イライラしたときにおすすめのイライラ解消に効果的な食べ物・飲み物
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イライラを感じてしまう原因を解説したうえで、イライラ解消に効果的な食べ物や飲み物を紹介します。
イライラを感じる原因
仕事中や家事の中でつい感じてしまうイライラ。原因は周囲の環境だけでなく、自律神経の乱れかもしれません。
また、病気が原因でイライラが起こることもあるため、まずは原因を知ることが重要です。イライラを感じる原因には、以下が考えられます。
生理前・生理中のイライラ
生理前や生理中のイライラは、女性ホルモンが原因と考えられます。イライラや不安感、むくみなどの症状はPMS(月経前症候群)と呼ばれます。
生理前後のイライラに関係する女性ホルモンは、エストロゲンとプロゲステロンの2種類です。エストロゲンは特に排卵前に多く分泌され、子宮内膜を肥厚させます。
一方のプロゲステロンは、排卵期と生理前に高くなる女性ホルモンです。どちらのホルモンも女性の身体にはなくてはならないホルモンですが、月経周期によりバランスが崩れることでイライラの原因になります。
妊娠中のイライラ
妊娠中はエストロゲンとプロゲステロン量が高く維持され、通常とは異なるホルモンバランスになります。2つの女性ホルモンは妊娠を維持するために分泌され、妊娠に欠かせないホルモンです。
女性ホルモンが急激に増加することでバランスが崩れることが、妊娠中に起こるイライラの原因です。
更年期障害によるイライラ
更年期障害が起こると、女性ホルモンの低下による身体的・精神的症状が表れます。病気ではなく、女性なら誰にでも起こりうる症状です。
女性は40代に入ると女性ホルモンの分泌が低下し、それまでと体内環境が大きく変わります。これにより、イライラを感じたり、身体のだるさや熱っぽさを感じるようになったりしますが、症状の程度は人によって異なります。
寝不足によるイライラ
寝不足により睡眠時間が少なくなると、イライラを感じやすくなるとされます。寝不足になると交感神経が優位に働き、気持ちが高ぶる作用のあるアドレナリンが多く分泌されるためです。
アドレナリンは身体の動きを活発にするホルモンで、分泌が促進されることで怒りっぽくなると考えられます。
病気が原因のイライラ
イライラを強く感じるときは、自律神経失調症などの病気が原因である可能性も考えられます。
自律神経とは、体内の臓器を正常に動かしたり身体を維持したりするときに働く神経です。自律神経失調症になると自律神経が乱れ、疲れやすくなったりイライラを感じたりという症状が表れることがあります。
自律神経の乱れは、ストレスや不規則な生活習慣が原因です。また、先述した更年期障害などのホルモンバランスの乱れから、自律神経失調症に陥ることもあります。
イライラ解消に有効な成分・栄養素
イライラの解消や予防に有効な成分や栄養素について解説します。
カルシウム:神経伝達に欠かせないミネラル
イライラしたらカルシウムを摂るとよい、と聞いたことがあるかもしれません。カルシウムは、脳からの信号を全身に送るために必要なミネラルの一種です。
血液中のカルシウムが不足すると、神経系の働きが悪くなります。これが「カルシウム不足=イライラ」と言われる理由です。
神経系の働きが悪くなることで、神経伝達が上手くいかずにイライラの原因になることがあります。
人の体の中のカルシウムのほとんどは骨や歯に貯蔵されるため、カルシウムの摂取が直ちに血液中のカルシウム量に影響を及ぼすわけではありません。
ただ、普段からイライラすることの多い人は血液中のカルシウム濃度が低い状態が続き、骨や歯から多くのカルシウムが溶け出しやすくなると考えられます。
イライラ予防だけでなく、骨や歯の健康のためにも普段から意識的にカルシウムを摂ることが重要です。
カルシウムの効果・1日の摂取目安量・多く含む食品・効率よく摂取する方法|NANIWA SUPLI MEDIA
タンパク質(トリプトファン):イライラを解消し自律神経を整える
身体を構成するタンパク質は、筋トレに効果的な栄養素として注目を集めている栄養素です。タンパク質の役割は骨や筋肉を作るだけでなく、神経系に関与する神経伝達の役割もあります。
タンパク質の中でも、特に神経伝達に関与するアミノ酸はセロトニンです。セロトニンは中枢神経に作用し、イライラ解消に効果を発揮します。また自律神経を整える作用もあります。
セロトニンのもととなるタンパク質はトリプトファンです。トリプトファンは体内で生成できないため、食事から摂る必要があります。
イライラ解消に有効なセロトニンの合成を促進させるには、トリプトファンは欠かせない栄養素です。
ビタミンB6:イライラを解消するビタミンB群
ビタミンB6は、タンパク質の代謝に関与するビタミンB群の一つです。補酵素と呼ばれ、タンパク質だけでなく炭水化物や糖の代謝にもかかわっています。
ビタミンB6は、神経伝達物質の合成にも作用し、イライラを落ち着かせる効果があります。
ビタミンB6の効果・1日の摂取目安量・多く含む食品・効率よく摂取する方法|NANIWA SUPLI MEDIA
ビタミンC:イライラを感じたときに積極的に摂りたい栄養素
ビタミンCは、コルチゾールを作るときに大量に消費される栄養素です。コルチゾールは、ストレスを感じると分泌量が増える神経伝達物質の一つです。イライラするなどストレスを感じているときは、コルチゾールが作られており材料のビタミンCが足りなくなっている可能性があります。
ビタミンCが不足すると、倦怠感を感じたり貧血を起こしたりします。ビタミンCが直接イライラを解消するわけではありませんが、ストレスを感じたときに積極的に摂りたい栄養素です。
ビタミンCの効果・1日の摂取目安量・多く含む食品・効率よく摂取する方法|NANIWA SUPLI MEDIA
イライラ解消に効果的な食べ物・飲み物
イライラしやすいと感じたら、イライラ解消に効果のある食品を意識的に食べるとよいでしょう。イライラ解消に効果的な食べ物と飲み物について解説します。
大豆
納豆や豆腐、豆乳などの大豆製品には、タンパク質が豊富に含まれています。イライラの解消に重要なトリプトファンも多く含むため、ストレス解消に効果的です。
大豆の栄養と効果効能・食べ方・注意点・保存法|NANIWA SUPLI MEDIA
乳製品
牛乳やチーズなどの乳製品には、トリプトファンや神経伝達物質となるセロトニンが多く含まれており、イライラ解消に効果があります。
また、カルシウムも豊富に含まれるためイライラの予防にもなります。就寝前にホットミルクを飲むことで身体も温まり、安眠促進にも効果的です。
牛乳の栄養と効果効能・調理法・保存法|NANIWA SUPLI MEDIA
バナナ
バナナは、トリプトファンやビタミンB6などイライラ解消に効果がある栄養素を豊富に含みます。タンパク質は熱に弱いため、バナナは加熱せずに生のまま食べるのがおすすめです。
バナナの栄養と効果効能・調理法・保存法|NANIWA SUPLI MEDIA
肉類や魚介類
肉類や魚介など、タンパク質が豊富な食べ物もイライラ解消に効果があります。特に魚介類はカルシウムも豊富で、神経系を整える効果も期待できます。
レモンやバナナなどの果汁ジュース
ビタミンCを多く含むフルーツの果汁が入ったジュースも、イライラ解消におすすめです。ビタミンCは直接イライラを抑えるわけではありませんが、ストレスを感じたときに不足して疲労を感じやすくなります。
ビタミンCの豊富なレモン果汁の入った飲み物や、トリプトファンが豊富なバナナジュースがおすすめです。
コンビニで買えるイライラ解消におすすめな食べ物
外出先でイライラを感じたときなど、コンビニで手軽に買えるイライラ解消に効果的な食べ物について解説します。
GABA含有の食品
GABAとは、γ-アミノ酸と呼ばれるアミノ酸の一種です。脳などの神経伝達物質として働いており、不足することで抑うつ状態になるといった精神不安定が起こることがあります。GABAには神経の興奮を抑える作用があり、イライラ解消に効果的です。
コンビニでも、GABAを含有したチョコレート菓子などの製品が販売されています。出先でも食べやすいため、イライラした気持ちを落ち着かせたいときにおすすめです。
ナッツ類
コンビニで売られているナッツ類もイライラ解消に役立ちます。ナッツにはトリプトファンが豊富に含まれているからです。
アーモンドやピーナッツもトリプトファンを多く含みますが、特にカシューナッツに豊富に含まれます。カシューナッツにはミネラルも多く含まれており、栄養素が豊富なことが特徴です。
コンビニでもカシューナッツやアーモンド、ピーナッツが子袋で販売されており、手に入りやすいこともおすすめできる理由の一つです。
豆乳飲料
豆乳飲料は、コンビニで手軽に買えるイライラ解消の飲み物です。飲み切りやすいサイズで豆乳を使った飲料が100円程度で手に入ります。
飲料なので吸収されやすいのも魅力的です。豆乳が苦手な人は、紅茶やコーヒーなどの味付けがされて飲みやすい豆乳飲料を選ぶとよいでしょう。
イライラしているときに控えた方がよい食べ物・飲み物
イライラの原因にもなり得る食べ物や飲み物について解説します。
甘いもの
イライラしたときには甘いものを食べたくなりますが、糖質はイライラを助長させることがあるため注意しましょう。
甘いものを食べた際に、血糖を下げる働きをもつインスリンが分泌されるためです。インスリンが分泌されると、急激に血糖が下がって脳の糖分不足に繋がります。
カフェイン
仕事の休憩時間にリフレッシュするために、コーヒーをよく飲む場合は注意が必要です。
コーヒーや紅茶、緑茶などカフェインを含む飲料は集中力を高める効果があります。一方で、カフェインにはセロトニンを抑制する作用もあります。セロトニンはイライラを解消する効果があるため、不足するとイライラを感じやすくなります。
イライラを減らすために心がけたい生活習慣
イライラを減らすために心がけたい生活習慣について解説します。
バランスの良い食事を摂る
イライラの原因となる神経系の不調を改善するには、バランスの良い食事を心がけましょう。大豆や乳製品、肉・魚介類などからタンパク質を意識的に摂ることが大切です。
睡眠時間を確保する
寝不足もイライラの原因です。睡眠時間をしっかりととるだけでなく、良質な睡眠がとれるような工夫も必要です。
寝る前のスマートフォンを控えたり、寝つきをよくするためにアロマを焚いたり、リラックスできる方法を試してみましょう。
適度な運動をする
運動には、身体の代謝を上げ老廃物を体外へ出す効果があります。イライラの原因となる自律神経を整えるだけでなく、運動そのものがイライラの解消になります。
また、睡眠の質を上げるためにも、運動して身体を動かすことは重要です。
参考文献
- 月経前症候群(PMS)|ドクターズ・ファイル
- 妊娠・出産による変化その2~ホルモンバランス~|東京北医療センター産婦人科
- 女性ホルモン検査でわかること3・妊娠から出産|鶴川台ウィメンズクリニック
- 更年期障害とは?|ヘルスケアラボ
- 生きるための1%のカルシウム|タイカワ電解カルシウム
- 【脳はカルシウムがなければ働かない!?】第1回 カルシウムって骨のために必要なんじゃないの?なんで脳?|東北大学コラム
- セロトニン|オフラボ
- ビタミンB6|厚生労働省eJIM
- γ-アミノ酪酸蓄積脱脂コメ胚芽の経口投与における更年期障害及び初老期精神障害に対する効果|日本食品科学工学会誌(PDF)
- 甘い物でイライラ解消、逆にストレスを助長していた!|DIAMOND online
記事の監修
AYA ARAHARA
ヨガインストラクター。
ホテル、外資系化粧品メーカー、美容業の広報/PRとして業務を経て、アロマテラピーや美容業界の実用書等の、編集・執筆活動のほか、ライフワークとしてヨガインストラクターとしても活動している。
近著としては、「ママになっても美しい人の食事術」(PHP研究所)編集協力、「枯れないからだ」(河出書房新社)編集協力など多数。最新作は「寝る前5分の新習慣! 極上の眠りに導く安眠ヨガ」が好評発売中!
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