豆乳ダイエットの効果と正しいやり方・継続のコツ・注意点
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豆乳ダイエットの効果と正しいやり方、継続のコツから注意点までを解説します。豆乳ダイエットにチャレンジしたい方はもちろん、すでに豆乳ダイエットに取り組んでいるけれど、いまいち成果が出ないとお悩みの方もぜひご覧ください。
豆乳ダイエットとは
豆乳ダイエットとは、豆乳を飲む習慣を付けることによって、痩せやすい体質を目指すダイエット方法です。
豆乳は、水に漬けた大豆をすりつぶし、煮詰めて絞った汁を濾したものです。豆腐として固める前の乳液の状態で、肥満予防に効果的なサポニンやレシチンに加え、女性の美と健康を助けるイソフラボンなど、大豆特有の栄養素が多く含まれています。
そのほか、ダイエット中に陥りがちな便秘の解消に役立つオリゴ糖や食物繊維が豊富なのも利点です。豆乳に含まれる栄養素や、それらが持つ効果効能の詳細については下記記事をご覧ください。
豆乳の栄養と効果効能・調理法・保存法 | NANIWA SUPLI MEDIA
豆乳ダイエットの効果
豆乳に期待できる、ダイエットや健康への効果は次の通りです。
サポニン・レシチンなど肥満解消を手助けする栄養素
豆乳には、サポニンやレシチンといった、脂質代謝改善に有効と考えられる成分が多く含まれています。
サポニンは、植物に含まれる配糖体の一種です。脂肪の吸収や蓄積を抑える作用が期待でき、ダイエットをサポートしてくれる栄養素と言えます。
一方、レシチンは、肝臓での脂質代謝に関わる成分で、肥満のほか脂肪肝や肝硬変の予防にも需要です。脂っこい食事の多い人や、ダイエット中の人に向けたサプリメントにも配合される成分です。
オリゴ糖・食物繊維で便秘解消
ダイエット中は、食事量が減ったり栄養素が偏ったりしやすく、便秘に悩まされる人も少なくありません。豆乳は、ダイエットの大敵である便秘にも効果を発揮します。
豆乳には、腸内の善玉菌のエサとなって腸内環境の改善に寄与するオリゴ糖や食物繊維が豊富です。腸に善玉菌が増えてお通じが順調になると、お腹まわりの見た目がすっきりするのはもちろん、代謝の良い痩せやすい体質に近づけます。
豆乳以外の便秘解消におすすめの食べ物・飲み物は以下の記事で紹介しています。
便秘の予防・解消におすすめの食べ物・飲み物【食物繊維・有機酸】 | NANIWA SUPLI MEDIA
大豆イソフラボンが女性の健康をサポート
大豆に特有のイソフラボンは、女性ホルモンのエストロゲンと似た働きをすることから、「女性の味方」ともいえる成分です。もちろん、大豆から作られる豆乳にも、多くのイソフラボンが含まれています。
ホルモンバランスの乱れは、太りやすくなる原因の一つとなります。更年期に肥満リスクが上昇するのは、代謝を促すエストロゲンが減少するためです。また、月経に伴うホルモンバランスの変化により、暴飲暴食に走ってしまう女性も少なくありません。
イソフラボンを補える豆乳ダイエットは、生理前の不調やホルモンバランスの乱れが気になる女性にも向いているダイエット方法です。育乳やバストアップ効果を期待して、豆乳ダイエットを始める人もいます。
イソフラボンの効果・1日の摂取目安量・多く含む食品・効率よく摂取する方法 | NANIWA SUPLI MEDIA
女性ホルモンを増やす・整える食べ物 | NANIWA SUPLI MEDIA
腹持ちが良く食欲をコントロールできる
良質なタンパク質を豊富に含む豆乳は、飲みごたえがあって腹持ちの良い飲料です。
お腹が空いたときに豆乳を飲んで、空腹感を紛らわすことができます。食べ過ぎや、間食のダラダラ食いでダイエットを失敗してしまう人は、ぜひ一度豆乳ダイエットを試してみてください。
豆乳ダイエットの正しいやり方
豆乳ダイエットの正しいやり方を解説します。
ダイエットには無調整豆乳がおすすめ
豆乳は、以下の3種類に大きく分けられますが、ダイエットにおすすめの豆乳は「無調整豆乳」です。その理由を説明していきます。
- 無調整豆乳:大豆固形分8%以上。大豆と水のみで作ったもの
- 調整豆乳:大豆固形分6%以上。無調製豆乳に砂糖・食塩・植物油などの調味料を加えて飲みやすくしたもの
- 豆乳飲料:大豆固形分4%~2%以上。調整豆乳に果汁や乳製品などを加え、より飲みやすくしたもの
無調整豆乳・調整豆乳・豆乳飲料、各100gあたりの栄養素は下記表の通りです。
無調整豆乳 | 調整豆乳 | 豆乳飲料(麦芽コーヒー) | |
カロリー | 44kcal | 63kcal | 59kcal |
タンパク質 | 3.6g | 3.2g | 2.2g |
脂質 | 2g | 3.6g | 2.2g |
炭水化物 | 1g | 1.9g | 4.3g |
ダイエット中になるべく控えたい、カロリー・脂質・炭水化物が最も少ないのが無調整豆乳です。よって、ダイエットに最も適しているのは無調整豆乳と言えます。
ただし、無調整豆乳は、大豆本来の味が強く感じられ、飲みにくい・まずいと感じる人もいるようです。無調整豆乳が飲めない人は、飲みやすく味付けされた調整豆乳の中でも、カロリーオフや糖質オフといったダイエット向きのものを取り入れても良いでしょう。
いつもの食生活に豆乳を取り入れる
豆乳ダイエットの基本的なやり方は、いつもの食事に豆乳を取り入れる方法です。豆乳からサポニン・レシチンなどの肥満予防に効果的な成分や、お通じを助ける栄養素を摂取することで、ダイエットの効率がアップします。
豆乳を飲むタイミングや時間帯に決まりはありませんが、タンパク質が豊富な豆乳は朝食時に飲むのがベスト。タンパク質を朝に摂ると体温が上がり、代謝が向上する効果が期待できます。
また、豆乳には安眠をサポートするアミノ酸のグリシンも含まれているため、夜寝る前に飲むのもおすすめです。睡眠の質を高めることで、睡眠不足による過食や肥満を防ぐ効果が期待できるでしょう。
タンパク質が多く腹持ちの良い豆乳を食前や食事中に飲めば、暴飲暴食や早食いも予防できます。
おやつや間食を豆乳に置き換える
ケーキやアイスクリームなど、高カロリーかつ糖質の多いお菓子やデザートを豆乳に置き換える方法もあります。
たとえば、ショートケーキ1個分(150g)は約400kcalで、アイスクリーム1カップ(200g)は360kcalです。それに対して無調整豆乳1パック(200ml)のカロリーは88kcalなので、おやつを豆乳に置き換えるだけで、間食1回あたり300kcal程度をカットすることができます。
期間は1ヶ月以上続けるつもりで取り組む
ダイエットに役立つ成分が含まれる豆乳ですが、ただ飲んだだけで体重が落ちるわけではありません。豆乳ダイエットは、最低でも1ヶ月以上と長いスパンで取り組む必要があります。
毎日豆乳だけ飲んで他の食品は食べないといった極端な方法をとらない限り、1週間や2週間など短期で結果を出したい人には不向きな方法です。
豆乳を飲んでいる間は、栄養バランスの良い食事に加え、規則正しい生活や運動を心がけ、健康的なダイエットに取り組んでみてください。
1日の摂取目安量は200mlの紙パックを1~2本
豆乳の1日の摂取量の目安は、200mlの紙パック1~2本です。
食品安全委員会は、イソフラボン(大豆イソフラボンアグリコン換算値)の安全な一日摂取量の上限を70~75mgと定めています。豆乳(3検体)の大豆イソフラボンアグリコンの平均含有量は100gあたり24.8mgであることから、1日に摂取する豆乳の適量は300g程度という計算になります。
ただし、大豆イソフラボンの含有量は豆乳の種類によって異なるうえ、豆腐・納豆など豆乳以外の大豆製品を普段から摂取するか否か、といった食習慣の違いによっても適量は変わってきます。
ちなみに厚生労働省では、間食の適量を1日200kcal程度と定めています。200kcalを無調整豆乳に換算すると約450g、調整豆乳だと約300gです。カロリーも踏まえ、豆乳の1日の摂取目安量は200ml~400mlと言えるでしょう。
温めた豆乳がダイエット向き
豆乳は人肌程度に温めることで、栄養素がよりスムーズに吸収されやすくなります。冷たい飲み物で内臓が冷えると代謝が落ち、ダイエットに悪影響を及ぼすこともあります。胃腸が冷えやすい人は特に、温かい豆乳がおすすめです。
ホット豆乳にする場合は、マグカップ1杯の豆乳を電子レンジ(500w)で1分ほど温めてください。
豆乳ダイエット継続のコツ
豆乳ダイエットが続かなくなる原因や、長期的に取り組むうえで気を付けたいポイント、味に飽きたときのアレンジ方法を説明します。
豆乳特有のにおいが気になるときは冷やして飲む
大豆本来の味がダイレクトに感じられる無調整豆乳だと特に、独特の青臭さが気になる人も多いでしょう。まずいと感じるときは、豆乳を冷やすのがおすすめです。常温よりも冷たい豆乳のほうがにおいが立ちにくく、すっきりと飲みやすい味わいになるためです。
ただし、冷たい飲み物の飲み過ぎには気を付けましょう。冷やした豆乳を飲む場合は、同時に温かい食べ物や飲み物を用意して、内臓を冷やし過ぎないことが重要です。
なお、冷やしても飲めないというときは、味付きの豆乳飲料を試してみるのも手です。ただし、ダイエット効果を妨げないよう、糖質やカロリー量には注意し、飲み方や飲む量に気を付けてください。
料理に取り入れても良い
スープや鍋などの料理に取り入れるのもおすすめです。そのまま飲むよりも、他の具材や調味料と合わせることで大豆の風味が薄れ、豆乳の味が苦手な人でも食べやすくなります。
ダイエット中に豆乳の味に飽きてしまい、変化をもたせたいときにもおすすめです。
豆乳ダイエットの注意点
最後に、豆乳ダイエットの注意点も確認しておきましょう。
豆乳を牛乳の代わりとするのはダイエット方法としてはいまいち
動物由来の牛乳より、植物由来の豆乳のほうがヘルシーでダイエット向きというイメージを持っている人も多いでしょう。
実際のところはどうなのか、豆乳(無調整・調整)と普通牛乳100gあたりの栄養素を比較しました。
無調整豆乳 | 調整豆乳 | 普通牛乳 | |
カロリー | 44kcal | 63kcal | 61kcal |
タンパク質 | 3.6g | 3.2g | 3.3g |
脂質 | 2g | 3.6g | 3.8g |
炭水化物 | 1g | 1.9g | 4.8g |
無調整豆乳はカロリー・脂質・炭水化物の全てにおいて牛乳より低いものの、調整豆乳は牛乳よりも若干高カロリーであることがわかります。
さらに、無調整豆乳のカロリーも牛乳の3分の2程度とそれほど大きな差は無く、カロリー調整を目的として牛乳を豆乳に置き換えるのは、効果が薄いと言えるでしょう。
また、大豆由来の豆乳と、牛由来の牛乳とでは含まれる栄養成分が大きく異なります。イソフラボン・鉄・ビタミンEなどの栄養素は豆乳に多く含まれますが、骨の健康に欠かせないカルシウムやリンは牛乳に豊富です。
つまり、牛乳の栄養素を豆乳から補えるわけではありません。豆乳を牛乳の代用品と考えるのではなく、どちらの飲み物もバランスよく取り入れたほうが良いでしょう。
牛乳から摂取するカロリーを抑えたい場合は、無脂肪牛乳や低脂肪牛乳を選ぶことをおすすめします。
飲み過ぎない
比較的低カロリーな豆乳でも、飲み過ぎると逆に太るだけでなく、栄養バランスが偏り体調を崩す恐れがあります。特に、調整豆乳や豆乳飲料はカロリーが高めなので、飲み過ぎないように気を付けましょう。
豆乳には、食物繊維やマグネシウムなど、体質や摂取量によっては下痢を引き起こす成分も含まれていることにも注意が必要です。ダイエットに良い成分が含まれているからといって、過剰に摂取することはやめましょう。
大豆イソフラボンの過剰摂取に注意
エストロゲンの働きを助ける大豆イソフラボンは、女性ホルモンが関わる健康や美容に良い影響を及ぼします。一方で、摂りすぎるとホルモンバランスが乱れてしまい、月経過多・胸の張り・生理不順などを引き起こす可能性もあります。
また、男性のイソフラボン過剰摂取が、女性化乳房や精子数の減少などと関連している可能性も指摘されています。
いずれにせよ、一度に大量の豆乳を飲むことは避け、豆乳ダイエットを続けて体調に変化がみられた場合はいったん飲むのを止め、医師に相談しましょう。