ヨーグルトダイエットの効果と正しいやり方・継続のコツ・注意点
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ヨーグルトダイエットの効果と正しいやり方、継続のコツから注意点までを解説します。
ヨーグルトの乳酸菌はダイエットや便秘解消に効果的
ヨーグルトダイエットは、ヨーグルトを毎日の食事に取り入れて、便秘解消や体重減少を目指すダイエット方法です。
ダイエット外来の医師が、ヨーグルトダイエットで25kgの減量に成功したエピソードも話題になりました。
ヨーグルトに豊富な乳酸菌は、体にとって良い働きをする善玉菌の代表格です。乳酸菌は、腸内の悪玉菌の繁殖を抑え、腸内細菌のバランスを整えます。腸内環境が改善されて腸の働きが良くなると、便秘や滞留便が解消されるのです。
便秘と肥満の関係性は深く、便秘によって胃腸の働きが鈍くなると、代謝が悪くなり、痩せにくい体になると考えられています。
ヨーグルトダイエットで腸の働きを高めて代謝を良くすることで、痩せやすい体質に近づけます。
ヨーグルトとは
ヨーグルトは、牛やヤギの乳を乳酸菌によって発酵させる発酵乳の一種です。
発酵乳とは、厚生労働省による乳等省令で「乳又はこれと同等以上の無脂乳固形分を含む乳等を乳酸菌または酵母で発酵させ、糊(のり)状又は液状にしたもの、又これらを凍結したもの」と定義された食品です。
ヨーグルトは、製法や添加物によりいくつかの種類に分けられます。
砂糖などの副原料を使用していないプレーンヨーグルトをはじめ、発酵させた乳を寒天やゼラチンで固めたハードヨーグルト、フルーツなどが添加されたソフトヨーグルトなどがあります。
ドリンクタイプのヨーグルトや、アイスクリームのように凍らせたフローズンヨーグルトなどスイーツ感覚で楽しめるヨーグルトもあります。
ヨーグルトの種類や効果効能について、詳しくは以下の記事で説明しています。
ヨーグルトの栄養と効果効能・調理法・保存法|NANIWA SUPLI MEDIA
ヨーグルトダイエットの効果
ヨーグルトダイエットの効果や、ヨーグルトがダイエットに向いている理由を説明します。
腸内環境を整えて便秘を解消
ヨーグルトに含まれる乳酸菌には整腸作用があり、便秘を解消する効果が期待できます。
便秘などによって腸の機能が低下すると、腸の栄養吸収率も低下します。消化しきれなかった糖分は、皮下脂肪や内臓脂肪として体内に蓄積されてしまうのです。
腸の働きが活発になると代謝が促進され、太りにくく痩せやすい体質になります。体に溜まった便が排出されるとポッコリお腹が解消し、見た目がすっきりする効果もあります。
乳酸菌の働きにより腸内環境が整うと、肌荒れが改善する美容効果や、免疫力がアップする効果など、便秘解消以外のメリットも享受できます。花粉症やアトピーに有効な乳酸菌も存在します。
乳酸菌の効果・1日の摂取目安量・多く含む食品・効率よく摂取する方法|NANIWA SUPLI MEDIA
糖質・脂質の代謝を促すビタミンB2を摂取できる
ヨーグルトに含まれるビタミンB2は、糖質や脂質の代謝を促進する、ダイエット中に嬉しい栄養素です。
食事制限を伴うダイエット中に不足しやすいビタミンB2ですが、十分な量を摂取できていないと糖質や脂質を効率よく燃焼できなくなります。
ビタミンB2は、低脂肪や無脂肪の脂肪分をカットしたヨーグルトからより多く摂取できます。
ビタミンB2の効果・1日の摂取目安量・多く含む食品・効率よく摂取する方法|NANIWA SUPLI MEDIA
ダイエット中に不足しがちなカルシウムを補える
食事の量を減らすダイエットでは、カルシウムなど体の健康を維持するのに大切な栄養素が不足してしまうことも珍しくありません。
ヨーグルトをはじめとする乳製品には、骨や歯の健康を支えるカルシウムが多く含まれています。
カルシウムの1日あたりの摂取推奨量は、成人男性で700mg~800mg、成人女性で600mg~650mgです。ヨーグルト( 無脂肪・無糖)100gだけで、1日に摂取が推奨されるカルシウムの4分の1~5分の1程度を補うことができます。
カルシウムの効果・1日の摂取目安量・多く含む食品・効率よく摂取する方法|NANIWA SUPLI MEDIA
低カロリーでデザートやおやつの置き換えに最適
ヨーグルトは、一般的なデザートやおやつ類と比較してカロリーが低く、ダイエット中に食べるのに適した食品です。ヨーグルトと、代表的なデザート類100gあたりのカロリーは、以下の表の通りです。
食品名 | カロリー |
ヨーグルト(100g・全脂・無糖) | 56kcal |
ヨーグルト(100g・低脂肪・無糖) | 40kcal |
ヨーグルト(100g・無脂肪・無糖) | 37kcal |
ヨーグルト(100g・脱脂・加糖) | 65kcal |
アイスクリーム(100g・普通脂肪) | 178kcal |
カスタードプディング(100g) | 145.6kcal |
ショートケーキ(100g・果実なし) | 318kcal |
ゼリー(100g・ミルク) | 103kcal |
デザートやおやつとしてよく食べられる、アイスクリーム・カスタードプディング(プリン)・ショートケーキ・ゼリーと比較して、ヨーグルトは50kcal~250kcal程度カロリーが低くなっています。
最も高カロリーな脱脂加糖タイプのヨーグルトでも、大きく摂取カロリーを抑えることができます。いつものデザートをヨーグルトに変えるだけで、ダイエットの効率を良くすることができるでしょう。
女性の場合、生理前や生理中などホルモンの影響で食欲のコントロールが効かなくなるときにもおすすめです。
血糖値を上げにくい低GI食品
GI値とは、食後の血糖値の上昇度を表す数値のこと。ダイエットを成功させるうえで、カロリーや脂質の量と合わせてチェックしたい指標です。
GI値が高い食品ほど血糖値が急激に上がりやすく、ダイエットに不向きな食品と言えます。血糖値が急上昇してインスリンが多く分泌されると、脂肪が分解されにくくなり肥満につながります。
ヨーグルトは、乳製品やデザート類の中ではGI値が低く、ダイエット中に取り入れやすい食品です。
調理の必要がなく手軽に食べられる
基本的には調理の必要がなく、そのまま食べられるのもヨーグルトの利点です。調理や準備の手間が負担になり、ダイエットが続かない人にもぴったりと言えるでしょう。
コンビニやスーパーなどあらゆる場所で購入することができるヨーグルトは、外出時の食事や仕事中のランチにも手軽に取り入れられます。
タンパク質・脂質が豊富で腹持ちが良い
牛乳を原料とするヨーグルトには、動物性のタンパク質や脂質が多く含まれています。タンパク質や脂質が豊富なほど消化に時間がかかり、空腹感を感じにくくなります。
特に、ギリシャヨーグルトなどのこってりした食感のヨーグルトは、タンパク質が豊富で食べ応えがあります。
また、ヨーグルトは半固形状なので、ドリンクタイプのダイエット食品より腹持ちが良いのもポイントです。
ヨーグルトダイエットの正しいやり方
ヨーグルトダイエットの正しいやり方と、効果的な食べるタイミング、失敗しないコツを解説します。
1回の摂取目安量は100g
ヨーグルトの1日の摂取目安量は、製品により異なりますが、おおむね100g~200gに設定されています。
ヨーグルトダイエットも1回100gの摂取から始めてみましょう。大きなパックのヨーグルトの容量は400g~500gなので、4回~5回に分けて摂取してください。
ダイエットにはホットヨーグルトがおすすめ
ダイエットや便秘解消に効果的な乳酸菌は、40度前後で最も活発に働くとされています。より高いダイエット効果を期待するなら、ヨーグルトを40度くらいに温めて食べるホットヨーグルトがおすすめです。
ヨーグルトを温めるときは、100gあたり600wの電子レンジで30~40秒加熱します。温度が高すぎると乳酸菌が死滅してしまうため、温めすぎには注意しましょう。
ホットヨーグルトには、胃腸を温める効果もあり、冷たいものが苦手な人やお腹の弱い人でも安心して食べられます。温かい食品は、血行を良くして代謝をアップさせる効果も期待できます。
無脂肪・低脂肪で無糖のプレーンヨーグルトを選ぶ
ダイエットには、無脂肪または低脂肪で、脂質の量が少なく砂糖や甘味料を添加していないプレーンヨーグルトを選びましょう。
参考として、無脂肪・無糖のヨーグルト100gは37kcalで、同量の脱脂・加糖のヨーグルトは65kcalです。脂肪分の量や糖の有無でカロリーが2倍近く変わることもあるため、原材料の表示には注意してヨーグルトを購入してください。
期間は1ヶ月以上続ける
ヨーグルトダイエットは、数日~1週間など短期間で結果が出るものではありません。最低でも1ヶ月は続けてみて、腸の調子を整えながら、徐々に便秘やお腹周りの脂肪をすっきりさせていきましょう。
また、2週間ほどヨーグルトを食べ続けてお通じや肌荒れに改善がみられない場合、乳酸菌が体質に合っていない可能性もあります。ヨーグルトによって含まれる乳酸菌は異なるため、効果を感じにくい場合は別の商品も試してみてください。
便秘解消にはおからパウダーを入れる
より効果的に便秘にアプローチしたいときは、ヨーグルトにおからパウダーをトッピングしてみてください。
おからパウダーには、腸の働きを活発にする食物繊維が豊富で、ヨーグルトに含まれる乳酸菌との相乗効果が期待できます。
食前のヨーグルト:血糖値の上昇を抑制し肥満予防
ヨーグルトは、いつ食べるかによって得られる効果が変わります。
肥満の原因となる食後血糖値の急上昇を予防するには、食前にヨーグルトを食べるのが効果的です。食事の前にヨーグルトを食べることで血糖値の変動がおだやかになり、太りにくくなる効果が期待できます。
血糖値が気になるときは、食後血糖値の上昇を抑制する機能性表示食品のヨーグルトもおすすめです。
また、ヨーグルトを食前に食べてお腹を満たしておくことで、少ない量の食事でも満足感を得やすく、食べ過ぎを防げるメリットもあります。
食後のヨーグルト:乳酸菌による便秘解消効果
お通じを良くしてダイエット効果を得たいなら、食後のデザートとしてヨーグルトを食べるのがおすすめ。空腹の状態で乳酸菌を摂取すると胃酸により死滅してしまい、腸まで届かない可能性があるからです。
また、ヨーグルトを夜に食べると、腸の働きが活発になる夜10時~深夜2時ごろに乳酸菌が腸に届いて効果を発揮します。便秘解消には、夕食後にヨーグルトを食べるのが理想的です。
ヨーグルトダイエット継続のコツ
同じ食品を毎日食べるダイエットは、味に飽きてしまったり、栄養が偏ったりしがちです。そこで、ヨーグルトダイエットを無理なく継続する方法を紹介します。
プレーンが苦手ならはちみつで味付け
ダイエットにおすすめな無糖のプレーンヨーグルトは、甘みがないぶん酸味が強く、独特の風味が苦手な人も少なくないでしょう。
プレーンヨーグルトが食べにくい場合は、はちみつを少量かけて味付けしてください。はちみつは、比較的GI値が低く、血糖値の上昇が緩やかなダイエット向きの食品です。
一方、砂糖・ジャム・チョコレートソースなど、高カロリーの甘味料は控えましょう。
果物やナッツをプラスして食物繊維やビタミンを補う
ヨーグルトの味に飽きてしまったら、フルーツやナッツ類をトッピングして味や食感に変化を持たせるのもおすすめです。
果物やナッツからは、ヨーグルトに含まれない食物繊維や、アンチエイジング・美容に効果的なビタミンC・ビタミンEといった栄養素を補うことができます。
ベリーや柑橘類などの果物からはビタミンCを、アーモンドやカシューナッツなどのナッツ類からはビタミンEを多く摂取できます。
効果が出にくいときは乳酸菌の種類を変える
効果が感じられないと、ダイエットのモチベーションも保ちづらくなってしまいます。
市販のヨーグルトは、商品によって含まれる乳酸菌の種類が異なります。乳酸菌は、体質に合う・合わないがあるため、便秘解消などの効果が得られにくい場合は、別の菌種のヨーグルトを試してみましょう。
便秘に効果的とされる代表的な乳酸菌は、ビフィズス菌・ブルガリア菌・サーモフィラス菌・シロタ株などです。
ヨーグルトダイエットの注意点
ヨーグルトダイエットに取り組むうえで注意したいポイントは次の通りです。
アレルギー体質の人はヨーグルトダイエットが不向きな場合も
栄養価が高く、ダイエットに適したヨーグルトですが、ヨーグルトダイエットが不向きなケースもあります。
ヨーグルトの主原料は牛乳です。牛乳を飲むとお腹の調子が悪くなる乳糖不耐症や牛乳アレルギーの人は、ヨーグルトを毎日食べると体調に悪影響が出る恐れがあるため、注意してください。
また、タンパク質や脂質が豊富なヨーグルトは、消化器への負担となる可能性があります。特に、冷たいヨーグルトは胃腸への刺激となりやすいため、胃腸が弱い人は人肌程度に温めたホットヨーグルトを取り入れるのがおすすめです。
食べ過ぎない
比較的低カロリーなヨーグルトといえど、食べ過ぎるとカロリーオーバーになります。ヨーグルトの食べ過ぎは、体を冷やしてむくみや下痢を引き起こす危険性があることも頭に入れておきましょう。
ヨーグルトをたくさん食べたからと言って痩せるわけではありません。ヨーグルトダイエットは、1日100g~200gを目安に、根気よく続けてください。
砂糖や甘味料のかけすぎに気を付ける
カロリーの低いヨーグルトも、味付けやトッピング次第では高カロリー食品になってしまいます。砂糖などの甘味料のかけすぎには気を付け、なるべく味付けせずにヨーグルトを食べるようにしましょう。
どうしても甘みが欲しい場合は、血糖値を上げにくいはちみつをプラスするのがおすすめです。
就寝3時間前までに食べる
ヨーグルトは、タンパク質や脂質が豊富で腹持ちの良い食品です。言い換えれば、消化にはある程度の時間がかかるということ。
夜にヨーグルトを食べる場合は、就寝の3時間前までに食べるようにし、胃腸への負担や睡眠への悪影響を減らしましょう。