梅干しダイエットの効果と正しいやり方・継続のコツ・注意点
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梅干しダイエットの効果と正しいやり方、継続のコツから注意点までを解説します。梅干しダイエットにチャレンジしたい方はもちろん、すでに梅干しダイエットに取り組んでいるけれど、いまいち成果が出ないとお悩みの方もぜひご覧ください。
梅干しダイエットとは
まずは、梅干しダイエットとはどのようなダイエット法なのか、そもそも梅干しとはどのような食品なのかを解説します。
1日3粒の梅干しで食事制限なく減量できるダイエット法
梅干しダイエットとは、1日3粒梅干しを食べるだけでできるダイエット方法です。
梅干しのもつ脂肪燃焼作用やエネルギー消費の促進作用を利用し、ダイエット効果を期待します。
食事制限するダイエット法ではないため、短期間で効果は得られにくく、じっくりと減量していくイメージをもって、長期的に取り組む必要があります。
梅干しダイエットでは食事制限不要ですが、食生活を整えて運動を取り入れるとより効果的に減量できるでしょう。
梅干しとは
梅干しとは、梅の実を塩漬けにして天日干しした漬物の一種です。
従来の梅干しは25〜30%で塩漬けするのが一般的でしたが、塩分の摂り過ぎが心配される近年では20%以下の梅干しも市販されています。
梅干しのなかには、硬さが残るカリカリ梅と呼ばれる梅干しもあります。
カリカリ梅は、正式には梅漬けと呼ばれ、塩漬け後に天日干しせず加工される梅干しです。一般的な梅干しとは異なり、減塩処理や添加物の追加が行われています。
梅干し100gあたりの種類別の栄養価は、以下のとおりです。
梅干しの種類 | カロリー(kcal) | タンパク質(g) | 脂質(g) | 炭水化物(g) |
塩漬 | 33 | 0.9 | 0.2 | 10.5 |
調味漬 | 96 | 1.5 | 0.6 | 21.1 |
調味漬の梅干し(カリカリ梅)は調味料が添加されており、タンパク質や炭水化物が多く、栄養価が高いように見えます。しかし、塩漬(一般的な梅干し)よりも調味漬のほうが、カロリーは約3倍高いことがわかります。
そのため梅干しダイエットでは、塩漬タイプの梅干しを選ぶのがおすすめです。
梅の栄養と効果効能・調理法・保存法|NANIWA SUPLI MEDIA
梅干しダイエットの効果
次に、梅干しダイエットで期待できるダイエット効果を解説します。
クエン酸がエネルギー代謝を促進
梅干しに多く含まれるクエン酸は、エネルギー代謝を促進する物質です。クエン酸を利用してエネルギー産生が進むため、クエン酸を多く摂取すると栄養素を効率よくエネルギーへ変換できます。
つまり、栄養素がエネルギーへの変換に携わるクエン酸により、栄養素が体内に蓄積しにくくなります。
クエン酸を多く含む食品ランキングは、次のとおりです。
梅干し100gあたりに含まれるクエン酸は3.4gです。これはクエン酸を多く含む食品のなかで、レモン果汁に次いで多い数字です。
クエン酸の効果・1日の摂取目安量・多く含む食品・効率よく摂取する方法|NANIWA SUPLI MEDIA
バニリンが脂肪燃焼に働きかける
梅干しに含まれるバニリンと呼ばれる物質は、脂肪燃焼に効果的と考えられています。
バニリンとは、バニラの香りの主成分です。バニラやクローブの精油に含有されており、実は梅干しにも含まれています。
細胞を使った実験では、バニリンは脂肪細胞に刺激を与え、脂肪を燃焼することが報告されています。脂肪細胞の燃焼により、減量が期待できるメカニズムです。
とくにバニリンは、梅干しを加熱すると増加すると考えられています。そのため梅干しダイエットでは、梅干しを加熱して摂取すると、バニリンによる脂肪燃焼効果をより高められます。
ムメフラールで血流改善
梅干し特有の成分であるムメフラールには、血流改善効果が期待されています。ムメフラールは梅肉エキスから抽出され、血をサラサラにする効果のある成分です。
血流が悪くなると血管から水分が組織に漏れ出して、むくみの原因になります。むくみは運動不足や食塩の摂り過ぎ、冷えなどを一因として引き起こされる症状です。
梅干しダイエットでは、梅干しに含まれるムメフラールが血流を改善するため、むくみを解消してすっきりとした体型維持に役立ちます。
むくみの予防・改善におすすめの食べ物・飲み物|NANIWA SUPLI MEDIA
梅干しダイエットの正しいやり方
ここからは、梅干しダイエットの具体的なやり方を解説します。
梅干しを食べるタイミング
梅干しダイエットでは、梅干しを食前に食べるとよいでしょう。食前に梅干しを食べると、そのほかの食品に含まれる糖質や脂質の吸収を抑えて、肥満の原因になる血糖値の急上昇を防ぎます。
食前であれば朝食・昼食・夕食のいつでも問題ありません。一般的には夕食の量が多いことから、夕食前に食べるとよいと考えられています。
もちろん毎食、梅干しを1つ食べてから食事するのもおすすめです。まずは1日1回から始め、慣れてきたら毎食前に梅干しを食べる習慣をつけましょう。
ダイエットに適した梅干しの種類
梅干しダイエットで食べる梅干しは、塩分の少ない梅干しを選びましょう。
塩分の多い梅干しを食べすぎると、高血圧やむくみにつながり、ダイエット効果を得られないばかりか生活習慣病を助長する結果になる恐れもあります。
また、はちみつ漬けの梅干しは食べやすい一方、糖質が多く含まれダイエットには不向きです。
糖質を摂りすぎると、エネルギーとして利用されなかった糖質は脂肪へと変化して体内に蓄積されます。脂肪は肥満の原因になるため、梅干しダイエットでははちみつ漬けの梅干しを避けましょう。
糖質の効果・1日の摂取目安量・多く含む食品・効率よく摂取する方法|NANIWA SUPLI MEDIA
よりダイエットに効果的な梅干しの食べ方
梅干しダイエットをより効率的にするには、次の方法で梅干しを食べるのがおすすめです。
- 梅干しを加熱する
- 白湯と一緒に梅干しを食べる
梅干しをフライパンや電子レンジで加熱すると、梅干しの成分であるバニリンが生成されると考えられています。前述のとおり、バニリンは脂肪燃焼を促進する成分です。
そのためダイエット効果を高めたい場合は、梅干しを加熱して食べるのがおすすめです。
ただし、電子レンジで加熱する際は、1分程度加熱した後に様子を見ながら短時間ずつ加熱しましょう。長時間加熱すると梅干しが破裂する恐れがあります。
また、白湯と一緒に梅干しを食べるのもおすすめです。
白湯は身体を温め、基礎代謝を促進する効果があります。代謝促進によって痩せやすい体質を作れます。
水分を十分に摂取すると、便秘やむくみを解消できることもメリットです。白湯ダイエットで、味のない白湯に変化をつけたいときにもおすすめの方法です。
白湯ダイエットの効果と正しいやり方・継続のコツ・注意点|NANIWA SUPLI MEDIA
梅干しダイエット継続のコツ
梅干しダイエットは、梅干しの酸味が苦手な人には継続しにくいダイエット方法です。
そこでおすすめなのが、梅干しを緑茶と一緒に摂取する方法です。梅干しの酸味が緑茶の苦味で緩和され、白湯と一緒に食べるよりいっそう飲みやすくなります。
梅干しをフライパンや電子レンジで加熱し、緑茶に入れて軽く押しつぶしながら飲みます。果肉が崩れてほどよい酸味で梅干しを摂取できるため、梅干しが苦手な人にもおすすめです。
また、どうしても一般的な梅干しが苦手で食べられない場合は、はちみつ漬けの梅干しを選ぶとよいでしょう。
はちみつ漬けの梅干しは、緑茶ではなく麦茶に入れて実をほぐしながら摂取すると食べやすくなります。
緑茶ダイエットの効果と正しいやり方・継続のコツ・注意点|NANIWA SUPLI MEDIA
はちみつダイエットの効果と正しいやり方・継続のコツ・注意点|NANIWA SUPLI MEDIA
梅干しダイエットの注意点
最後に、梅干しダイエットの注意点を解説します。
梅干しの食べ過ぎは塩分過多に注意
梅干しダイエットで注意したいのは、梅干しの食べ過ぎです。梅干しには、ナトリウムが多く含まれています。食塩はナトリウムと塩素が結合した物質で、食塩の約40%はナトリウムが占めます。
100gあたりの梅干しのナトリウムと食塩相当量は、以下のとおりです。
食品名 | ナトリウム(mg) | 食塩相当量(g) |
梅干し(塩漬) | 7,200 | 18.2 |
梅干し(調味漬) | 3,000 | 7.6 |
商品によってさまざまですが、中粒の梅干し1個の重さはおおよそ20gです。
上記は梅干し100gあたりの食塩相当量なので、梅干し1個あたりの食塩相当量は0.364g、1日3個梅干しを食べると食塩相当量1gを上回ります。
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると、食塩相当量は成人男性で7.5g、成人女性で6.5gを1日目標量としています。
塩分の摂り過ぎは、高血圧の原因の1つです。高血圧は、血管が硬くなったり内壁に血栓ができたりすることで、血管の内側にかかる圧力が高くなって起こります。症状はほとんどなく、知らないうちに進行するリスクがあります。
高血圧が進行すると動脈硬化を引き起こし、心筋梗塞や脳卒中、心不全へとつながり危険です。
梅干しダイエットで食べる梅干しの数は、1日3個以下を守って、健康的にダイエットしましょう。
高血圧の予防・改善におすすめの血圧を下げる食べ物|NANIWA SUPLI MEDIA
食習慣や運動習慣も見直す
梅干しダイエットは、梅干しのダイエット効果を期待して長期間継続するダイエット方法です。
短期間で効果が出るダイエットではないため、食習慣や運動習慣の改善も併用しましょう。3食バランスよく食べて間食を減らしたり、毎日軽い運動を取り入れたりするのがおすすめです。