オリーブオイルの栄養と効果効能・調理法・保存法
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オリーブオイルの原産地、主要な品種などの基本情報、似たオイルとの違い、オリーブオイルに含まれる栄養とその効果効能、栄養素を損なわない調理法や保存法などを紹介します。
オリーブオイルとは
オリーブオイル(olive oil)は、オリーブの実から抽出される植物性のオイルです。オリーブオイルは他のオイルと比べてオレイン酸を多く含む点が特徴。オレイン酸には、不飽和脂肪酸の1つである血中の悪玉コレステロールを下げる効果があります。
脂肪酸は酸化すると過酸化脂質と呼ばれる物質になり、がんや生活習慣病を引き起こします。オリーブオイルに多く含まれるオレイン酸は酸化されにくいため、健康によいと考えられています。
原産地はイタリアやギリシャ、トルコなどの地中海地方で、地中海料理によく使われます。オリーブオイル・ナッツ・ワインなどの地中海料理を食べている地域の人は、血中コレステロールが低く、動脈硬化や狭心症などの心血管疾患が少ないという報告もあります。
オリーブオイルは1年を通して店頭に並ぶため、オリーブに旬があることはあまり知られていませんが、9月中旬から11月下旬ごろがオリーブの旬です。
オリーブオイルの種類
市販されているオリーブオイルには、いくつかの種類があります。同じオリーブオイルでも、酸度や風味によって品質が異なります。
分類 | グレード | 酸度 | 特徴 |
バージンオリーブオイル | エクストラバージン | 0.8%以下 | オリーブオイル特有の香りと味わいが感じられ、酸度の低い最も品質のよいオリーブオイル |
バージンオリーブオイル | ファインバージン | 2.0%以下 | エクストラバージンよりも風味がマイルドなオリーブオイル |
バージンオリーブオイル | オーディナリーバージン | 3.3%以下 | ファインバージンよりも風味の欠点が多いもの |
ピュアオリーブオイル | オリーブオイル | 1.0%以下 | 精製したオリーブオイルとバージンオイルをブレンドしたオリーブオイル |
ピュアオリーブオイル | オリーブポマースオイル | 1.0%以下 | オリーブポマースオイルとバージンオイルをブレンドしたオイル(オリーブオイルと表示することは禁止されている) |
オリーブオイルは主に、バージンオリーブオイルとピュアオリーブオイルに分類されます。バージンオリーブオイルがオリーブの果実を絞ってろ過しただけの一番搾りの状態であるのに対し、ピュアオリーブオイルはバージンオリーブオイルと精製したオリーブオイルをブレンドしたものです。
一般的に日本国内で流通しているのは、「バージンオリーブオイル(エクストラバージン)」と「ピュアオリーブオイル(オリーブオイル)」です。
酸度はオリーブオイルの酸化度を示しており、酸度が低いほど酸化した脂肪酸が少なく健康によいと考えられています。そのためオリーブオイルダイエットでは、エクストラバージンを選ぶとよいでしょう。オリーブオイルのダイエット効果の詳細については、下記記事も参考にしてください。
オリーブオイルダイエットの効果と正しいやり方・継続のコツ・注意点|NANIWA SUPLI MEDIA
オリーブオイルの原料
オリーブオイルの原料となるオリーブについて解説します。
オリーブとは
オリーブ(olive)はモクセイ科オリーブ属の木で、その果実は塩漬けにしたり、油を搾ってオリーブオイルを抽出したりするのに用いられます。オリーブの色・香り・味わいは、世界各国のオリーブの産地や気候、土壌、品種、摘み方、収穫時期によって変わります。
オリーブの木は「夫婦の木」とされ、その葉は「安らぎ」「幸せ」「長寿」のモチーフとして、結婚式のウェディングブーケや花冠、花束などに利用されます。
オリーブの実には緑色のものと黒色のものがありますが、この違いは実の熟成度にあります。グリーンオリーブはまだ熟していない若い実でポリフェノールを多く含んでいる一方、ブラックオリーブは熟成されているためまろやかな味わいで、オイル分を多く含んでいます。
オリーブの品種
オリーブの主要な品種について解説します。
コロネイキ
コロネイキは、ギリシャで栽培されているオリーブの主力品種です。果実が小さめで1粒あたり1〜2gほどしかありません。生産量が少なく高品質なため、コロネイキから抽出したオイルは高級品として知られています。
チプレッシーノ(シプレッシーノ)
チプレッシーノは、イタリアのシチリア島が原産地のオリーブ。丸みのある果実で、サイズは1粒あたり2〜3.5gほどです。ピクルスやオリーブオイルに使われます。
ルッカ
ルッカはイタリア原産のオリーブで、日本にはアメリカから伝わってきました。オイルの含有量が高く、フルーティーな味わいのオリーブオイルになります。
マンザニロ
マンザニロはスペイン原産のオリーブで、現在世界中で栽培されている品種です。果実は大きめで、ピクルスやオリーブオイルに加工されます。
ネバティロブランコ
ネバティロブランコは、スペイン原産でオリーブの数ある品種の中でもっともポピュラーといえる品種です。果肉は柔らかく、大きさは1粒あたり2〜2.5gと小ぶり。主にオリーブオイル用として加工されます。
その他の料理油との違い
オリーブオイルと、その他のオイルとの違いは次の通りです。
種類 | 特徴 |
なたね油 | セイヨウアブラナから抽出したオイル。良質なものほど青臭い風味が少ない。酸化しにくく加熱に強いので、揚げ物に適している。 |
キャノーラ油 | セイヨウアブラナのうち、キャノーラ品種から抽出したオイル。なたね油の1種。加熱に強いが、トランス脂肪酸を含むため摂りすぎに注意。 |
とうもろこし油(コーン油) | とうもろこしの胚芽を原料としたオイル。ビタミンEやビタミンKが豊富だが、マーガリンやショートニングに含まれるコーン油の過剰摂取には注意。 |
ひまわり油(サンフラワー油) | ひまわりの種子から抽出したオイル。国内ではマヨネーズやサラダドレッシング、マーガリンの原料として用いられる。 |
紅花油(サフラワー油) | ベニバナの種子から抽出したオイル。リノール酸含有量が高い。 |
ごま油 | 焙煎した白ごまの種子から抽出したオイル。ごまの風味があり、中華料理や韓国料理に幅広く用いられる。 |
ぶどう油(グレープシードオイル) | ぶどうの種子から抽出したオイル。癖がなくあっさりとしているので、素材を活かしたい調理に適している。そのままサラダにかけても。 |
亜麻仁油 | 亜麻の種子である亜麻仁(アマニ)から抽出したオイル。加熱すると生臭い臭いが出るため、生のまま料理にかける、混ぜるなどして用いる。 |
えごま油 | シソ科の植物「えごま」の種子から抽出したオイル。亜麻仁油と同じく熱に弱いため、生のまま料理にかける・混ぜるなどして食べるのが一般的。 |
えごま油の栄養と効果効能・調理法・保存法|NANIWA SUPLI MEDIA
亜麻仁油の栄養と効果効能・調理法・保存法 | NANIWA SUPLI MEDIA
オリーブオイルに含まれる成分・栄養素
オリーブオイル100gに含まれる成分・栄養素は下記表の通りです。なお比較のため、その他の油脂類の成分表をあわせて並記しています。
食 品 名 | 単位 | オリーブ油 | なたね油 | とうもろこし油 | ひまわり油 ハイリノール | ひまわり油 ミッドオレイック | ひまわり油 ハイオレイック | サフラワー油 ハイオレイック | サフラワー油 ハイリノール | ごま油 | ぶどう油 | あまに油 | えごま油 | |
廃 棄 率 | % | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | |
エネルギー | kJ | 3677 | 3649 | 3636 | 3697 | 3668 | 3695 | 3669 | 3632 | 3662 | 3629 | 3688 | 3690 | |
kcal | 894 | 887 | 884 | 899 | 892 | 899 | 892 | 883 | 890 | 882 | 897 | 897 | ||
水 分 | g | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | Tr | Tr | |
たんぱく質 | アミノ酸組成によるたんぱく質 | g | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - |
たんぱく質 | g | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | |
脂質 | 脂肪酸のトリアシルグリセロール当量 | g | 98.9 | 97.5 | 96.8 | 99.9 | 98.4 | 99.7 | 98.5 | 96.6 | 98.1 | 96.5 | 99.5 | 99.5 |
コレステロール | mg | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | |
脂質 | g | 100 | 100 | 100 | 100 | 100 | 100 | 100 | 100 | 100 | 100 | 100 | 100 | |
炭水化物 | 利用可能炭水化物(単糖当量) | g | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - |
g | ||||||||||||||
利用可能炭水化物(質量計) | g | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | |
差引き法による利用可能炭水化物 | g | 1.1 | 2.5 | 3.2 | 0.1 | 1.6 | 0.3 | 1.5 | 3.4 | 1.9 | 3.5 | 0.5 | 0.5 | |
* | * | * | * | * | * | * | * | * | * | * | * | |||
食物繊維総量 | g | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | |
糖アルコール | g | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | |
炭水化物 | g | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | |
有機酸 | g | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | |
灰分 | g | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | |
無機質 | ナトリウム | mg | Tr | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | Tr | 0 | 0 | Tr |
カリウム | mg | 0 | Tr | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | Tr | 0 | 0 | Tr | |
カルシウム | mg | Tr | Tr | Tr | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | Tr | 1 | |
マグネシウム | mg | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | Tr | 0 | 0 | Tr | |
リン | mg | 0 | Tr | 0 | 0 | 0 | 0 | Tr | Tr | 1 | 0 | 0 | 1 | |
鉄 | mg | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0.1 | 0 | 0 | 0.1 | |
亜鉛 | mg | 0 | Tr | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | Tr | 0 | 0 | 0 | |
銅 | mg | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0.01 | 0.02 | 0 | 0 | |
マンガン | mg | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0.01 | |
ヨウ素 | μg | 0 | 0 | 0 | - | - | - | - | - | 0 | - | - | - | |
セレン | μg | 0 | 0 | 0 | - | - | - | - | - | 1 | - | - | - | |
クロム | μg | Tr | 0 | Tr | - | - | - | - | - | 1 | - | - | - | |
モリブデン | μg | 0 | 0 | 0 | - | - | - | - | - | 0 | - | - | - | |
ビ タ ミ ン | レチノール(ビタミンA) | μg | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | - | 0 | 0 |
α|カロテン | μg | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | Tr | |
β|カロテン | μg | 180 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | Tr | 6 | 10 | 22 | |
β|クリプトキサンチン | μg | 5 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 2 | |
β|カロテン当量 | μg | 180 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | Tr | 6 | 11 | 23 | |
レチノール活性当量 | μg | 15 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | Tr | 1 | 2 | |
ビタミンD | μg | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | |
α-トコフェロール | mg | 7.4 | 15 | 17 | 39 | 39 | 39 | 27 | 27 | 0.4 | 28 | 0.5 | 2.4 | |
β-トコフェロール | mg | 0.2 | 0.3 | 0.3 | 0.8 | 0.8 | 0.8 | 0.6 | 0.6 | Tr | 0.7 | 0 | 0.6 | |
γ-トコフェロール | mg | 1.2 | 32 | 70 | 2 | 2 | 2 | 2.3 | 2.3 | 44 | 5.8 | 39 | 59 | |
δ-トコフェロール | mg | 0.1 | 1 | 3.4 | 0.4 | 0.4 | 0.4 | 0.3 | 0.3 | 0.7 | 1.2 | 0.6 | 4.6 | |
ビタミンK | μg | 42 | 120 | 5 | 11 | 11 | 11 | 10 | 10 | 5 | 190 | 11 | 5 | |
ビタミンB1 | mg | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | |
ビタミンB2 | mg | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | |
ナイアシン | mg | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0.1 | 0 | 0 | 0 | |
ナイアシン当量 | mg | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0.1 | 0 | 0 | 0 | |
ビタミンB6 | mg | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | - | - | |
ビタミンB12 | μg | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | - | - | |
葉 酸 | μg | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | - | - | |
パントテン酸 | mg | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | - | - | |
ビ オ チ ン | μg | 0 | 0 | 0 | - | - | - | - | - | 0 | 0 | - | - | |
ビタミンC | mg | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | |
アルコール | g | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | |
食塩相当量 | g | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | |
備 考 | 別名: オリーブオイル試料: エキストラバージンオイル(100 g:200mL、100 mL:91g) | 試料: 低エルカ酸の精製油及びサラダ油別名: キャノーラ油、カノーラ油(100 g:200mL、100 mL:91g) | 別名: コーンオイル、コーン油試料: 精製油(100 g:109mL、100 mL:92g) | 試料: 精製油(100 g:109mL、100 mL:92g) | 試料: 精製油 | 試料: 精製油(100 g:200mL、100 mL:91g) | 別名: べにばな油、サフラワーオイル、試料: 精製油(100 g:200mL、100 mL:91g) | 別名: べにばな油、サフラワーオイル試料: 精製油(100 g:200mL、100 mL:91g) | 試料: 精製油(100 g:109mL、100 mL:92g) | 別名: グレープシードオイル、ぶどう種子油 | 試料: 食用油 | 試料: 食用油 |
レチノール当量(μg)=レチノール(μg)+1/12β-カロテン当量(μg)
Tr(trace) :微量含まれているが、成分の記載限度に達していないもの。
(0):測定されていないが、文献等により含まれていないと推定されるもの。
-:未測定
出典:日本食品標準成分表2020年版(八訂)
オリーブオイルの効果・効能
オリーブオイルに含まれる栄養素が持つ効果・効能・働きを解説します。
オレイン酸:悪玉コレステロールを減らす・便秘解消
オリーブオイルに多く含まれるオレイン酸は、血中の悪玉コレステロールを下げる働きのある不飽和脂肪酸の1種です。悪玉コレステロールはコレステロールを全身に運ぶ役割をしており、生命に欠かせない物質ですが、一方で増加により動脈硬化の発症リスクが高まります。
脂肪酸は脂質の構成成分で、構造の違いによって飽和脂肪酸と飽和脂肪酸に分類されます。飽和脂肪酸はエネルギーとして利用されやすいのに対し、不飽和脂肪酸はエネルギーに変換されにくく、血圧やコレステロールを下げる働きがあります。
不飽和脂肪酸は、さらに一価不飽和脂肪酸と多価不飽和脂肪酸に分けられます。オリーブオイルには一価不飽和脂肪酸が多く含まれ、オレイン酸も一価不飽和脂肪酸の1つです。多価不飽和脂肪酸にはリノール酸やDHA(ドコサヘキサエン酸)、EPA(エイコサペンタエン酸)などが含まれます。
また、未精製で酸化が少ないエキストラバージンオイルには、オレイン酸がより豊富に含まれています。オレイン酸には腸のぜん動を活性化する働きがあり、朝食前に飲むことで腸を刺激し便秘解消の効果が期待できるでしょう。
飽和脂肪酸の効果・1日の摂取目安量・多く含む食品|NANIWA SUPLI MEDIA
脂質の効果・1日の摂取目安量・多く含む食品・効率よく摂取する方法 | NANIWA SUPLI MEDIA
オリーブポリフェノール:美白効果・美肌効果・抗炎症作用
オリーブの果実や葉には、オリーブポリフェノールというポリフェノールが含まれています。これはオリーブオイルの苦味や辛味の成分で、早摘みのオリーブ(グリーンオリーブ)に多く含まれています。
オリーブポリフェノールの主成分はヒドロキシチロソールという物質です。ヒドロキシチロソールの抗酸化力は非常に強く、ビタミンCの約10倍とも。美白効果だけでなく、コラーゲン生成を助ける働きによって美肌効果も期待できます。また、抗炎症作用もあり、関節痛の予防や改善にも効果的です。
ポリフェノールは摂取してから3〜4時間ほどしか効果を持続しないので、食事に取り入れながら1日の中で数回に分けて摂取するのが良いでしょう。
ポリフェノールの効果・1日の摂取目安量・多く含む食品・効率よく摂取する方法 | NANIWA SUPLI MEDIA
β-カロテン:目や皮膚の粘膜を健康に保つ・視機能を改善する
オリーブオイルは、その他のオイルと比べて豊富なβ-カロテン含有量を誇ります。β-カロテンは、緑黄色野菜に多く含まれるカロテノイド(天然の色素)の一種で、オリーブの実に多く含まれています。体内に取り込まれたβ-カロテンは、一部は脂肪組織の蓄えられ、必要な量がビタミンAに変換されます。そのため、過剰摂取する心配もありません。
ビタミンAは、抗酸化作用によって活性酸素を除去したり、目や皮膚の粘膜を健康に保ったり、視機能の改善をしたり、免疫機能を正常に機能させたりといった効果があります。
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ビタミンAの効果・1日の摂取目安量・多く含む食品・おすすめレシピ | NANIWA SUPLI MEDIA
ビタミンE:生活習慣病の予防・血行促進
オリーブオイルには、ビタミンEも含まれています。ビタミンEは脂質性のビタミンで、強い抗酸化力と過酸化物質を抑制する働きがあることから、「若返りのビタミン」と言われています。
ビタミンEを摂取することで、動脈硬化やがんなどの生活習慣病や免疫力低下、老化を引き起こす活性酸素の発生を抑制することできます。
また、ビタミンEをには末梢血管を広げて血行をよくし、血行不良による冷えや頭痛、生理痛を改善するのに効果を発揮します。
ビタミンEの効果・1日の摂取目安量・多く含む食品・効率よく摂取する方法 | NANIWA SUPLI MEDIA
オリーブオイルの食べ方
オリーブオイルの栄養素を効率的に摂取する調理方法などを解説します。
オリーブオイルの調理方法
オリーブオイルと相性のよい食材のひとつが、トマトです。
トマトに含まれる色素成分・リコピンは油に溶けやすい性質を持っているため、オリーブオイルなどの油と一緒に食べることでより効率よく摂取することができます。
リコピンは熱に強いため、トマトソースのスパゲッティやブルスケッタなど、オリーブオイルと一緒に加熱する料理が効率的に栄養を摂る上で良いでしょう。
オリーブオイルの摂取目安量
いくら健康に良いと言っても油は油。オリーブオイルも、過剰に摂取すれば脂質の摂りすぎに繋がり、体重増加をはじめとするさまざまな健康上の問題を引き起こす可能性があります。
オリーブオイルの1日の摂取目安量は、大さじ2〜3杯です。この摂取量を守ることを心がけましょう。
オリーブオイルの保存方法
オリーブオイルは食用油の中でも酸化に強い食品ですが、日光や高温、空気に弱いため、適切な方法で保存しないと風味を損なってしまいます。
オリーブオイルを保存する際は、冷暗所で保存するのが最適です。コンロ周りや電子レンジ周りなど高温になる場所は避け、キッチン下や戸棚の中、床下収納で保存しましょう。
高温を避けようとして冷蔵庫などの5度以下の環境に長時間置くと、白色の沈殿が生じたり、凝固したりしてしまいます。これはカビなどではなくオリーブの成分のため、暖かい場所に一定時間置いておくと元に戻ります。
食べる上では問題ありませんが、繰り返すとやはり風味が落ちてしまうため注意しましょう。