めかぶの栄養と効果効能・調理法・保存法

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Mekabu

めかぶの旬や原産地、主要な品種などの基本情報、似た食品との違い、めかぶに含まれる栄養とその効果効能、栄養素を損なわない調理法や保存法などを紹介します。

めかぶとは

めがふ(Mekabu)とは海藻類の一種で、わかめの根元部分です。コリコリとした歯ごたえが特徴的で、わかめとは違った食感が楽しめます。

めかぶと混同される食品としてもずくがありますが、もずくはモズク科またはナガマツモ科に分類される海藻類。独特のぬめりのある食感は似ていますが、まったく違う食品です。

めかぶの旬はわかめと一緒で3月から4月頃。スーパーでは1年中出回っているめかぶですが、旬の時期は生のめかぶを楽しむことができます。

めかぶの種類の違い

市場に出回っているめかぶにはいくつか種類があります。以下でご紹介していきます。

生めかぶ

生めかぶは、採れたての状態で何も加工を施していないめかぶです。旬時期の3月から4月がもっともおいしく、時期を過ぎると味が落ちる傾向があります。

おいしい食べ方としては、しゃぶしゃぶのように湯がいたり、刻んで調味料をかけたりする調理方法が代表的です。

乾燥めかぶ

乾燥めかぶは、日持ちするようにめかぶを乾燥処理したものです。めかぶをそのままの大きさで乾燥させたものから、使いやすいよう細切りにカットしたものまでさまざまあります。

調理に使うときは水に浸けて戻すだけなので簡単です。

パックタイプのめかぶ

スーパーでよく見かける小分けにパック詰めされためかぶは、加工されためかぶです。湯通しした状態なので、料理にもそのまま使えます。

製品には、味付けされていないめかぶと味付けされためかぶの2種類があるので、購入する際は気を付けましょう。一般的に味付けされためかぶの方が賞味期限が長い傾向にあります。

めかぶに含まれる成分・栄養素

めかぶ100gに含まれる成分・栄養素は下記表の通りです。

めかぶはカロリーが低い食品として知られていますが、ミネラルやビタミンなどの栄養素が多く含まれています。とくに豊富に含まれている栄養素は食物繊維です。

食物繊維は整腸作用やデトックス作用が期待されている栄養素なので、めかぶはダイエットに向いている食品と言えるでしょう。

食 品 名単位めかぶわかめ 生
廃 棄 率%0
エネルギーkJ59
kcal14
水 分g94.2
たんぱく質アミノ酸組成によるたんぱく質g0.7
たんぱく質g0.9
脂質脂肪酸のトリアシルグリセロール当量g0.5
コレステロールmg0
脂質g0.6
炭水化物利用可能炭水化物(単糖当量)g0
g*
利用可能炭水化物(質量計)g0
差引き法による利用可能炭水化物g0.1
食物繊維総量g3.4
糖アルコールg0.2
炭水化物g3.4
有機酸g-
灰分g0.9
無機質ナトリウムmg170
カリウムmg88
カルシウムmg77
マグネシウムmg61
リンmg26
mg0.3
亜鉛mg0.2
mg0.02
マンガンmg0.03
ヨウ素μg390
セレンμgTr
クロムμg1
モリブデンμg2
ビ タ ミ ンレチノール(ビタミンA)μg0
α|カロテンμg0
β|カロテンμg240
β|クリプトキサンチンμg2
β|カロテン当量μg240
レチノール活性当量μg20
ビタミンDμg0
α-トコフェロールmg0.1
β-トコフェロールmg0
γ-トコフェロールmg0
δ-トコフェロールmg0
ビタミンKμg40
ビタミンB1mg0.02
ビタミンB2mg0.03
ナイアシンmg0.2
ナイアシン当量mg0.4
ビタミンB6mg0.01
ビタミンB12μg0
葉 酸μg36
パントテン酸mg0.05
ビ オ チ ンμg2.2
ビタミンCmg2
アルコールg-
食塩相当量g0.4
備 考試料: 冷凍品別名: めかぶ
β-カロテン当量(μg)=β-カロテン(μg)+1/2α-カロテン(μg)+1/2クリプトキサンチン(μg)
レチノール当量(μg)=レチノール(μg)+1/12β-カロテン当量(μg)
 Tr(trace) :微量含まれているが、成分の記載限度に達していないもの。
 (0):測定されていないが、文献等により含まれていないと推定されるもの。
-:未測定
出典:日本食品標準成分表2020年版(八訂)

めかぶの効果・効能

めかぶに含まれる栄養素が持つ効果・効能・働きを解説します。

アルギン酸のデトックス作用

水溶性食物繊維の一種であるアルギン酸は、めかぶのぬめりを作る成分です。アルギン酸のような食物繊維は、胃で消化されずに大腸まで届き、すぐれた整腸作用を発揮します。

さらにアルギン酸はナトリウム(塩分)と結合し排出する作用があるため、高血圧症予防にも期待できる栄養素です。

フコイダンで免疫力アップ

めかぶのぬめりを形成する成分として、水溶性食物繊維のフコイダンがあります。フコイダンにはコレステロールの低下作用や整腸作用などがありますが、もっとも注目されているのが免疫力を高める作用です。

免疫に関わる細胞を活性化させるので、感染症予防にも役立つと言えそうです。また、近年ではがん細胞の増殖や転移の抑制作用も期待されています。

ヨウ素が子どもの発育促進

めかぶにはヨウ素が多く含まれています。ヨウ素はエネルギーの代謝や成長機能に関わる栄養素で、子どもの発育には欠かせません。

また、妊娠中にヨウ素が欠乏すると、死産や流産リスクが高まることが知られています。めかぶはカロリーの低い食品なので、体重の増加が気になる妊娠期でも摂取しやすいでしょう。

ミネラルで骨を強化

めかぶはミネラルやビタミンが豊富なので、さまざまな生理活性作用が見込めます。

とりわけ骨に関する作用が期待できる食品です。骨を形成するカルシウムやマグネシウムなどのミネラル、骨に存在するタンパク質を活性化させるビタミンKなどが含まれています。

めかぶの食べ方

めかぶの栄養素を損なわない洗い方・調理方法・食べ方などを解説します。

生めかぶの処理方法

加工されていない生めかぶの場合は、下処理が必要です。

まず、水でよく洗ってめかぶの汚れを落としましょう。「ミミ」というひだの部分にも汚れがあるので、しっかり広げて洗うのがポイントです。

茎とひだを切り離したら、湯通ししていきます。茎は1分30秒ほど、ひだは15秒を目安に茹でると、めかぶの食感が残りおいしく食べられます。

茹で上がったらザルにあげて冷水に入れましょう。

ダイエットなら食事の最初に

めかぶは水分が多く、お腹が膨れるので食事の前に摂取すれば食べ過ぎを防止してくれます。

また、糖の吸収を緩やかにしてくれる作用もダイエットには効果的です。血糖値の急激な上昇を防いでくれるので、脂肪合成を高めるインスリンの過剰分泌を抑えられます。

乾燥めかぶは汁物がおすすめ

乾燥タイプのめかぶは生めかぶに比べ硬いので、汁物や和え物にしたほうが食べやすいです。

とくにおすすめは汁物です。乾燥めかぶを戻した際の水ごと使えば、旨味も栄養も余すことなく摂取できるでしょう。

めかぶの保存方法

めかぶの栄養素を損なわない保存方法を解説します。種類ごとの保存方法をまとめました。

生めかぶの保存方法

生めかぶは湯通しなどの下処理をしてから保存します。しかし冷蔵保存では2日から3日しか持ちません。量がたくさんある場合は冷凍保存しましょう。

保存方法はチャック付きの袋に入れたら、空気をしっかり抜いて冷凍庫に入れるだけです。1ヶ月程度は日持ちします。下茹でしてあるので、自然解凍後はそのまま料理に使えて便利です。

乾燥めかぶの保存方法

乾燥めかぶは、おおよそ半年から1年ほど日持ちするものが多いです。保存方法は製品にもよりますが、多くは常温で保管できます。

パックめかぶの保存方法

パック詰めされためかぶは冷蔵保存が基本です。記載された賞味期限までに食べきるようにしましょう。しかし、一度開封してしまった場合は1日から2日程度しか持たないので注意が必要です。

未開封の場合はパックのまま冷凍保存することができます。1ヶ月程度日持ちしますので、長持ちさせたい場合は冷凍させましょう。

使うときは自然解凍させて、そのまま食べられます。

参考文献

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