クランベリーの栄養と効果効能・調理法・保存法

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クランベリー

クランベリーの旬や原産地、主要な品種などの基本情報、クランベリーに含まれる栄養とその効果効能、栄養素を損なわない調理法や保存法などを紹介します。

クランベリーとは

クランベリー(cranberry)は、ツツジ科スノキ属ツルコケモモ亜属の植物。「ベリー」と名がつくものの、ラズベリーやブラックベリーはバラ科イチゴ属の植物なので、クランベリーとは別の種です。

クランベリーの果実は1~2cmほどで、形は楕円をしています。夏の間は緑色で、気温の低くなる秋から深紅に近い赤色に色づきます。

原産地はヨーロッパから北アメリカ。北アメリカでは先住民がいた頃から食べられていたと言われています。現在、北アメリカやカナダ、北欧、トルコで多く生産されており、日本国内にも多く出回っています。

旬は9月下旬から春先まで。ただ、日本で流通しているクランベリーのほとんどはドライフルーツなので、旬の味わいを感じにくい果実と言えます。

クランベリーに含まれる成分・栄養素

クランベリー100gに含まれる成分・栄養素は下記表の通りです。

名前単位クランベリー、生クランベリー、乾燥クランベリー100%ジュース(非ブレンド)クランベリー100%ジュース(ブレンド)クランベリー100%ジュース(高ビタミンC)
g87.3215.7987.1387.0586.17
エネルギーkcal46308465054
タンパク質g0.460.170.390.160
総脂質(脂肪)g0.131.090.130.120.1
炭水化物、違いによるg11.9782.812.212.4613.52
食物繊維g3.65.30.10.20
糖、NLEAを含む合計g4.2772.5612.110.9211.87
カルシウム、Camg89811
鉄、鉄mg0.230.390.250.110.1
マグネシウム、Mgmg64671
リン、Pmg1181391
カリウム、Kmg8049779614
ナトリウム、Namg25272
亜鉛、亜鉛mg0.090.10.10.050.03
銅、銅mg0.0560.0630.0550.010.01
セレン、セリウムµg0.10.60.10.10.2
ビタミンC、総アスコルビン酸mg140.29.328.242.3
チアミンmg0.0120.0130.0090.0060
リボフラビンmg0.020.0280.0180.0150
ナイアシンmg0.1010.5480.0910.0870.041
ビタミンB-6mg0.0570.0380.0520.0210
葉酸、合計µg10100
葉酸µg00000
葉酸、食品µg10100
葉酸、DFEµg10100
コリン、合計mg5.58.33.32.41.1
ビタミンB-12µg00000
ビタミンB-12を追加µg00000
ビタミンA、RAEµg2200
レチノールµg00000
カロチン、ベータµg3827日27日25
カロチン、アルファµg00000
クリプトキサンチン、ベータµg00000
リコピンµg00000
ルテイン+ゼアキサンチンµg91138683313
ビタミンE(アルファ-トコフェロール)mg1.322.11.20.010.22
ビタミンE、追加mg00000
ビタミンD(D2 + D3)µg00000
ビタミンK(フィロキノン)µg57.65.10.21
脂肪酸、総飽和g0.0080.0880.010.0230.009
4:0g00000
6:0g00000
8:0g00000
10:0g00.014000
12:0g00000
14:0g0000.0010
16:0g0.0060.0340.0080.0190.007
18:0g0.0020.020.0020.0030.002
脂肪酸、総モノ不飽和g0.0180.2980.0230.0050.019
16:1g0.0010.0070.00100.001
18:1g0.0180.2770.0220.0040.019
20:1g00.007000
22:1g00.007000
脂肪酸、総多価不飽和g0.0550.1820.070.0320.059
18:2g0.0330.1590.0420.0270.035
18:3g0.0220.0230.0280.0060.023
18:4g00000
20:4g00000
20:5 n-3(EPA)g00000
22:5 n-3(DPA)g00000
22:6 n-3(DHA)g00000
コレステロールmg00000
アルコール、エチルg00000
カフェインmg00000
テオブロミンmg00000
出典:FoodData Central|USDA(米国農務省)

クランベリーの効果・効能

クランベリーに含まれる栄養素が持つ効果・効能・働きを解説します。

むくみを解消する

クランベリーに含まれているポリフェノールの一種「プロアントシアニジン」は、腎臓の働きを活発にして、むくみを解消する効果があります。

腎臓は体内にある過剰な水分を尿として排出する臓器です。その腎臓の働きを促進することで、利尿作用を高めて、むくみの原因である過剰な水分と老廃物を排出します。

尿路感染症を改善する

クランベリーに含まれるプロアントシアニジンには抗菌作用があり、膀胱炎や腎盂炎(じんうえん)などの尿路感染症を予防するのに役立つ可能性があるとされています。しかし今のところその有効性は十分に証明されていません。

歯周病を予防する

プロアントシアニジンの抗酸化力は、口腔内でも発揮されます。歯垢は多くの細菌が潜んでおり、そのまま放置しておくと歯周病を引き起こす恐れがあります。

クランベリーを摂取することで歯垢を減らしたり、歯周病菌の増加を抑えたりして、歯周病を予防する効果が期待できます。

美肌づくりを促進する

クランベリーは抗酸化作用を持つポリフェノールやビタミンCを多く含んでいます。

抗酸化作用によって体内の活性酸素を抑制し、肌のシワやたるみなどの肌トラブルを予防したり、皮膚の色素沈着(シミ)を改善したりします。

クランベリーの食べ方

クランベリーは生の状態での流通がほとんどなく、また酸味が強いため加工して食べるのが一般的です。

ミキサーに入れてジュースやスムージーにしたり、ケーキなどお菓子の生地に混ぜ込んだりして食べられます。

ドライフルーツは水分が蒸発された分、栄養成分が凝縮されているため、効率よく栄養素を摂取することができます。

ただし砂糖に漬け込んでいるものが多いため、糖分過多にならないように食べる量には注意が必要です。ドライクランベリーの摂取量は1日に20~30gとされています。

クランベリーの保存方法

クランベリーの栄養素を損なわない保存方法を解説します。

すぐに使わない場合は、常温保存は避けて冷蔵保存します。乾燥を防ぐために保存用袋に入れて、冷蔵庫の冷蔵室で保管しましょう。冷蔵保存で3〜4日、保存することができます。

長期保存する場合は、冷凍保存が良いでしょう。クランベリーを水洗いし、キッチンペーパーで水気をよく切ってからバットやお皿に広げて冷凍庫に入れます。実が冷凍したら、密閉容器に移して、再度冷凍庫で保存します。冷凍での保存期間は1〜2ヶ月です。

ドライフルーツのクランベリーは、一度開封すると酸化が始まってしまいます。パッケージに表示された賞味期限を守るようにしてください。保存は常温よりも冷蔵庫が好ましいです。

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