が豊富です。抗酸化物質は、老化の進行や生活習慣病の原因となる活性酸素を抑制し、若々しく健康な体をサポートする栄養素です。

なかでもビタミンCは、肌のハリを保つコラーゲン生成促進や、シミをつくるメラニン色素を抑制する作用があり、肌トラブルの改善に有効です。トマト1個(200g)で、1日に摂取が推奨されるビタミンCの1/2~1/3程度を補えます。

これらの成分が豊富なトマトは、美容とダイエットを両立したい人にもぴったりの食材です。

ビタミンCの効果・1日の摂取目安量・多く含む食品・効率よく摂取する方法 | NANIWA SUPLI MEDIA

ビタミンEの効果・1日の摂取目安量・多く含む食品・効率よく摂取する方法 | NANIWA SUPLI MEDIA

β-カロテンの効果・1日の摂取目安量・多く含む食品・効率よく摂取する方法 | NANIWA SUPLI MEDIA

トマトダイエットの正しいやり方

トマトダイエットの正しいやり方や、効果的なトマトの食べ方を紹介します。

ご飯の前に食べて食欲をコントロール

トマトを食事に取り入れるときは、食事の前または食事の最初に食べるのがおすすめです。まず、水分が多く食べ応えのあるトマトを胃に入れておくことで、満腹中枢が刺激され、食べ過ぎや早食いを予防できます。

食前に食物繊維が豊富なトマトを食べるのには、肥満につながる血糖値の急上昇を予防する効果もあります。

朝・昼・夕のどの食事の前にトマトを食べてもOKですが、高カロリーな食事や飲酒でカロリーオーバーしやすい夕食の前にトマトを食べると、より高いダイエット効果が見込めるでしょう。

おやつや間食を置き換える

間食をトマトやトマトジュースに置き換えるダイエット方法もあります。

トマトは、丸ごと1個食べても30~40kcalとヘルシーです。ケーキやアイスなど1食あたり200~400cal程度の高カロリーな間食をトマトに置き換えることで、大幅にカロリーをカットできるでしょう。

リコピンを効率良く摂るなら朝

トマトは、朝から寝る前までどのタイミングで食べても良い食材ですが、リコピンを効率的に摂りたいときは朝の摂取がおすすめです。

食品メーカーが行った実験で、トマトジュースに含まれるリコピンは、朝に最も吸収されやすいことが明らかになりました。リコピンには、血流改善によって代謝をアップさせる働きもあり、ダイエットにも効果的な成分です。

加熱して食べる

トマトは生でも食べられる野菜ですが、リコピンを多く摂りたいときは加熱調理するのがおすすめです。

トマトに含まれるリコピンは、にんにくやたまねぎ、油と一緒に加熱することで、吸収率が高まることがわかっています。

また、冷たいトマトを食べると胃腸が冷えて消化不良や下痢を引き起こし、冷え性がひどくなる恐れもあります。

体が冷えやすい人は、トマトをレンジ蒸しにしたり、グラタンやパスタの具材に使ったりと、ホットトマトを取り入れてみましょう。トマト缶やトマトジュースを温めることもできます。

トマトダイエット継続のコツ

トマトダイエットを無理なく続けるためのコツを紹介します。

トマト缶やトマトジュースも取り入れる

トマトは、洗って切るだけで食べられる調理の簡単な食材ですが、忙しいときや料理が苦手な人にとっては、それすらも面倒くさく感じられることもあるかもしれません。

トマトの栄養素は、トマト缶やトマトジュースからも同じように得られるため、加工品もダイエットに取り入れられます。

むしろ、脂肪燃焼を助ける栄養素はトマトジュースに多く含まれることも判明しています。加工品なら、トマトの旬の時期以外でも、安定した価格で流通しているというメリットもあります。

ただし、調味料が添加されたトマトソースやトマトジュースは、カロリーや糖質量に注意しましょう。また、トマトジュースには塩分が添加されているものも多いので、塩分を控えたい人は無塩タイプを選ぶと安心です。

トマトダイエットの注意点

最後に、トマトダイエットに取り組む時に気を付けたいポイントは次の通りです。

食べ過ぎない

体に良い成分が豊富でカロリーも低いトマトですが、たくさん食べれば食べるほどいいというものではありません。

夏野菜であるトマトには体を冷やす作用があり、冷え性の人は特に注意が必要です。また、水分の多いトマトを食べ過ぎると下痢になる恐れもあります。

ダイエット中のトマトは1日1個を目安として、多くても2個までにしておきましょう。

普通のトマト(150~200g)を2個食べた場合のカロリーは、60~80kcalほどになります。ミニトマト(20g)なら10~15個、トマトジュースならコップ一杯の200mlが適量です。

トマトだけの食生活にしない

ダイエットで活躍するトマトですが、トマトだけを食べる食生活では栄養バランスが崩れ、かえって体調不良に陥る恐れがあります。

トマトには、三大栄養素であるタンパク質や脂質はあまり含まれていません。タンパク質や脂質が豊富な肉・魚・乳製品などの動物性食品や、その他の野菜も取り入れて、健康的に痩せられるバランスの良い食事を心がけましょう。

運動や十分な睡眠をとることも心がける

トマトをただ食べ続けるだけのダイエットでは、体型に大きな変化をもたらすことは難しいでしょう。美しく痩せるためにも、脂肪燃焼・筋力アップのための運動を定期的に行いながら、トマトダイエットに励んでください。

また、睡眠不足が続くと、食欲が増進し肥満になりやすくなるとも言われています。毎日7~8時間程度の十分な睡眠をとることも心がけましょう。

参考文献

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